【経済ミニコラム】2025年の大阪・関西万博は、建設業界にとって“追い風”となっている。会場整備や関連インフラの整備、周辺地域の再開発などで、工事需要が一時的に高まった。特に仮設建築やモジュール建設といった短期工期に強みを持つ企業にとっては、技術を発揮する好機となった。一方で、資材高騰や人手不足といった慢性的課題が、現場の圧力となっているのも事実だ。万博後には“需要の崖”が懸念され、持続的な需要創出が今後の焦点となる。万博をきっかけに、建設現場のDX化や脱炭素技術の導入が進んだ点も注目に値する。産業全体の底上げにつながるかどうかは、アフター万博の戦略次第だろう。万博は、建設業界の“実力試し”の舞台でもある。