アイコン 「スピルリナ」ベンチャー(株)タベルモに17億円 産革機構と三菱商事出資

 

 

植物の藻から取り出したたんぱく質で、肉やパンなどの原料を作ることを目指すベンチャー企業(株)タベルモに、国が主導するファンド産業革新機構と大手商社の三菱商事が合わせて17億円出資した。
世界的な人口増加による食料不足が懸念される中、新たな食品を生み出すビジネスとして期待が高まっている。

(株)タベルモが扱う「スピルリナ」という藻は、ビタミンなどが豊富で、ジュースに混ぜて飲むなどの需要が増えているということで、今回、調達した資金で東南アジアのブルネイに工場を建設し欧米などに販売を拡大する計画。

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また、将来的には藻から取り出したたんぱく質で、肉やパンなどの原料を作ることを目指すという。

産業革新機構と三菱商事は、世界的な人口増加や経済成長による食料の不足が懸念される中、新たな食品を生み出すビジネスとしての期待から出資を決めた。

(株)タベルモの佐々木俊弥社長は、パンや麺、最終的にはハンバーグのような加工肉などさまざまな製品を作ることで、食品のベースにして幅広く活用してもらえるようにしたいと話しているという。

東大発ベンチャーの(株)ユーグレナ(和名:ミドリムシ)は、微細藻ミドリムシを活用した機能性食品、化粧品を販売し、今では東証一部企業。
同社は企業の生活が先として健食や化粧品への展開が先立っているが、本来、バイオジェット燃料開発に注力していたベンチャー。

スピルリナ(Spirulina)は、
藍藻綱ユレモ目の幅 5-8μm、長さ 300-500μm ほどの「らせん形」をした濃緑色の単細胞微細藻類。約30億年前に出現した原核生物の仲間で、現在でも熱帯地方の湖に自生し、フラミンゴは大地溝帯に点在する強いアルカリ性の湖に育つ種のものを主食としている。
色素の原料や健康食品として利用される「スピルリナ」の多くはスピルリナ属ではなく、近縁のアルスロスピラ(オルソスピラ)属の藍藻。
スピルリナは古来アフリカや中南米の湖に自生する熱帯性の藻類で、現地の人々の貴重な食糧源として利用されてきた。水温30-35℃の無機塩類濃度の高いアルカリ性(pH9-11)の水を好み、陸上植物と同じように酸素発生型光合成を行い増殖する。
食品としての工業的生産は、日本の大日本インキ化学工業(現DIC)が1978年にタイのバンコク郊外に人工池による培養工場を建設して販売したのが世界初。現在は亜熱帯から熱帯地方の各国で培養・生産されている。濾過して乾燥工程後、粉末状やタブレットなどに成型された形で生産されている。
タベルモは歴史のある「スピルナ」に新しい分野での活用が期待される。
100年後の食はタブレットになっているかもしれない。

 

会社名
株式会社タベルモ
本社地
神奈川県川崎市高津区坂戸3-2-1
かながわサイエンスパーク東棟511
代表者名
佐々木俊弥 Ph.D.
/国立大学法人 奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)先端科学技術研究科・バイオサイエンス領域卒
設立
2014/7/25
事業内容
タンパク源としてのスピルリナの生産および販売
「タベルモ」の販売・普及促進・技術開発
株主
ちとせグループ
株式会社産業革新機構
三菱商事株式会社

 

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[ 2018年5月23日 ]

 

 

 

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