VW 、独国内4工場閉鎖+10万人削減 本国で中国勢に押し出される
欧州へは中国製EVが大量輸出され、欧州の自動車会社はEVに後れを取り、またEV用電池も韓国からの欧州進出組に依存し、中国勢のEVが大挙して販売進出、それ以前に韓国勢(リチウムイオン3元系電池)より2割以上安価な中国の高性能LFP電池を現地生産工場進出、そしてEV輸出、現地生産工場を作っている中国メーカーもある。
欧州勢は中国勢の価格帯にはタマランとダンピング輸出認定により、関税を高くして障壁を設けた。しかし、トランプの米国主義に欧州メーカーは米国工場を増設するなど費用増に。一方、欧州は関税高により中国勢の大量販売を抑え込んだものの、欧州に米国と分断政策を執らせる中国政府の圧力は執拗に強く、直近、欧州は、中国勢には最低販売価格を導入させ、関税を以前まで下げたことから、欧州メーカーは再び中国勢の重圧を受けている。
2025年のVWグループは欧州が中国製EVに対して関税爆弾を落としたこともあり、ドイツ市場では前年比5.5%増の118万台、東欧含む欧州市場では5.1%増の419万台と好調だった。全体で士▼0.2%減の867万台となったが、マイナスの主要因は中国市場の▲8.0%減269万台にとどまったことが主要因となっている。
そうした好調だった欧州市場も2026年の狂人トランプ×イラン戦争により、物価高騰、経済低迷に陥っている。
ドイツ政府は6月29日、独自動車大手フォルクスワーゲン (VW)の国内工場閉鎖阻止を目指していると報道官が明らかにした。最終的な決定は同社に委ねられているとも強調した。
同報道官は「われわれは、ドイツ国内の工場閉鎖を回避することを目指している」とし、「これを実現するには、必要な競争のメカニズムを含む適切な枠組み条件を整えなければならない。また、これらの施設が採算性を維持できるよう、インセンティブを提供する必要がある」と説明。
「ただし、原則として、こうした決定は常に企業が商業的な観点から下すものだ」との考えも示した。
VWは中国勢との競争激化や米国の関税措置、欧州での需要低迷などを受け、ドイツ国内4工場の閉鎖と、最大10万人の人員削減を検討していると関係者が26日に明らかにしている。
VWのような主要産業グループの工場閉鎖は、低迷する経済の立て直しと支持率の改善を目指すドイツ政府にとって、さらなる打撃となる。
工場閉鎖を巡る計画は、VW監査役会メンバーには伝えられており、7月9日に協議される予定。同会合には従業員代表も参加する。
以上、ロイター等参照
VWが10万人削減すれば、部品や部材を生産する協力工場への影響はその数倍になる。中国で製造できるものは、中国製に敵わない。
中国勢はこれまで先進国の最先端の機械を導入して製造、中国政府も中国進出の外資メーカーに対して企業秘密の技術や設計・製造図面などを中国科学院に提供させ、中国科学院はその製造ノウハウを中国メーカーに落とし込み、現在では最先端の機械を中国自身が製造、人型ロボットや半人型ロボットは今や中国が世界シェア―の8割以上を占めているほど技術の発展は目覚ましい。
中国に進出し残っている日本勢のトヨタも日産もホンダも今では大苦戦、ドイツ勢も似たようなものだ。
狂人凶刃トランプのイラン攻撃で原油・ガソリン価格が高騰、欧州の中国製に対する関税策もあり、一時EV販売は伸びを失していたが、再び増加に転じている。しかし、欧州の自動車市場は再び、中国からのタイフーンに見舞われており、ドイツ最大のメーカーであるVWに最大の危機が訪れている。
①販売不振(欧州は前年並み、中国は低迷続く)、
②EV開発への巨額投資・その頓挫、
③トランプの米国主義に翻弄される米国への巨額投資、
④中国勢の欧州市場での、米の族世界市場での急台頭
(中国勢の全輸出はうちEVは30~40%、他はガソリン車)
VWの主要工場は
ヴォルフスブルク本社工場
独エムデン工場(EV専用工場に転換)
独ザルツギッター工場(エンジン+EV部品製造)
ほか
アフリカ工場(カリェガ工場/アフリカ向け車両製造)
アメリカ工場(チャタヌーガ工場/北米用車両製造)
が有名だが、グループ企業も含め欧州や中国・アジア・南米など世界の多くの国へ工場進出させている。
VWグループはドイツの4工場は下記の工場の中の4工場だろうが、従業員数を10万人減らす。独国内の工場の従業員数は21.3万人.、営業・管理・研究開発部門の従業員数は不知だが、独国に相当なダメージを与えるものとなる。
フォルクスワーゲン・グループは、
乗用車ブランド
アウディ、ベントレー、ブガッティ、Jetta、Cupra、ランボルギーニ、RUF、ポルシェ、セアト、シュコダ、フォルクスワーゲンなど
小型商用車は、
フォルクスワーゲン・コマーシャル・ヴィーイクルズブランド、
オートバイは、
ドゥカティブランド、
大型商用車は
トレイトン傘下であるMAN、ナビスター、スカニア、フォルクスワーゲン・カミニョイス・イ・オニブス。
中国の合弁会社は2社
一汽フォルクスワーゲン
上汽フォルクスワーゲン
ドイツ自動車産業連合会(VDA)によると、ドイツ国内乗用車生産台数は2025年にわずかに増え、前年比2.0%増の414万8,836台。うち約40%がEV。
EVは2025年には前年比23%増の約167万台生産、
バッテリー式電気自動車(BEV)は15%増の122万台、
プラグイン・ハイブリッド車(PHEV)は54%増の45万台。
VWグループは約150ヶ国で事業展開、27ヶ国に約100の生産施設を運営している。
ドイツは政治が不安定であり、決断力に乏しいメルツ首相、トランプやネタニヤフに追随していたものの、イラン戦争により、やっと目を覚ましたものの、欧州のリーダーの器ではなく、欧州全体がリーダー不在の状況に置かれ、米国との葛藤の中、その間隙を縫い中国が経済面で手籠めにし、それもすべてを飲み込もうとしている。
当然、VW危機をメルツが保護策に転じて、救済するような器でもない。(VWは本社地の地方政府が大株主でもある)。
中国で作れるものは玩具からAI・ロボットに至るまですべて中国勢に淘汰される。
工場の従業員数は2020年現在の資料に基づいて作成、現在は不知。
スクロール→
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VWグループのドイツ工場一覧 |
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従業員数 |
創業 |
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Brunswick |
