燻る金融不安 一触即発 次のきっかけしだいか
経営破たんが相次ぐ金融機関、欧米の金融当局は今回の金融不安は一大事に至らないとし、インフレ退治の金利上昇を優先させた。ただ、新コロナの打撃、高金利の打撃、地政学的打撃に経済指数が悪化しており、影響を受けている業界に対して、金融機関や投資ファンドは融資なり出資なり投資しており、そうした債権がまた投資家に販売され、小さな破綻が大きな破綻に連鎖する可能性は、リーマンショック以来の金融緩和・低金利により、何から何まで証券化され、金融システムそのものが拡張し続け、当局の監視システムでは遠に対応できなくなっている。
それを反映し、SVB+シグネスチャー →FRC →CSに連鎖、オーストリアのBAWAGや常連のドイツ銀行にも波及しようとしている。
今回の金利上昇により、経済低迷の影響を受けている企業や各種ローンに対する債権は、さらに窮地に陥る可能性もあり、金融機関しかり、連鎖が連鎖を呼ぶ可能性は、一段ギアアップしたものと見られる。
インフレ退治当局は、長期の金融緩和で、短期間の高金利では耐えると見ていたようだが、耐えられない金融機関、投資ファンド、企業が続出する可能性が出てきている。
不安はSNSで拡散されさらに不安を呼び、ネツトで一瞬のうちに引き出される銀行時代、金融当局はどこまでデジタル化に対応しているのだろうか。株式市場もまったく同じだ。
下記、金融機関は、今後、何かのきっかけで火を噴く可能性がある。何かがなければよいが・・・。
スクロール→
↓大きく株価を下落させた欧州の大手金融機関
Performance 1-month |
|
BAWAG Group AG(オーストリア) |
-27.6% |
Deutsche Bank AG(ドイツ銀行) |
-26.5 |
Societe Generale SA(仏ソシエテ) |
-24.9 |
Virgin Money UK PLC(英国) |
-24.0 |
Barclays PLC(英、バークレイズ) |
-22.2 |
Standard Chartered PLC(英国) |
-22.0 |
Nordea Bank Abp(フィンランド) |
-21.0 |
BNP Paribas SA(仏パリバ) |
-20.8 |
Bankinter SA(スペイン) |
-20.5 |
Svenska Handelsbanken AB(スウェーデン) |
-20.4 |
Banco de Sabadell SA(スペイン) |
-20.3 |
ING Groep NV(オランダ) |
-20.3 |
Swedbank AB(スウェーデン) |
-19.4 |
Commerzbank AG(独コメルツ) |
-19.1 |
Jyske Bank A/S(デンマーク) |
-18.7 |
米上場、金融機関の株価直近動向 |
|||
金融機関名 |
3/8日 |
3/22日 |
増減率 |
FRC |
120.00 |
13.33 |
-88.9% |
PACW |
27.00 |
10.96 |
-59.4% |
WAL |
70.00 |
31.91 |
-54.4% |
FFWM |
15.00 |
7.91 |
-47.3% |
ZION |
50.00 |
30.12 |
-39.8% |
MCB |
54.74 |
34.91 |
-36.2% |
FHN |
24.00 |
15.89 |
-33.8% |
KEY |
18.00 |
12.05 |
-33.1% |
TFC |
48.00 |
32.49 |
-32.3% |
SCHW |
80.00 |
56.26 |
-29.7% |
HBAN |
15.00 |
10.66 |
-28.9% |
USB |
48.00 |
34.79 |
-27.5% |
CFG |
42.00 |
30.96 |
-26.3% |
FITB |
36.00 |
26.72 |
-25.8% |