アイコン 竹箒氏にお答えして/翁長沖縄知事倒れる

 

 

いよいよ辺野古の埋め立て工事が7月から本格的に開始されます。

1996年、時の総理大臣だった橋本龍太郎氏が米国駐日大使であったウォルター・モンデールとの間で、「普天間基地の移設条件付返還」が合意されてから22年の月日が経過しています。

翌年の1997年には当時の官房長官だった梶山静六氏が辺野古地区を視察、辺野古移設で固まっていくわけです。

それから名護市の市長だった比嘉哲也氏が辺野古移設を承諾、辞職、住民投票、反対多数、しかし市長選では賛成容認派の岸本建夫市長の誕生と辺野古移設問題の22年間は地元県民でも理解できない事態が長く続いてきました。

もう、よかばい。というのが正直な国民感情であり、多くの沖縄県民の思いだろう。それが2月の市長選の結果に表れていました。

このタイミングで翁長雄志知事が倒れて入院したとの情報には驚きました。
せめて秋の知事選までは元気でいてほしいものです。

詳しくは(農と島のありんくりん)を読んでみてください。

(翁長氏倒れる?)
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2018/04/post-bc8f.html

農と島のありんくりん
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/

移り変わる自然、移り変わる世情の中で、真実らしきものを探求する

竹箒氏にお答えして

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竹箒氏から「ニンゲンとしてどーかと思う」とまで書かれたので、記事にします。 

黒兎氏は「憶測」と「推論」の、違いと連関がわかっていません。 

「憶測」も「推論」も、一定の物証が出揃わない事柄に対して、頭で考えて結論を出すことまでは一緒です。 

しかしその過程が異なります。憶測は根拠がなく「たぶんそんなことだろう」とします。 

ですから感情に流されやすく、初めから結論が決まっている場合も往々にしてあります。 

一方、推測は事実を積み重ねて判断した結果、「そうなるだろう」と予測することです。

私は土曜の記事でこう書きました。

「翁長氏から最も多くの経済的利権を配分されていたはずの呉屋・平良2人組の泥船からの脱出劇は大変に象徴的で、前もって何らかのシナリオがあったようにすら思えます。
となると今回、検査入院と称して入院したのも、もはや隠し通せる状況ではないまでに病状が悪化したと見るべきかもしれません」
今後については情報が限られていすので、安易な予測は控えるべきですが、いずれにしても「翁長なき知事選」となるのはほぼ確実な情勢です」

私は今回確かな内部情報を得ていましたが、とうぜんのこととして今の時期にそれを開示することはできませんでした。私は週刊誌ライターではないからです。

だからなんどとなく、「安易な予測は控えるべきだ」として書いています。

では、私の書いたことは揣摩憶測、つまり根拠なき決めつけでしょうか。 

違います。情報を押えた上で、それに基づいての論理的蓋然性を論じた「推測」です。

かつて仲井真氏の右腕でありながら、左翼陣営に走り知事の座についた当初の翁長氏は、自信に満ちあふれていました。

保革をひとつ皿に乗せ「オール沖縄」を作る荒技を仕掛けるだけはある、泥臭いパワーを持つ人物だと思ったものです。

山路氏がどこかで書いておられましたが、沖縄は他県よりその政治家の「カリスマ性」を重視する風土があります。

その意味で当時の彼は、いい意味でも悪い意味でも、千両役者でした。


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しかしそれから3年、翁長氏は、すべての裁判に破れ、目指した「承認撤回」の方策は、最高裁判決が出た時点でゲームオーバーだったことは、自民党県連幹事長だった彼自身がいちばんわかっているはずです。

そして本来「オール沖縄」の核心でなければならないはずの翁長派旗本の自民脱走組は、腹心の安慶田氏は失脚し、これで唯一の本土政府との交渉パイプがなくなりました。

更に悪いことは続くもので、普天間基地のお膝元の宜野湾市では市民派に敗北し、宮古市長選は自らの失策でとりこぼし、最も重要視したはずの稲嶺名護市政まで崩壊するありさまが続きました。

これが昨今の翁長氏の置かれた状況でした。

下の写真は去年8月頃のものですが、上の3年前と比べると一目瞭然です。特に頬から喉にかけての衰えは隠しきれません。

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事実、横須賀ヨーコ氏の投稿にあるように、昨今の翁長氏の体調不良は隠しきれない様相でした。

「このところの翁長さんの痩せて弱った姿は、映像で見ても十分伝わってくるものがあり、声は小さくかすれ、記者会見でも今時の高性能のマイクだから音声を拾っているものの、実際のその場では後列にいる記者さんたちに聞こえないくらいの声だったのではないでしょうか。今回の検査入院報道がなくても、秋の知事選を戦えるとはとても思えませんでした」

