アイコン 原油価格70ドルの壁 どう動く OPEC市場失う恐れ

 

 

WTI価格は、2014年6月の107ドル台から2016年2月には26ドル台まで7割強暴落した。
米国は2015年12月、原油価格の暴落に掘削リグ数の大量中止に追い込まれ、原油輸出を40年ぶりに解禁した。
OPEC+αの減産と世界経済の回復から2018年4月23日には一時70ドルを超えル間で回復してきている。

米トランプは4月20日、今の原油価格は、OPECが人為的に操作しているものだと痛切に批判している。これ以上原油価格が上がればトランプ減税効果が、燃料費に消え、消費増に結びつかない恐れが出ているためでもある。

OPECの中心サウジの王子は80~100ドルを視野に入れていると報道されている。
しかし、振り返ってみれば、サウジが主導したOPECが生産調整しなかったため生じた暴落、なぜしなかったのか、米産原油に市場を奪われることにあったのではなかったのか。市場を奪われまいと暴落する過程でも無視して生産調整することはなかった。

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結果、米のシェールオイル軍団はピーク1609本の掘削リグ数は、316本、1/5まで減少した。しかし、シェールオイルの生産量が1/5になったわけではなく、効率のよい大規模油田が開発され続け、置き換わり、米原油の生産量は30%も減少しなかった。しかもOPECの減産入りで原油価格が反転したことから、再度シェールオイルの掘削リグ数も820本まで増加し、いまや米国は世界一の原油生産国ともなっている。

一方で、世界経済は、欧州経済の低迷が続き、やっと昨年あたりから浮上してきている。それに連れ、中国の貿易量も拡大してきている。

保護貿易主義者のトランプが米国で誕生したことにより、対米黒字国は対米黒字減らしの矢面に立たされている。
当然、そうした国々は米国からの原油購入を拡大させることで黒字減らしを図り、中国・日本・韓国・欧州各国も大幅に輸入量を増加させている。

今年4月に米産原油が欧州に輸出される原油は約55万bpd(約220万トン)と史上最高を記録。今年1~4月では680万トンと、前年比で4倍増と脅威の増加を見せている。

金余りの原油先物投資の拡大と世界経済の成長から、原油価格は上昇してきたが、ロシア含むOPEC+αや北海ブレンド産原油の購入市場が、米原油に駆逐されてきているのも事実のものになりつつある。
原油価格を上げたい組織はもっと上がれとばかりに国際機関IEAを利用して、経済成長により世界市場で原油のダブツキはなくなった(供給過剰解消)と表明させているが、米国が増産し世界市場に大量に送り届けられている現実も評価すべきだろう。

このまま価格が上昇し続ければ、シェールオイル軍団はさらに増産し続け、市場を奪っていく。
シェールオイル含む米原油のWTI価格は、元々OPEC+αや北海産原油より安価であり、OPEC+αや北海産原油は価格を下げなければ行き場を失ってしまうおそれもあり、原油価格総体が価格下落となる。

それに加え、米シェールオイル軍団の生産コストは、技術改善などにより以前より大幅に下げ、価格競争力も有している。大型の最新掘削リグでのコストは20ドル台とされ、大幅に利益が出ている。中近東の最新の油田や海底油田のコストは40ドル超とされている。

米中貿易戦争において、これまでの舌戦から和解の動きが顕著になってきているが、中国も大対米黒字を大幅に減らすには、原油やLNGの輸入しかなく、和解すれば、米国から原油やLNGを大量に輸入することになり、サウジなどのアラビア産は輸出先に苦戦することになる。
そうなれば、原油価格は続落するしかなくなる。
すでにイランも減産を維持する必要はなくなっていると表明、サウジ主導のOPEC+αの減産体制も危ういものになってきている。

ただ、トランプがユダヤに乗りイランとの核合意を破棄し、より強固な経済制裁でもすることにもなれば、地政学的なリスクから原油価格が上昇するリスクは高まり、5月12日のトランプの発表まで目先大きく下げることもない。
イランは、米国がイランとの核合意を破棄すれば、NPT(核拡散禁止条約)からの脱退も検討すると表明している(=核を開発するという意思表示=イスラエルとの戦争の確率が高まる)。

  以上、
原油価格は、コスト計算から50ドル台が自然な居場所、OPEC+αの減産とともに、ハゲタカの投資ファンドが価格を吊り上げているともいえる。
シェールオイルの生産会社へは、ハゲタカの投資ファンドの資金が大量に流入している。

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[ 2018年4月25日 ]

 

 

 

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