アイコン 産革機構の志賀会長 日本企業を新陳代謝なしと猛批判

 

 

政治によりもたらされた円安と大公共投資による好景気
政治によりもたらされた減税による空前の利益
他力本願の日本企業

日本企業にあり、巨額利益を出し続けるのに誰が技術革新やら再編など進めようか。身の保全だけが生きがいで事なかれ主義のサラリーマン経営者たちに求めようもない。オーナー企業でさえこした日本企業の中に埋没して、すでに技術も陳腐化・少しの進化で食いつなぎ、革新性さえ失せさせている。
だが、景気は循環するもの、日本経済や企業は、円高局面や景気後退局面で生き残れるのだろうか。
韓国経済の衰退を見ていると日本経済の先行きを心配せずにおれない・・・・

米トランプの出現により回復基調にあった世界経済も不安定になっている。これ以上の円安は望みようもなく、今後は米トランプのドル政策しだい、大公共投資もいつまでも続けられない現実も横たわっている。

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ロイターは次のとおり掲載している。
官民ファンドの産業革新機構の志賀俊之会長は31日の記者会見で、会長に就任した2015年からの活動を振り返り、事業再編をもっとやりたかったと悔しさをにじませた一方で、日本企業の動きの鈍さを批判した。
志賀会長は日本の産業界について「国際競争力は明らかに弱まっている」と指摘した。
その理由として、
1)イノベーション(技術革新)を生んでいない、
2)事業の新陳代謝が進んでいない、
3)同じ業界にプレーヤーが多く、日本のメーカー同士が過当競争をしている
の3点を挙げた。

3年間の活動を問われると「もっと再編をやりたかった。どう考えてもプレーヤーが多すぎる業界がある。いろいろと動いたつもりだが、なかなか業界再編は進まなかった」と悔しさをにじませた。
産革機構の投資実績133件(7月末現在)のうち、再編関連は8.3%、11件にとどまっている。

志賀会長は再編について「会社が隆々としている時に、しっかりと将来のことを考えて、事業別の資本効率を見極めた上で、事業を出さないといけない」と述べ、「経営的に持ちきれなくなったから外に出して再編が進むというのはやはりだめだ」と日本企業の姿勢を批判した。
以上、ロイター通信参照

人は満足し、困らなければ、漫然と時を経過させ、何も変えようとしない。
小泉政権下で、正規社員を非正規社員に入れ替えることで、バブル崩壊により低迷した大企業は大利益を上げ、ハゲタカ対策から内部留保に専念していた。
米ハゲタカの国内不動産投資により、国内不動産投資ファンドにも火がつき、不動産業界が大盛況。しかし、リーマン・ショックの影響を受け日本経済も撃沈した。
2011年3月11日の東日本大震災が追い討ちをかけ、さらに大幅な円高、輸出競争力を失した製造業は海外へ逃げ出し、産業の空洞化を演出した。

米経済が回復する中、2013年からは安倍ノミクスにより、大金融緩和策、急激な円安によって製造業は息を吹き返し、株価も大上昇、国内向けには震災復興投資のほか全国での大公共投資、それもこん日まで続けられ、地価も大上昇、企業は空前の利益と空前の内部留保を計上している。

しかし、製造業は、技術の優位性が遺産として残っていたため生き残っているものの、すでにその遺産を食い潰し、新たなる技術が見当たらないのが現実となっている。

大公共投資の影で、研究機関や大学の科学研究に対しての補助金は削られ続け、基礎研究分野は崩壊寸前となっている。個々にはいろいろ開発されているものの、研究予算が続かずほとんどが頓挫している。
量子コンピュータでさえ、日本で考案された理論をカナダのベンチャー企業がモノにして、すでに販売している。
日本では、ファジーや超伝導など一世を風靡したような単語さえ見当たらなくなってしまった。
iPsだけは優位性を保持しているようだか、そこで働くほとんどの研究者たちの現実は非正規雇用者が大半。投資ファンドが巨額を先行投資する米べンチャーや巨額の国策資金で動く中国の研究機関などに追い越されるのも当然のことだろう。(iPsはまだ開発研究段階、実用化が現実になれば、提出する学術論文を参考に海外勢が乗り出し、日本の優位性は特許以外なくなる)
国がこうであり、企業に革新性など求めようもない。

