【2026年】スーパー閉店・撤退一覧 老舗・地場スーパー相次ぎ営業終了、地域の買い物にも影響
2026年、全国各地でスーパーマーケットの閉店や事業撤退が相次いでいる。
50年、60年と地域の食卓を支えてきた老舗・地場スーパーが営業を終える一方、大手スーパーへの店舗承継や業態転換、商業施設そのものの閉鎖など、食品スーパーを取り巻く再編も進んでいる。
スーパーの閉店は単に1店舗がなくなるだけではない。特に地方や高齢化が進む地域では、日常の食料品を購入する場所が失われ、地域の買い物環境や雇用にも影響する。
2026年9月4日時点で確認できた、全国の主なスーパーの閉店・撤退・閉店予定をまとめた。
- 50~60年続いた老舗・地場スーパーの閉店
- 全店舗閉鎖によるスーパー事業からの撤退
- 人手不足、設備老朽化、物価高などを背景とした店舗整理
- 閉店店舗を大手スーパーや生協が引き継ぐ事例
- スーパー閉店に伴う地域の「買い物環境」への影響
2026年に閉店・撤退した主なスーパー一覧
2026年に入ってから、北海道から九州まで各地でスーパーの閉店が確認されている。なかには最後の1店舗を閉じ、スーパー事業そのものから撤退した企業もある。
| 閉店日 | 店舗・チェーン | 地域 | 概要 |
|---|---|---|---|
| 1月5日 | 浜口食彩館 | 長崎市 | 1993年の創業から32年余り営業。運営会社が事業を停止し、自己破産申請の準備に入った。負債は約1億3600万円。コロナ禍や競合、物価高などが事業継続に影響した。 |
| 1月11日 | イオンフードスタイル八王子大和田店 | 東京都八王子市 | 1975年に前身の忠実屋大和田店として開店。ダイエーなどへの業態変更を経て約50年の歴史に幕を下ろした。 |
| 1月31日 | スーパー栄玉 本庄店 | 佐賀市 | 1976年創業の地場スーパー「栄玉」の最後の店舗。設備の老朽化や人手不足などを理由に閉店し、スーパーとして50年の歴史を終えた。 |
| 2月28日 | リーズナルショップ ウロコ | 北海道伊達市・洞爺湖町 | 舟岡店、末永店、虻田店の3店舗を閉店。1月には山下店も閉店しており、食品スーパー事業から撤退した。物価高、人件費上昇、設備老朽化、大手との価格競争などが背景。 |
| 3月20日 | 中央スーパー天塩店 | 北海道天塩町 | 閉店後、コープさっぽろが後継店舗を出店。4月9日に「コープさっぽろ てしお店」として営業を開始し、町内唯一のスーパーとして食品供給を引き継いだ。 |
| 3月31日 | Aコープびばいコア店 | 北海道美唄市 | ショッピングセンター「コアビバイ」の核店舗として24年間営業。施設の老朽化や売上減少を背景に閉店し、美唄市内からAコープ店舗がなくなった。 |
| 5月 | ジョイフルサン山里店食品館 | 長崎市 | 約65年にわたり地域の食卓を支えた店舗が営業終了。その後、イオン九州によるジョイフルサン再編の一環として、近隣に「マックスバリュ長崎平和町店」が6月18日に開業した。 |
| 7月29日 | ザ・ビッグ イオンタウン美濃店 | 岐阜県美濃市 | 食品スーパーのザ・ビッグが営業終了。その後、残るテナントも順次閉店し、イオンタウン美濃は8月29日をもって全館閉店した。 |
| 7月31日 | やまか藤沢店 | 神奈川県藤沢市 | 1966年12月の開店以来、約60年間営業した地域密着型スーパー。やまかの他店舗は営業を継続している。 |
| 7月31日 | イオン村上肴町店 | 新潟県村上市 | イオンリテールが運営する店舗が営業終了。近隣ではイオン村上東店などが営業を続けている。 |
| 8月25日 | アルゾ甘木店 | 福岡県朝倉市 | 万惣が展開するディスカウントスーパー「アルゾ」の店舗が営業終了した。 |
| 8月31日 | メグリア朝日店 | 愛知県豊田市 | トヨタ生活協同組合が運営。1999年の開店から27年間営業した。近隣のメグリア各店や宅配サービスは継続する。 |
9月もスーパー閉店予定 Aコープファーマーズみやうち
2026年9月以降もスーパーの閉店は続く。
広島県廿日市市の「Aコープファーマーズみやうち」は、9月26日午後5時で閉店する予定。JA全農Aコープは「諸般の事情」として閉店を発表している。
同店は2020年の開店から約6年で営業を終了することになる。
50年、60年続いた地場スーパーが閉店
2026年のスーパー閉店で特に目立つのが、長年地域で営業してきた老舗・地場スーパーの撤退だ。
