アイコン 食料の国際相場各種資料 今後も続く生産者物価指数の上昇 天然ガス4倍に高騰


世界では新コロナ事態からの経済回復により、特にバイデン米政権が巨額の政府投資を行い先物相場が暴騰、今ではインフレを沈静化させるために金利を引き上げるザマ、次にはプッチン・プーチンがウクライナ侵攻、3月7日には露制裁、ロシアとウクライナの穀物ゆ資源が影響を受け、再び相場は暴騰し、今日がある。
欧州では原油や天然ガスの輸入停止を今年中に行うとしていたが、現実に原油の禁輸を実施してきているため、西側諸国が備蓄原油を放出してまで価格を押さえ込んでいた原油価格が再び暴騰し始めている。
天然ガスも同様な措置が実施されると見込まれ、再び、最高値を更新し続けている。

一番喜んでいるのは世界一の産油国 兼 天然ガス生産国の米国の生産会社、米国としても国内で高くなろうが外に出て行くわけではなく、いくら値上がりしようと国家的には損得なし。
米国は欧州へ緊急輸出を開始しているが、これまでバイデン政権と生産者とは重大な確執があり、そう簡単に増産に応ぜず、高値に大喜び状態、輸出も限られ、ロシアからの輸入を代賛できるものではまったくない。

生産者団体に喧嘩をうったバイデン政権と団体との確執の根は深く、バイデン政権は「ならずもの国家」であるはずのベネズエラに対しても増産要請する始末。

 

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両品は米国が増産したところで中国とインド(2国だけで世界人口の38%達する)・南アのほかロシアや中国の息がかかっている国などが制裁には加わらず取引することから、バイデン政権が主導する露制裁効果も限られようか。

また、ロシアにとっても相場高騰により2割安く販売したところで大儲け、双方国の財とのバーター取引も考慮され、ドル取引なしでも問題はないとされている。それを察知しているのがルーブルの対ドル為替相場ではないだろうか、昨年から侵攻前までの1ドル75ルーブル前後が一瞬140ルーブルに跳ね上がったものの、5月17日現在では65ルーブルと、それが現実を物語っているともいえる。
穀物も然り、小麦の最大の輸入国はエジプト、相場が上昇しており、2割安で買えるとしたら、ロシア産を購入するのが必然だろうか。
また、エネルギーや穀物相場の高騰に加え、世界は米国の金利に踊らされ、大幅な為替安が生じ、低貧国のスリランカやコロンビアでは暴動さえ発生している。そうした東南アジアやアフリカ。中南米の国々が高い価格で購入するとは思えず、2割安のモノを購入するのは必然ではなかろうか。

そうした国々がロシア産を購入したとしても、欧州など西側が大消費国であり、国際相場が下がるわけではなく、輸入物価によるインフレを許容するしか術はない。
しかし、西側にしても大多数の国民は限られた中での生活であり、限度に達すれば、安定した国内政治がぐちゃぐちゃになる可能性も出てくる。
フランスでも経済安定策を唱えた極右政党の党首が大統領選では41%を獲得しており、マクロン大統領にしても国内の経済政策では無視できない数値となっている。
ロシアはウクライナと欧州と制裁の一部解除も含め話し合い、早期に2014年時点まで撤退すべきだ。(2014年の停戦合意は独仏主導により実質米国抜きで停戦に合意させた。今回は当時の独仏首脳はおらず、一方、当時のオバマ政権時代にウクライナを担当していたバイデン副大統領が大統領となり、マクロンがロシアに乗り込み停戦させようとしたもののバイデンから恫喝を入れられ屈したとされている。メルケルなしの仏マクロンも力不足、独はインポのような人物が首相になっており国際社会での存在感0でしかない。戦争を止めさせようと努力する人物は今では力不足のトルコのエルドアンしかおらず、独仏では米国に対抗できたものの、仏だけでは何もできない現実となっている。欧州各国の政権者も結果的に戦争をけしかける立ち回りしかしていない。バイデンはこれ以上戦争犠牲者を出させないため、ロシアに即乗り込み、停戦させるべきではないだろうか・・・。 
2014年当時も含め、バイデンはロシアを相当憎み、これまでも憎み続けているようだ。妥協なしなのだろう。代理戦争の様相を呈している。
ただ、今回の金融経済制裁は2014年のような効力はまったく発揮しておらず、資源・エネルギー・穀物などの相場を高騰させ続けるだけとなっている。

↓日本の生産者物価指数
資材+電力高騰が影響
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↓日本の輸入価格指数
資源・エネルギー・穀物・飼料相場の高騰+円安による高騰
円安だけで18%押し上げ
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↓インフレ率
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食料油は一大産地のインドネシアがやし油=パーム油の輸出を禁止、ひまわり油はウクライナ・ロシアの生産・輸出の見通し立たず(ウクライナの港湾封鎖)、今後、中国の新コロナが落ち着けば、さらにキャラソー油=菜種油価格が上昇することになる。そうしたなか上海市のロックダウンが全面的に解除されるという(ただ、防疫規制はそれまで以上にあるとおもわれるが・・・)。