これは、横須賀氏のみならず、この数年の変化を見てきた私も同様に感じていたことです。

私は高齢者の健康をあげつらうことはしたくありませんし、どの人もそうであるように、翁長氏のような年齢に達すれば、持病の一つ二つもっているものです。

しかし、気の毒なことには、翁長氏は政治家で、しかもその持病がかつて胃の全摘をした癌という病歴だったことです。

したがって、その持病の再発・進行を考えることはこの衰えぶりをみる限り、飛躍した観察ではないと思われます。 

もちろん、あくまでもそれが推測な以上、間違う場合もありえます。 

しかし、この可能性を論議すること自体を「憶測だから黙っていろ」となると、政治議論そのものが不可能になります。

なぜなら、彼は一個人ではなく、公人だからです。しかも再選を狙う政治的存在だからです。

比喩は適当かわかりませんが、今の朝日のモリカケ・改竄疑惑追及は、乏しい証拠から首相の「関与」に結びつけたものでした。

しかしそれでも野党・メディアにとっては、丸々1年間国会で審議するほど意味がある「憶測」だったということになります。

その理由は同じく、翁長氏が県第一等の公人であるように、安倍氏が首相という国第一等の公人だったからです。

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左端が平良氏、一人置いて呉屋氏、中央は翁長氏

ひるがえって、今回はどうでしょうか。 

平良氏の「オール沖縄会議」脱退と翁長氏の入院をめぐって、憶測、果てはデマとまで書き立てられましたが、平良氏と金秀の脱退は入院の数日前のことです。 

平良氏らは今後も翁長氏を支援すると言っていますが、「オール」会議を抜けるというのは、知事選で応援しないという意味と同じです。 

「オール会議」という支援団体なきひとりの単独候補として翁長氏が勝つ可能性は、ゼロです。 

こう考えると、平良・金秀らにに何らかの翁長氏を支援できなくなった、ないしは、する理由そのものが消滅する事態が生じたということです。

理由は、二つ考えられます。 

ひとつは、共産党が圧倒的ヘゲモニーを握る「オール会議」と平良氏、呉屋氏ら経済人は、同床異夢だったということです。

最大の問題は、体質が違いすぎました。

経済人は一定の落とし所を考えて交渉するものですが、本質的に「革命党」の共産党は妥協案はすべてノーです。

永久に反基地闘争をすることこそが目的だからで、解決はないのです。

県民を怒らせていた美しい海を埋めない解決案は存在しました。

いわゆる小川案(ハンセン陸上案)です。これは現実性があるばかりでなく、県が提案すれば大いに検討の余地がある移転プランでした。

しかし、「オール会議」最大勢力の共産党は、「いかなる移転もノー」という硬直しきった姿勢である以上、解決は不可能となりました。

翁長氏と平良氏ら経済人は、これでは話にならないと感じた3年間だったはずです。

方や粛々と和解期間を設けて工事を中断してまで、司法に判断をゆだね勝訴した政府、方や「すべてノー」の共産党。

これでは知事の政治的采配の振るい所がないのではありませんか。

平良氏ら経済人グループが、「オール会議」と体質的に水と油だと悟り、いつか脱退することを考えていたとしてもなんの不思議もありません。

そしてそのような中で、もう一つの決定的理由。つまり肝心の大黒柱の翁長氏の健康問題が浮上したわけです。 

平良氏らの「オール会議」参加理由が、翁長氏がらみだったために、翁長氏なき展望は考えられませんでした。 

したがって、「オール会議」から脱退することをもって、彼らは翁長氏の再選のための知事選からも事実上下りたのです。

口では今後も支援するといっていますが、本気ならば脱退するはずがありません。

逆に、こういう出来もしないことを言えてしまうのは、もう責任がない立場に行きたいからにすぎません。 

また、仮に翁長氏が何らかの健康上の障害を抱えていた場合、それを知事が公表してからでは、あからさまに病人を見捨てたことになるからです。

だから、彼らは急いだのです。

ただしこれも「推測」の域を出ません。事実の裏付け材料が不足しているからです。

私は事実の欠落を、蓋然性とロジックで埋めているのです。

蛇足ですがもう一点。

私が翁長氏の健康悪化を願っているかのような書き込みがありましたが、正反対です。

大前提として、私は他者の不幸を望みません。政治的に批判的であったとしてもです。

それどころか、むしろ私はいわば賞味期限を過ぎてしまった敗将の翁長氏が再選に立ってくれるほうが、争点が見えやすいと思っていました。

ですから、皮肉でも反語でもなく、自分の4年間の審判をぜひ健康な身体で迎えていただきたいと願っています。

これは本心です。

[ 2018年4月10日 ]
 

 

 

 

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