佐賀市の「栄玉」は1976年に創業。最後に残った本庄店を閉じたことで、50年間続いたスーパー事業が終了した。
神奈川県藤沢市の「やまか藤沢店」も1966年の開店から約60年間営業。長崎市の「ジョイフルサン山里店食品館」も約65年にわたり地域の食卓を支えてきた。
北海道では「ウロコ」が相次いで全店舗を閉鎖し、食品スーパー事業から撤退した。
地場スーパーは大手チェーンに比べ店舗数や仕入れ規模が小さく、人件費、電気代、物流費、設備更新費などの上昇を吸収しにくい。地域人口の減少や競争激化も加わり、店舗維持が難しくなるケースが出ている。
大手スーパーと地場スーパーで広がる業績格差
ただし、スーパー業界全体が不振というわけではない。
東京商工リサーチが全国のスーパー経営会社610社を分析した調査では、直近決算の売上高合計は約24兆9485億円で前期比6.6%増となり、利益も4.4%増と2年連続で増収増益となった。
一方、企業規模による差は大きい。
売上高1000億円を超える大手スーパー54社の売上高は前期比8.0%増だったのに対し、1000億円未満の地場・中堅スーパー556社は2.9%増にとどまった。
さらに利益では大手が11.1%増だった一方、地場・中堅は20.4%減となっており、物価上昇への対応力や仕入れ、店舗投資などで規模による格差が広がっている。
店舗の閉店には、店舗網の再編、老朽化、契約終了、競争環境の変化、他店舗への統合などさまざまな事情がある。閉店した店舗の運営企業が必ず倒産しているわけではない。
飲食料品小売の倒産は358件、4年連続で増加
その一方で、食品を販売する小売企業の倒産も増えている。
帝国データバンクによると、2025年度の「飲食料品小売」倒産は358件となり、前年度の321件から11.5%増加した。
4年連続の増加で、2000年度以降では過去2番目の高水準となっている。
食材や光熱費の高騰、人手不足などが続くなか、価格転嫁や賃上げが難しい小規模事業者を中心に厳しい経営環境が続いている。
スーパー閉店で「買い物できない」地域も
スーパーの閉店が地域に与える影響は、企業経営だけにとどまらない。
北海道天塩町では「中央スーパー天塩店」が3月20日に閉店したが、コープさっぽろが後継店舗として「コープさっぽろ てしお店」を4月9日に開業した。
コープさっぽろは同店を「天塩町唯一のスーパーマーケット」として位置付けており、閉店店舗を別の事業者が引き継ぐことで地域の食品供給が維持された例となる。
農林水産省が全国の市町村を対象に実施した最新調査では、回答した市町村の89.3%が、食品アクセス、いわゆる「買い物困難者」への対策について「必要」または「ある程度必要」と回答している。
高齢化や食料品小売店の減少が進む地域では、スーパー1店舗の閉店でも日常生活への影響が大きくなる。
閉店は地域雇用にも影響 パート・アルバイトの働く場
食品スーパーは、正社員だけでなく多数のパートやアルバイトが働く地域の雇用拠点でもある。
店舗閉鎖後に近隣店舗への配置転換や雇用継続が行われるケースもあるため、「閉店=失職」ではない。
しかし、店舗そのものがなくなることで、通勤可能な職場が減ったり、新たな就職・転職先を探す必要が生じたりするなど、地域雇用に影響を与える可能性がある。
スーパーの閉店は「買い物する場所」と「働く場所」という、地域生活の二つの側面に関わる問題といえる。
大手への集約と地場スーパーの撤退 2026年後半も再編に注目
2026年のスーパー業界では、老舗・地場スーパーの閉店が相次ぐ一方、閉店後の店舗や商圏を大手スーパー、生協などが引き継ぐ動きもみられる。
長崎ではジョイフルサンのイオン九州への統合が進み、北海道天塩町では中央スーパー閉店後にコープさっぽろが出店した。
物価高、人件費上昇、人手不足、設備老朽化、人口減少など複数の課題を抱えるなか、スーパー業界では今後も店舗網の見直しや企業再編が続く可能性がある。
地域の生活インフラであるスーパーマーケットがどこに残り、どこから撤退するのか。2026年後半も全国のスーパー閉店・撤退・新規出店の動向が注目される。
※本記事は2026年9月4日時点で確認できた企業・店舗の公式発表、報道などの公開情報をもとに、主なスーパーの閉店・撤退・閉店予定をまとめたものです。全国すべてのスーパー閉店を網羅したものではありません。また、店舗の閉店と運営企業の倒産は異なります。
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