【経済ミニコラム】石破総理の辞任表明は、為替市場に即座に波及した。円は一時1ドル＝148円台半ばまで下落し、先週末から1円ほど円安が進行した。背景には「政治の空白」への不安とともに、次期政権が財政出動を強めれば財政規律が緩み、国の収支が悪化するとの警戒感がある。為替は単なる数値の変動ではなく、国際社会が日本の政治と経済をどう見ているかの「鏡」だ。政権交代期における政策の方向性次第で、円の評価は大きく揺れる。市場が欲しているのは、財政・金融の一貫性と見通しの明確さである。