アイコン (1/5)世界最大のワクチンメーカー 世界が注目するインドSII社/どんな会社

ジェネリック医薬品の20%はインドで生産されている。自国の貧困層向けからWHOや国境なき医師団なども採用しており、安価なことから後進国に対する医薬品の供給源となっている。
ジェネリック医薬品は今やアメリカやイギリスなどでは医薬品でのシェアが80%を超えており、日本の30%と比較してもその使用頻度が別次元にある。
そうしたジェネリック医薬品の生産を支えているのがインドでもある。

インドは1966年に設立された私企業で世界最大のワクチンメーカーのインド血清研究所(SII/セラム・インスティテュート・オブ・インディア/インド西部のマハーラーシュトラ州プネー)があり、ワクチン、医薬品、ジェネリック医薬品の開発や生産を行っている(ワクチンの生産量は米国が1位、2位にインド)。そのSIIが世界から注目されている。

 

<SIIの1社だけで年間25億回分生産へ>
SIIアダール・プーナワラCEOは、「私たちは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン生産能力を年間15億回分から25億回分に増やした」。単一企業としては世界最大となる。
インドは昨年、世界で接種されたワクチンの60%を供給している。インドはすでに「世界のワクチン工場」に位置し、その能力を現在は、新型コロナウイルスを抑え込み、人類をパンデミックから救うために発揮している。
SIIは膨大な生産能力をもとに、欧米が国産製造ワクチンの囲い込みに入り、供給大乱に陥った世界ワクチン市場を救う救世主として登場している。
すでに、インド国でも今年1~2月は当該ワクチンを政府が管理し、メーカー側の受注先に対する輸出を認めず、国内向けや近隣低貧国向けしている経緯もある。(アストラゼネカ製を生産しており、大需要国の欧米諸国の承認遅れもインド政府にとっては幸いしている)

<SII、アストラゼネカ製ワクチンの受託生産基地>
SIIは現在、英製薬大手のアストラゼネカとオックスフォード大学が共同開発したワクチンを委託生産している。
インドと世界の発展途上国に供給されるアストラゼネカ製ワクチンはSIIが生産することになる。これに加えて、6月からは米製薬会社のノババックスが開発中のワクチンの生産も担う予定。一企業が2種類のコロナウイルスワクチンの製造を同時に担うのは異例。
それだけ生産能力と品質管理が認められている証拠となっている。

SIIが生産したアストラゼネカ製ワクチンは、1月16日にインドで接種を開始し、1月下旬にはインドがワクチンを無償供給した隣国のネパール・ブータン・バングラデシュ・スリランカ・ミャンマー・モルディブ・セーシェルなどにも2000万回分が供給された。国境が接しているミャンマーにも2月1日の軍事クーデター直前の1月27日、アストラゼネカ製ワクチン150万回分を無償提供されている。
(ミャンマーは政治的に中国にも近いがインドにも近い、それはミャンマーが中国とインドに接する一帯に展開している反政府武装勢力を中国が支援していることにある)

<アストラゼネカ製ワクチン>
ベクター型のアストラゼネカ製ワクチンは低温輸送が可能で、先行したmRNA型の米ファイザー製や米モデルナ製のワクチンは極超低温の保管と輸送と異なり、発展途上国でのワクチン接種に道を開くものとなっている。

イギリスでは2月22日、アストラゼネカ製ワクチンを1回投与した場合、入院回避率は最大94%と米ファイザー製ワクチンを1回投与した場合の85%より高いと高評価され、1回でも多くの人が接種すべきだとエジンバラ大学と英担当局が追跡調査した結果を発表している。


 

[ 2021年2月24日 ]

 

 

 


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