イギリス総選挙、労働党が倍の410議席確保、保守党1/3に大敗 全650議席
英総選挙ではスターマー党首率いる労働党が議席数を倍増させ、63%の議席を確保する大勝利、与党・保守党は2/3の議席を失う大敗、トラス前首相(女性)のほか、現職の閣僚らが相次いで落選した。
閣僚では、シャップス国防相、キーガン教育相、フレーザー文化相、ドネラン科学相、チョーク司法相ら10人が落選。
スナク首相の後継候補の1人とみられていたモーダント下院院内総務も議席を失った。
シャップス国防相は、保守党の内部対立が敗北の原因だと批判した。一方の労働党は過去最大の議席を確保した。
以上、
シャップス国防相の分析はあたっている。労働党にカリスマがいるわけではなく、嫌保守党の受け皿として大量得票を得た。
トラス前首相は49日間で首相の座を追われた。22年9月6日に首相就任早々減税を発表したが、財政規律により予算のない国家財政、トラス政権は保守党内部から減税原資問題を追及され、退任に追い込まれた。
財政規律はそれほど欧米では煩く遵守されている。それは政権交代が頻繁に生じることから、財政規律が生かされている。日本は財政規律があっても形式的にあっても簡単に無視し、紙切れを垂れ流し続けている。そうしたことも世界では日本の円の信用が崩壊(超超円安)しかけている一因となっている。グローバル化した世界、日本だけがすき放題やれるわけではない。
岸田新NISAにしても毎月積み立ての巨額資金が外国証券の購入に当てられている=ドル買い円売りの構図で超円安に誘導している。
イギリス議会には貴族院もあるが名誉職で任期も不定期、ほとんどの決定は当庶民議会で決定される。現在のスナク保守政権は対外的な動きを中心にし、新コロナ下、物価高を適正に処理できず、不景気下のインフレ退治の金利高についても、国民の不満が蓄積・鬱積し、その不満票のほとんどが労働党へ流れた。
イギリスは保守政権下、国民投票を経て、EUから撤退し、EUから運び込まれていた生鮮食料品などが関税も係り高くなり、世界的な資源・穀物高をさらに押し上げた。
イギリス国民は自らEU撤退を選択したものの生活苦になると、いとも簡単に撤退を進めた政党を猛烈に批判してくる。それが国民の真姿だ、
日本も麻生政権下の総選挙で自民党は初めて大敗、民主党が政権をとったものの、宇宙人のようなとんでもない連中が首相になり、とんでもない政治を行い、2012年秋の解散総選挙で、国民から総スカンを食った。そうしたとんでもない害虫の連中がまだ国会をウロチョロしている。
1. 2億人、まともな首相候補の人物はいないようだ。
スクロール→
イギリスの総選挙 650議席/任期5年 過半数:325議席 2/3は433議席 BBC公表分 |
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今回選 |
改選前 |
増減 |
CON=保守党 =中道右派 |
131 |
372 |
-241 |
LAB=労働党 =中道左派 |
410 |
201 |
209 |
LD=自由民主党=2大政党の不満の受皿党 |
61 |
8 |
53 |
SNP=スコットランド国民党 |
10 |
48 |
-38 |
REF=リフォームUK=新最右派政党 |
13 |
0 |
13 |
小計 |
625 |
629 |
|
|
|
|
|
その他 |
25 |
21 |
4 |
|
|
|
|
DPU=民主統一党=最右派 |
|
7 |
|
プライド・カムリ |
|
3 |
|
社会民主労働党 |
|
2 |
|
アルバ |
|
2 |
|
緑の党 (1) |
|
1 |
|
北アイルランド同盟党 |
|
1 |
|
イギリス労働者党 |
|
1 |
|
イギリス改革党 |
|
1 |
|
その他 |
|
2 |
|
議長 |
|
1 |
|
★英国の2019年の自動車販売台数は前年比▲2.4%減の231万台、2020年は新コロナショックで▲29.4%減の163万台まで落ち込んでいた。
イギリスの自動車販売台数推移 消費者景気のバロメーターの一つ |
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24年 |
23年 |
22年 |
21年 |
23/22比 |
24/23比 |
1月 |
142 |
131 |
115 |
90 |
13.9% |
8.4% |
2月 |
84 |
74 |
59 |
51 |
25.4% |
13.5% |
3月 |
317 |
287 |
243 |
284 |
18.1% |
10.5% |
4月 |
134 |
132 |
119 |
141 |
10.9% |
1.5% |
5月 |
147 |
145 |
124 |
156 |
16.9% |
1.4% |
6月 |
179 |
177 |
141 |
186 |
25.5% |
1.1% |
7月 |
|
143 |
112 |
123 |
27.7% |
|
8月 |
|
85 |
69 |
68 |
23.2% |
|
9月 |
|
272 |
225 |
215 |
20.9% |
|
10月 |
|
153 |
134 |
106 |
14.2% |
|
11月 |
|
156 |
143 |
116 |
9.1% |
|
12月 |
|
141 |
128 |
108 |
10.2% |
|
年計 |
1,003 |
1,903 |
1,614 |
1,647 |
17.9% |
6.0% |
前年比 |
6.0% |
17.9% |
-2.0% |
1.0% |
|
|
英国経済 直近 |
|
金利(中央銀行) |
5.25% |
銀行貸出金利 |
6.25% |
インフレ率 |
2.0% |
コアインフレ率 |
3.5% |
食料インフレ |
23/3月 |
19.1% |
|
24/5月 |
|
1.7% |
|
CPI=物価指数 |
19/12月 |
108.5 |
|
24/5月 |
|
133.9 |
|
電気料金 GBP/MWh |
19/12月 |
41.99 |
|
24/7月 |
|
70.30 |
|
失業率 |
4.4% |
若年失業率 |
11.8% |
賃金(週給) GBP |
19/12月 |
542 |
|
24/5月 |
|
687 |
|
製造業生産 (年率) |
0.4% |