中国、ヒトメタニューモウイルス(HMPV)流行中 呼吸器ウイルス
ヒトメタニューモウイルス(HMPV/Human metapneumovirus)の感染例が中国北部で急増していると報じられており、新型コロナウイルスのようなパンデミックが再び起こるのではないかとの懸念が広がっている。
中国当局は、中国の冬季にHMPVの症例が急増していることを認めている。
ここ数週間、中国の病院がマスク姿の人々で溢れかえる光景がソーシャルメディア上で話題になっている。
同国の疾病予防管理センター(CDC)は、 国民に健康と衛生面で予防策を講じるよう警告しているが、病院がパンク状態にあるというネット上の主張や新たなパンデミックへの懸念を否定している。
医療専門家は、このウイルスは何十年も前から存在しており、ほとんどの人にとっては風邪に似ていると指摘している。
オックスフォード大学小児科オックスフォードワクチングループのディレクター、サー・アンドリュー・ポラード教授は 次のように語った。
「ヒトメタニューモウイルスは、2001年にオランダの科学者によって初めて特定された、一般的な呼吸器ウイルス。
「これは冬に流行する多くのウイルスの1つであり、ここ数日の中国での呼吸器感染症の報告は、インフルエンザとこのヒトメタニューモウイルスの両方に起因するものと思われるが、これは今週の英国での状況とかなり似ている。」としている。
ここ数週間、英国ではHMPVが増加している。
英国保健安全保障庁は最新の報告書で、12月29日までの1週間で一般診療所で採取した綿棒検査の約4.5%が陽性で、5歳未満の子供の陽性率が10%で最も高かったと述べた。
中国南部の湖南省とその周辺地域の病院の地元住民は、この問題は特に小児病院に影響を及ぼしていると話す。
地元メディアによると、報告される病気の急増は、ほとんどの人が聞いたこともない「ヒトメタニューモウイルス(HMPV)」と呼ばれる危険なウイルスによるものだという。
ヒトメタニューモウイルス( HMPVまたはhMPV)は、2001年にオランダの研究者により発見された新しいウイルス性感染症。ニューモウイルス科のマイナス鎖一本鎖RNAウイルスであり、鳥類メタニューモウイルス(AMPV)サブグループCと近縁である。培養細胞で増殖する未知のウイルスを同定するために、オランダPCR 2016年の時点で、米国の大規模外来診療所では、5歳未満の健康な小児における急性呼吸器疾患の2番目に多い原因(RSウイルス(RSV)に次ぐ。
HMPV に感染した乳児の入院のピーク年齢は6~12ヶ月齢で、RSウイルス感染症のピーク年齢である2~3ヶ月齢よりわずかに高い。HMPVの臨床的特徴と重症度は RSウイルス感染症と似ている。HMPVは高齢者や乳児の重要な疾患原因でもある。
RSウイルスは、ニューモウイルス科オルソニューモウイルス属に属するRNAウイルスの一種。学名はヒトオルソニューモウイルス、直訳して呼吸器合胞体ウイルス。
環境中では比較的弱いウイルスで、凍結からの融解55℃以上の加熱、界面活性剤、エーテル、次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系消毒薬などで速やかに不活化される。呼吸器感染に際して、隣接する細胞の細胞膜を融合させ多核の巨細胞様の構造物を形成し、これを合胞体またはシンシチウム(syncytium, pl. syncytia)という。
hMPVは、感染しても多くの人は無症状だったり、「風邪」として終わる。乳幼児、高齢者などの免疫力の弱い人や、心肺疾患の基礎疾患を有する人では、気管支炎、肺炎をおこす。
重症例では高熱が5日間ほど続き、喘鳴を伴い、時に呼吸困難をおこす。発熱が長期間続く時は、中耳炎、下気道への細菌感染が併発していることもある。
潜伏期間は4~6日で、ウイルス排泄は、発熱後、1~4日に多く、1~2週間続く。
以上、英BBC等参照

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