なお、輸入するには種に船舶を使用している。運賃指数はコンテナ船は上海航路の指数、バラ積み船はバルチック海運指数により決定しているが、特に資源や穀物を運ぶパラ積み船のバルチック指数が、新コロナ以前の2019年12月は1100台、20年6月は新コロナで400まで大暴落、21年10月には5500まで暴騰、その後調整され22年1月には1400台まで下がったものの、再び上昇し、5月17日現在3085となっている。

2019年通年平均より3倍以上高くなっており、当然、穀物や材料・製品価格に反映されてくる。それに加え、輸入はほとんどがドル決済、昨年5月より18%円安になっており、国際相場の値上がり、物流経費高と円安の3重負担が円貨としての輸入価格となる。それで、日本の輸入に依存した食糧価格が上昇しないわけがない。特に3月9日以降に円安が進んでおり、それが市場価格に反映するのはおおよそ半年後になる。

円安は経済にとっていいことだとの日銀黒田総裁・鈴木財務大臣・経団連十倉会長の発言、国民無視もいいところだ。


スクロール→

新コロナで脳みそぷっちんの国際相場

 

19/12.

21/4/15

22/1/1

3/8

5/17

今年高値

対ドル円

109.27

108.90

115.30

115.46

129.48

130.80

1,498

1,776

1,801

2,045

1,827

2,052

エネルギー・電力・関連、建築等産業材

原油WTI

63.48

61.94

75.85

123.70

114.84

124.66

天然ガス

2.177

2.621

3.810

4,833

8.275

8.275

ナフサ

548.0

559.9

728.33

1,121.72

923.63

1,121.72

石炭

65.50

94.30

195.00

405.00

402.50

408.00

鉄鉱石

91.59

172.50

116.00

159.00

127.00

159.00

スチール

3,774

5,343

4,579

5,085

4,922

5,116

アルミ

1,780.5

2,336.5

2,839.0

3,590.0

2,861.0

3,849.0

木材

405.0

1,295.5

1,112.00

1,386.40

787.00

1,464.40

食料関連

小麦

560.00

644.40

758.00

1,192.00

1,223.50

1,252.50

13.14

13.05

14.63

15.67

17.68

17.82

トウモロコシ

383.10

583.66

589.25

754.50

801.75

818.75

大豆

914.5

1,403.0

1,355.5

1,695.0

1,652.0

1,754.9

コーヒー

132.2

129.2

223.3

225.50

223.50

258.35

ヤシ油

3,052.0

3,716.0

4,857.0

6,276.0

6,114.0

7,074.0

採種油

468.2

829.3

1,040.0

1,124.8

1,191.1

1,199.3

牛肉

14.38

20.49

21.86

22.09

20.90

22.19

鶏肉

5.35

6.27

6.54

6.83

7.65

8.20

リーン豚

70.780

102.475

87.350

108.225

103.825

122.430

産業用必須リアメタル

2.8177

4.2305

4.4215

4.7385

4.2780

4.8975

亜鉛

2,275.5

2,868.0

3,604.0

4,113

3,680

4,483

マンガン

31.50

30.25

33.50

34.50

33.50

34.48

ニッケル

13,950

16,319

20,881

48,201

26,450

48,234

リチウム

50,000

90,000

277,500

493,500

457,500

500,239

コバルト

32,750

49,750

70,500

79,295

75,000

82,000

パラジウム

1,941.5

2,811.7

1,825.3

3,301.9

2,088.5

3,180.3

マグネシウム

15,250

16,450

50,000

43,500

36,500

53,500

海運価格指数と半導体価格指数

海運指数

1,090

2,072

2,289

2,718

3,085

3,085

半導体

1,800

3,100

4,000

3,100

2,920

4,050

先物相場の単位

 

対ドル円

 

 

USD/t.oz

 

 

 

 

原油WTI

USD/Bbl

 

天然ガス

USD/MMBtu

 

ナフサ

USD/T

 

石炭

USD/T

 

鉄鉱石

CNY/T

 

スチール

CNY/T

 

アルミ

USD/T

 

木材

USD/board feet

 

 

 

 

小麦

US/Bu

 

USD/cwt

 

トウモロコシ

CBOT

 

大豆

CBOT

 

コーヒー

USD/Lbs

 

ヤシ油

MYR/T

 

採種油

CAD/

 

牛肉

BRL/Kg

 

鶏肉(家禽)

BRL/Kgs

 

リーン豚(赤肉)

USD/Lbs

 

 

 

 

USD/Lbs

 

亜鉛

USD/T

 

マンガン

CNY/T

 

ニッケル

USD/T

 

リチウム

CNY/T

 

コバルト

USD/T

 

パラジウム

USD/t.oz

 

マグネシウム

CNY/T

 

ネオジウム

CNY/T

 

 

 

 

海運指数

バルチック

 

半導体指数

SOX指数

 

                 

 

[ 2022年5月18日 ]

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