アイコン 江島を壊した男、柏木世次(崩壊する信頼 - 制度が島にもたらした負の遺産)


「信頼を築くには何年もかかるが、それを壊すのは一瞬だ。」
この言葉を、今、江島の住民ほど痛感している人々が他にいるだろうか。

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西海市

国の「漁業研修生制度」という、過疎地・離島支援の善意に満ちた制度は、確かに紙の上では美しい理念に支えられていた。若い世代の移住を促進し、漁業の担い手不足を補い、地域に活力を呼び戻す――そのはずだった。
だが、柏木世次という一人の人物の存在が、その信頼構造を根底から崩壊させた。

西海市

■ 制度は「島のため」だったはずが…
柏木が江島に「研修生」としてやってきた当初、島の住民たちは歓迎こそすれ、警戒などしていなかった。行政から紹介された「国の制度を利用した移住者」に対し、疑念を抱く住民など、そう多くはいない。むしろ、「よく来てくれた」「これで島も少し活気が出る」と、歓迎ムードすらあったのだ。
しかし実際には、柏木は前科持ち(逮捕監禁・入札妨害)で執行猶予中の身でありながら、制度のチェック機構をすり抜けてこの地に降り立っていた。なぜこんなことが起きたのか。身元確認の甘さ、実態調査の欠如、制度運用の形骸化——制度側の落ち度は枚挙に暇がない。

■ 不信と分断を生んだ「研修生」
柏木による言動・行動が島内で波紋を呼び始めるのに、時間はかからなかった。
暴言、虚言、住民間の対立を煽るような動き。公的支援の不適切な使い方。中には「研修生の立場」を利用して、島の高齢住民を心理的に支配しようとしたのではないかとする声もある。
行政や制度の担当窓口に相談しても、返ってくるのは「様子を見ましょう」「研修期間が終われば…」という無責任な言葉ばかり。こうして、島の信頼は制度に裏切られた。

西海市

■ 支援策が「災いの種」になった現実
「国の支援を受けると、ろくなことがない」
そんな言葉が、今や江島では日常会話の中で平然と出てくるようになった。
制度の本来の目的は「島を守る」ことだったはずだ。しかし現実には、柏木という“制度に乗っただけの外部者”のために、島の住民同士が疑心暗鬼に陥り、互いを信じられなくなった。
そして、「またああいう人が来るんじゃないか」という不安が、次なる移住希望者をも拒絶する土壌を育ててしまった。
支援策が「災いの種」として根付いてしまった――これが江島が今抱える、制度が遺した最も深刻な負の遺産である。

 

 

JC-net・日刊セイケイ編集長・中山洋次

[ 2025年8月 7日 ]
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