8月の中国自動車販売14ヶ月連続マイナス減、米中貿易戦争勃発の昨年7月から
中国自動車工業協会の発表によめと、8月の新車の販売台数は米中貿易戦争が勃発した昨年7月から14ヶ月連続の前年割れとなった。なかでもEVなど新エネ車は、補助金の大幅削減の影響を受け、前年同月を▲15.8%も下回った。
米中貿易戦争が激化する中、中国経済は低迷が続き、新車市場は一段と回復が見通せない状況となっている。
中国の8月の新車の販売台数は前年同月比▲6.9%減の195万8000台だった。新エネ車(EV+PHV+FCV)は、同15.8%減の8万5千台となった。
これまで2桁の伸びを続けてきた新エネルギー車の落ち込みが、前月からマイナスに転じ、そのマイナス幅を拡大させた。
以上、
EVなど新エネ車が売れないことなどは、
1、補助金が減額され高価になったこと。
2、19年から導入されている総販売台数の10%新エネ車達成、達成会社や新エネ車専門メーカーへは、ペナルティ未達メーカーからペナルティ課金が入金するが、いくらになるか見当もつかず、入金を目当てに価格を下げることもできず、高価格で販売することしかできなくなっている。
(米カルフォルニア州では、同ペナルティ制度を早くから導入しており、テスラには400億円あまりがペナルティ未達会社から入金している)
3、それも補助金対象EV車の1回充電走行距離が最低250キロ以上に設定されたことから、これまで150キロ程度とされたEV車の電池代が大幅に増え、車両価格が高くなっていること(EV車両価格の1/3以上が電池代)にも原因している。
4、新エネ車の優待であるナンバープレートの優先取得、全体の販売台数が落ちこみ続け、ガソリン車でも取得障壁が軽減されていること。
5、8月の総販売台数に対する新エネ車の販売率は4.34%と計画の10%を大幅に下回っている。
6、政府が10%計画を変更する可能性があること。政府は検討中と報道。
(車両製造は経済波及効果が高く、販売台数不振は経済低迷を下押しており、政府は経済対策からも検討しているもの)
ちなみに、
EVのCO2排出量は、鉱山からのリチウム採掘、精製からリチウム電池製造にいたるまでの総CO2排出量+充電にかかわる石炭や石油を主とする発電所のCO2の排出量を総合的に計算すれば、ガソリン併用のHV車の総排出量の方がCO2の排出量が少ないと試算されている。
中国の自動車販売台数推移(商用車含む)/中国汽車工業協会版
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2017年
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2018年
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2019年
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月
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万台
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前期比
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万台
|
前期比
|
万台
|
前期比
|
1
|
251.95
|
0.2%
|
280.92
|
11.6%
|
236.70
|
-15.8%
|
2
|
193.92
|
22.3%
|
171.76
|
-11.1%
|
148.16
|
-13.7%
|
3
|
254.29
|
3.9%
|
265.63
|
4.6%
|
252.00
|
-5.1%
|
4
|
208.40
|
-2.2%
|
231.86
|
11.4%
|
198.05
|
-14.6%
|
5
|
209.60
|
-0.1%
|
228.77
|
9.6%
|
191.30
|
-16.4%
|
6
|
217.00
|
4.5%
|
227.37
|
4.8%
|
205.60
|
-9.6%
|
7
|
197.12
|
6.1%
|
188.91
|
-4.0%
|
180.80
|
-4.3%
|
8
|
218.60
|
5.3%
|
210.34
|
-3.7%
|
195.80
|
-6.9%
|
9
|
270.91
|
5.6%
|
239.41
|
-11.5%
|
|
|
10
|
270.35
|
2.0%
|
238.01
|
-11.7%
|
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11
|
295.76
|
0.6%
|
254.78
|
-13.8%
|
|
|
12
|
306.03
|
0.1%
|
266.15
|
-13.0%
|
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合計
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2,887.89
|
3.0%
|
2,808.06
|
-2.7%
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1,610.40
|
-11.0%
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米中貿易戦争:米国18年7月340億ドル25%制裁、8月160億ドル25%制裁、9月2千億ドル10%制裁、19年5月2千億ドル分10%⇒25%に引上げ制裁/さらに19年9月1100億ドル15%制裁、12月15日1600億ドル15%制裁予定、さらに、これまでの2500億ドルの25%制裁を30%するヒアリングも行っており、19年10月からも制裁を強化する可能性あり。
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・2017年は過去最大の販売台数。
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[ 2019年9月12日 ]