6,372 |
1938年 |
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Chmnitz |
2,046 |
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Dresden |
406 |
2002年 |
|
Emden |
8,834 |
1964年 |
|
Hanover |
13,132 |
1956年 |
|
Heilbronn |
150 |
2014年 |
|
Ingolstadt |
41,719 |
1959年 |
|
Kassel |
13,253 |
1958年 |
|
Leipzig |
4,194 |
2001年 |
|
Münchsmünster |
不明 |
2013年 |
|
Munich |
9,078 |
1955年 |
|
Neckarsulm |
15,900 |
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|
Nuremberg |
160 |
2000年 |
|
Osnabrück |
2,421 |
1901年 |
|
Salzgitter VWplant |
6,356 |
1970年 |
|
Salzgitter MANplant |
2,652 |
1964年 |
|
Wolfsburg |
53,461 |
1938年 |
|
Zuffenhausen Porsche |
22,290 |
1951年 |
|
Zwickau-Mosel |
9,930 |
1991年 |
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合計 |
212,354 |
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旧工場(既閉鎖工場/独内) |
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Karmann |
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1901年 |
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Ludwigsfelde |
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Wulfrath |
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1924,年 |
スクロール→
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VWグループの2025年の乗用車販売台数 ジェトロ版 |
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国・地域 |
販売台数 |
前年比 |
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欧州・その他 |
4,196,403 |
5.1 |
|
西欧 |
3,265,898 |
3.9 |
|
ドイツ |
1,184,588 |
5.5 |
|
英国 |
493,703 |
0.0 |
|
スペイン |
278,896 |
10.4 |
|
フランス |
269,922 |
-2.6 |
|
イタリア |
264,561 |
-2.7 |
|
中・東欧 |
529,059 |
8.9 |
|
その他地域 |
401,446 |
10.6 |
|
北米 |
880,634 |
-8.5 |
|
米国 |
576,922 |
-12.4 |
|
南米 |
596,352 |
13.8 |
|
アジア大洋州 |
3,004,945 |
-6.5 |
|
中国 |
2,692,191 |
-8.0 |
|
インド |
115,239 |
34.9 |
|
日本 |
65,963 |
20.7 |
|
合計 |
8,678,334 |
-0.2 |
★ 今年は再び中国の自動車輸出が激増中
今年は中国製が再び押し寄せる見込み。
スクロール→
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中国の自動車輸出台数/千台 |
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輸出台数 |
前年比 |
うちNEV |
前年比 |
EV構成 |
|
26/1~4 |
2,764 |
51.1 |
894 |
48.5 |
32.3% |
|
2025年 |
7,098 |
21.1 |
2,615 |
100.0 |
36.8% |
|
2024年 |
5,859 |
19.3 |
1,284 |
6.7 |
21.9% |
|
2023年 |
4,910 |
57.9 |
1,203 |
77.6 |
24.5% |
|
2022年 |
3,111 |
54.4 |
679 |
120.0 |
21.8% |
|
2021年 |
2,014 |
101.1 |
309 |
|
15.3% |
スクロール→
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VWグループの2025年 自動車販売台数 |
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|
ブランド別/ジェトロ版 |
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ブランド名 |
2025年 |
前年比 |
|
VW乗用車 |
4,730,574 |
-1.4 |
|
アウディ |
1,623,551 |
-2.9 |
|
シュコダ |
1,043,938 |
12.7 |
|
セアト/クプラ |
586,251 |
5.0 |
|
VWブランド商用車 |
393,693 |
-3.6 |
|
ポルシェ |
279,449 |
-10.1 |
|
ランボルギーニ |
10,747 |
0.6 |
|
ベントレー |
10,131 |
-4.8 |
|
合計 |
8,678,334 |
-0.2 |
↓VWのヴォルフスブルグの本社工場
ヒットラーがVWに対して国民車として製造・普及させたのが初代ビートル。