過去の技術遺産はいつまでも続かず、日本の製造業が、現状、米メーカーや中国製造業者のサプライチェーンとして生き残っていても、国策中国企業の革新性に抜かれ、いつ切られるしかわからないのが現状でもある。
中国企業に先を越された韓国製造業の現実は、いつしか再び日本の製造業に押し寄せる。

日本の製造業が、既存の技術をいくら進化させても、メンタルと投資金で開発意欲が格段に異なる守銭奴の13億人パワーの中国の勢いは止まらず、いずれ淘汰され、日本企業は細分化されたニッチ市場でしか生き残れないものとなる。すでにそうなっている。
技術競争例、
NANDは東芝が開発したメモリ。
中国製造2025では、32層3D NANDチップを、中国清華紫光集団(母体は清華大学)傘下の長江存儲(YMTC)が独自技術開発して発表し、19年から生産に入る。数年内に64層、96層まで製造技術を進化させよう。
(NANDに関しては、米intel大連工場は64層を生産、サムスンは96層を年内生産開始、東芝メモリもWestern Digitalと96層開発済、64層生産。サムスン(供与)やSK(盗み)には東芝が技術供与し、その後進化させ続けてきた。NAND本家の東芝は歴代の粉飾経営陣により行き詰まり、メモリ事業は進化ペースが大幅に遅れ、挙句、メモリ事業を売却、現在では韓国勢が圧倒的な世界シェアを有している)

中国勢の追い上げに適う企業はない。なぜなら、国策により巨額投資金が優先して貸し出され、国策により軍事技術の開発と民間移転もスムーズ、中関村の国立研究所の存在や清華大学などの技術開発のバックホーンもすでに形成され、開発スピードは以前と比較にならないほど進化している。
さらに中国市場では中国の国策により国内企業優先策がとられ、海外企業には不利に動く。寧徳時代新能源科技(CATL)やBYDは、その恩恵により技術を進化させ続け、CATLは今では世界最大のEV用蓄電池会社に成長させている。

世界のIT機器最大の製造国となっている中国、米中貿易戦争があったとしても、工場移転には新興国でのインフラ問題があり、また、先進国への回帰はコストが圧し掛かり、所詮、短期間では無理な話。その優位性は5年先まで変わらないだろう。
サムスンは今年8月、向こう3年間で16兆円を投資すると発表、内12兆円を国内投資に回すそうだ。
ただ、DRAMやNAND半導体の韓国勢の優位性も、世界経済が低迷し需要の伸びが価格は落ち、これまでのような高い業績は見込まれず、その間、ひたすら走り続ける中国勢が射程に入れる可能性が高い。
(半導体は常に高価格と暴落を繰り返してきた歴史がある。AI・IOTなどによるIT分野と完全自動運転車に向けた自動車の産業革命により、需要は旺盛に引き続き進行するとされるが、生産自体が急拡大しており、価格はわからない。すでに半導体価格は下げに転じている)

スマートフォンもすでに華為(ファーウェイ)が、来年の秋までにはサムスンを追い越すと宣言、直近四半期では、サムスンのシェアは初めて20%を割り込んでいる。

こうした動きの中で円安と過去の技術遺産で生きる日本の製造業は、革新もなく、次の時代をどう生きていくというのだろうか。

サムスンの例を見ずとも、利益を内部留保する日本企業、利益を更なる利益を求めて技術開発の投資にまわし、会社を革新させ続ける海外企業との差は瞬く間に拡がる。
こうした日本企業を批判した志賀会長の意見には大賛成だ。

 

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[ 2018年9月 4日 ]

 

 

 

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