アイコン 2019年のサムスン電子とLG電子の四半期と通期の決算

 

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サムスン電子の2019年通期の連結決算によると、売上高は前年比▲5.5%減の230兆4009億ウォン、営業利益は▲52.8%減の27兆7685億ウォン(約2兆5580億円)、純利益は▲51.0%減の21兆7389億ウォンだった。半導体不況が響いたが、すでにメモリ半導体のNANDは下げ止まっている。

2019年10~12月期の売上高は59兆8848億ウォン、営業利益は前年同期比▲33.7%減の7兆1603億ウォン、純利益は5兆2271億ウォンだった。
前年同期に比べ、高級セット品の販売好調により、売上高は小幅に増加した一方、営業利益はメモリ半導体の低調で減少をみせた。

1、メモリ半導体は、価格が底を打ち、販売数量が大幅に増加しており、需要は回復してきている。前年同期と比べると、メモリ半導体はDRAMの価格下落で業績が落ち込み、システムLSI(大規模集積回路)は高画素イメージセンサーと高性能コンピューティング(HPC)チップの需要増で利益が増加している。

2、ディスプレイは、営業利益が▲77.0%減の2200億ウォンだった。中小型ディスプレイは一部の高級製品群の需要低調で業績が小幅に落ち込み、大型ディスプレイも業界の供給拡大で単価が下落し業績が低下した。

3、スマホを担うIT・モバイル(IM)部門は、売上高が7%増の24兆9500億ウォン、営業利益が67%増の2兆5200億ウォンだった。スマホのフラッグシップモデルの販売拡大や「ギャラクシーA」シリーズのラインアップ見直しで業績が改善した。

しかし、実際は、米トランプ政権の中国ファーウェイたたきにより、高級機種が売れる欧州の市場でファーウェイ製がまったく売れず、サムスン電子製のスマホがバカ売れしたことにある。ただ、ファーウェイは中国市場で販売数量を伸ばし、新興国でも販売増となっており、スマホに限り米政権のファーウェイたたきが納まれば、急回復させることになる。

トランプ政権が現在でもウイルスが仕組まれているとして槍玉に挙げ、NATO諸国や同盟国に対して使用を控えるように求めている通信中継機器、特に5G規格では、サムスン電子はその恩恵を受け急成長させている。米国には通信中継機器メーカーの大手は存在しない。
2016年の通信中継機器の世界シェアは、安価で高性能によりファーウェイが1位で32%、2位はエリクソンで28%、3位はノキアで24%、4位中国ZTEデ5%、5位がサムスン電子で3%だったが、サムスン電子は2019年以降大幅にシェアを伸ばしているものと見られる。(内容は別として5G規格の特許件数で約半分をファーウェイが取得している)

4、消費者家電(CE)は、売上高は8%増の12兆7100億ウォン、営業利益は19%増の8100億ウォン。量子ドット技術を用いたテレビや超大型テレビなど高級テレビの販売が増え、冷蔵庫や洗濯機の収益性が高まったことが業績を押し上げた。

5、投資
サムスン電子は2019年に約26兆9000億ウォンの設備投資を実行。
事業別では半導体が22兆6000億ウォン、ディスプレイが2兆2000億ウォンなどだった。
半導体では、メモリ半導体の在庫増から工場増設で造るものがなく、ファブレスメーカーからシステム半導体を受注し、工場稼動率を上げるとともに自社開発品のシステム半導体の売上高を増進させている。近時、ファンドリーメーカー№1の台湾のTSMCを超えるとしている。システム半導体は好不況にそれほど左右されない利点があり、2030年にはファンドリーメーカーとしてではなく、システム半導体の開発製造会社として世界№1になるとしている。
2017年のファブレスメーカーとしてのシェアは、TSMCが51.6%でダントツ、サムスン電子は7.3%だった(市場合計は62,310$M)。

<<LG電子>>
LG電子が発表した2019年通期の売上高は前年比1.6%増の62兆3,062億ウォンで、過去最高を更新した。営業利益は▲9.9%減の2兆4,361億ウォン、純利益は1,799億ウォンで、前年比▲87.8%急減した。LGディスプレイの業績不振など持分法投資利益の大幅減により減益となった。

2019年10~12月期の連結決算(確報値)によると、売上高は前年同期比1.8%増の16兆612億ウォン、営業利益は34.5%増の1,018億ウォン、当期純利益は▲8,498億ウォン(▲780億円)の赤字で、前四半期の黒字から転落した。

LGはまだ液晶ディスプレイの売上比率が高いものの、製造1枚の広さで遅れをとり価格において中国勢に敗退したことが鮮明になっている。
LGディスプレイは1,800億円を投じた有機ELの最新の広州工場がまもなく本格稼動する。
液晶ディスプレイはサムスン電子も中国勢の影響を受けている。

有機ELディスプレイは、
サムスン電子とLGディスプレイがしのぎを削っているが、広州工場の稼動によりサムスン電子の優位性は消える。大画面のLGディスプレイとスマホ用など小画面のサムスン電子という棲み分けが効いているが、この分野にも中国勢が台頭してきており、今後は不明。

サムスン電子×LGグループ×SKグループはそれぞれ仲が悪くい。
LGは、SKに対して車両用バッテリーの特許侵害で、米韓で裁判を起こしており、サムスン電子に対してはTVの量子ドットで戦争を仕掛けている。過去にはサムスン製洗濯機のヒンジを巡っても両社は喧嘩し、裁判となっていた。
以上。
1ウォンは0.000841ドル//0.091503円

 

[ 2020年1月31日 ]

 

 

 

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