アイコン 重症者の定義と東京都のワクチン接種状況/65歳未満の接種完了率は12%


<重症者の定義>
厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部
令和2年3月19日付事務連絡
「新型コロナウイルス感染症の患者数が大幅に増えたときに備えた入院医療提供体制等の整備について」
「重症者」とは、「集中治療室(ICU)等での管理又は人工呼吸器管理が必要な患者」のことである。
なお、実際には、その患者の状態に基づき、医師が入院治療や重症管理の要否を判断されるものであることに留意されたい。

<東京都の重症者の基準>
都の基準:人工呼吸管理またはECMO を使用している患者・専門家の意見も踏まえ、現場の実態を反映している基準:2020年4月27日から開始⇒今後も基準に変更なし。
モニタリング指標として引き続き戦略的に活用継続する主な理由(現場の実態に即している点)
ICU在室者の全てが、必ずしも重症でfない。
・人工呼吸管理下の重症患者が必ずしも、ICUに入室していない。
集中治療の基準が病院によって異なる可能性がある
人工呼吸器やECMOの導入は、判断の差が出にくく、基準が明確
以上、東京都のHPより

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昨年3月の厚労省事務連絡当時、日本の感染者は全国で日々40人前後だった。それにもかかわらず、厚労省はこうした連絡をしていた。それから見直しもしていない。

その厚労省の成田空港検疫所では昨年3月12日から1週間前後、検査試薬を汚染させ感染検査ができない状態に陥り、その間、成田空港では、欧米での感染急増によるロックダウンを恐れ急遽帰国する日本人客でごった返し、全国各地へ帰省させていた。

それが昨年4月7日からの最初の宣言の原因であった。4月からの感染急増を予想していたのだろうか。それを裏付けるように3月上旬までは武漢型ウイルス株であったが、3月中旬からは欧米型に置き換わり、感染が拡大していた(2020年3月1日~20日の全国での日平均感染者数は38.6人)。それも3月20日からの3連休を経過して3月25日ころから急増していた。

政府は、今回も性懲りもなく、2021年7月22日~25日まで4日連休をお膳立てして国民に五輪を祝わせたが、そのお釣りは7月27日からの感染爆発となって帰着、今日に至っている。

厚労省は2020年4月20日、新コロナによる重症者が多くなれば濃厚接触者であっても重篤になる危険性のある人を優先し、それ以外は検査するな(後ろ向きの検査と表現していた)とこれまた各自治体に連絡を出し、それ以降も何回も同じ連絡をしている。
そうした検査抑制策が医師や保健所に染み付いている。また、厚労省は、検査は国費でまかなわれる行政検査という枠内で実行させている。それ以外の余計な?検査は都道府県の予算で行うようにさせ検査を抑制させている。

感染検査を、昨年3月当時の日々の検査能力は5000件あまり、今では感染者増にともない大幅に増加し29.9万件もある。しかし、ら宝の持ち腐れ状態を続けさせている。ドライブスルー検査所、ウォークスルー検査所、移動検査バスなどもまったく話題にもならなくなっている。

<東京都のワクチン接種状況>
東京都は、全国同様、高齢者や医療関係者等の接種率は80%以上が接種を完了させている。当ワクチンはデルタ株に対しても88%の有効性があるとファイザー社が発表しており、当該の接種完了後2週間経過した人の感染リスクは大幅に低下している。(1回接種で2週間経過後の感染リスクは65%前後と高い。)
(1回目も2回目も接種後、中和抗体育成期間に2週間を要する)
しかも接種完了者が感染したとしても重症化リスクは大幅に低下すると英国やカナダの保健省が発表している。
ただし、接種完了し2週間を経過しても12%の人に感染リスクはあり、感染した場合、第3者に感染させるリスクは、接種していない感染者同様にあるとされ注意を要する。マスクからの離脱は収束するほどに大幅に感染者が減少するまで待つ必要がある。

さらに、ワクチンの有効期間の問題がクローズアップされている。2月17日にワクチン接種は開始されており、3月までに接種完了した人たちは10月には中和抗体が減少過程に入り、感染しやすくなるため、追加接種(ブースターショット)が必要となる。

