福岡西部クリーンセンター大相撲『福岡西部場所』、開幕直前!

さぁさぁ、秋の夜長に一席。ここ福岡市西部にある高級住宅街「西の丘」――別名ウェストヒルズ。その頂に鎮座するのは、バブルの残り香を纏った老朽化クリーンセンター。見晴らしは一級、夜景もラグジュアリー、でも舞台は大相撲。なんともシュールな「福岡西部場所」の会場である。
この気取り屋住宅地のすぐ裏手で、胡散臭いカタカナ2社がガップリ四つに組むというから、地元住民もハラハラドキドキである。初日のゴングは10月1日の提案書提出である。
そして千秋楽の12月上旬に行事軍配があがるというロングランの大相撲である。しかも、博多湾を見下ろすこの絶景の地にある土俵に、東西から強者が上がることから開幕前から注目の取り組みと前評判も高い。
東方 前施工・タクマ山

関東から乗り込んだ実力派、タクマ山。したたかJFEや接待の達人・裏金部屋の川崎重工業と互角に渡り合う剛腕力士。何せ千葉市川の423トン戦では、あの『したたか部屋のJFE』を相手にフルボッコで勝ち名乗りを上げている。関係者筋も「いやぁ、あれはしたたか部屋のJFE山の完敗」と白旗を上げるほどの仕上がりっぷりだった。
タクマ山の真骨頂は「堅実さ」。夕ニマチからの信頼も厚く、約束をきっちり守る玄人好みの相撲で知られている。いぶし銀の技、派手さはないが、土俵際で決して腰が浮かない。これが渋い。
西方 日立造船改め・カナデビア山
一方のカナデビア、名前からして怪しい。船を造らぬ造船会社として有名だが、北部九州では久々のお目見えだが、実力のほどはまだベールに包まれている。関係筋の談では「コツコツ型」「前に出るタイプ」とのこと。地味に見えても、一歩一歩土俵を詰める恐ろしさがあるのかもしれない。
勝負の行方は?

タクマ山は地元タニマチを大量に引き連れ、しかも川崎重工業ばりの用心棒も控える盤石の布陣といわれている。この福岡で“大任町の怪しげな技”を繰り出すのか、それとも真正面から押し切るのか。観客の目はそこに注がれている。
カナデビアは北部九州の復帰戦だけに、どんな型を見せるか未知数であるが、怪我の功名か、それとも隠し玉か。情報が少ない分、逆に不気味だ。
締めの一番
「大村場所の土俵とはまた違う」と囁かれるこの勝負。残り一か月半、両力士がどう仕上げてくるのか。福岡タワーの灯りを背に、夜景を肴に、筆者をはじめ相撲ファンとしては、ここはじっくり観戦させてもらおう。
千秋楽の行事軍配が上がるまで、目が離せない。
JC-net・日刊セイケイ編集長・中山洋次