東京都の接種は、0歳から64歳までの一般の人たちの接種率は、一般人の人口の28%が1回目以上を接種し、2回完了者率は12%となっている、まだ集団免疫どころの接種量ではない。
0歳~11歳までの接種しない人口120万人を差し引けば、1回以上接種した人が32%、接種完了者は14%と高くなるが、それでもまだ低すぎる。0~11歳でも家庭内や保育所、学校などで多く感染している現実もある。

この一般人の人たちが感染爆発を引き起こしており、高齢者の次に重症化リスクが高い50~64歳まで、さらに40歳以上の人たちが、感染爆発により感染者数そのものが増加し、比例して中等症以上の人たちも急増し、医療を逼迫させ、すでに一部ではパニック状態に陥っている。
この一般の人たちの接種完了率が40%を超えれば、少しは接種効果が直接的に見られるもの思われる。すでに致死率は高齢者接種が進み、大幅に減少してきている。

東京都では自宅隔離の人が容態急変、救急車を呼んだものの、救護隊が都内120ヶ所の病院から断られ、121ヶ所目でやっと受け入れられたとNHKが8月10日報じている。東京都の小池都知事は、選挙に、五輪に忙しく、大阪・兵庫の4・5月の状況を現在東京で再現させてしまっている。
隔離施設数も東京都の人口の4割の福岡県のホテル等隔離施設数とそんなに変わらない。

東京五輪は、感染拡大に関係ないとしか、開催した以上言えない言わない政府高官たちであるが、開催では警備だけでも80万人以上(警備会社+警察+自衛隊)があたり、大会の準備作業および開催の舞台裏には多くの関係者と、施設維持、備品、食材等の関係者等、バックで数百万人が動いてはじめて五輪は開催されたものでもある。
感染力が既存株の1.7倍から2.2倍強いデルタ株では、誰であろうと人が動けば感染リスクは飛躍的に高まる。選手村住民や直接の大会関係者だけの問題ではない。
・・・東京五輪は感動を与えてくれたが、政府関係者が涼しい顔して感染爆発に関係ないと政治的な発言だけは見たくも聞きたくもない発言だ。

 


スクロール→

東京都のワクチン接種状況

810日更新分

東京都

東京都の人口

13,836,000

総接種回数

10,321,401

  百人あたり

74.6

 1回目以上

6,087,512

  人口比

37.9%

 2回目

4,233,889

   人口比

30.6%

内訳

高齢者人口

3,110,000

 高齢者接種数

5,110,737

   百人あたり

164.3

 1回目以上

2,649,865

   高齢者比

85.20%

 2回目

2,460,872

   高齢者比

79.13%

医療従者等人口

640,000

 医療従事者等

1,173,042

  百人あたり

183.2

 1回目以上

615,853

   医関係者比

96.23%

 2回目

557,189

   医関係者比

87.06%

官邸は82日移行公表なし、その後は一般に加算している。爆沈大臣はデータさえ一貫性を表しない。

一般人の人口

10,086,000

 一般接種総数

4,037,622

  百人あたり

40.0

 1回目以上

2,821,794

   一般人口比

27.98%

 2回目

1,215,828

   一般人口比

12.05%

医療関係者等には高齢者施設も含んでいる。

 

8月10日の東京都の報告によると、自宅隔離者が17683人、自宅で入院もしくは施設隔離で調整中の人は11,805人おり、結果、感染者で自宅にいる人たちは29,488人いることになる。

保健所がそうした人たちを管理することはこれまでの経緯から不可能であろう。

8月1日だけで、自宅隔離者が容態急変して救急車で乗せられた人が20数名に達し、しかし、行き先が見つからないケースが過半数を占め、そうした人は保健所の医師らに応急措置の支援を仰ぎ、救急車内で応急措置を施し、また自宅へ戻ったとFNNニュースが報じていた。

 

それでも、菅首相は重症者しか入院させないというのだろうか。公明党からボロクソ批判され修正したものの、西村大臣も田村大臣も菅首相も基本こうした考え方に至っており、厚労省の自治体や保健所に対する恐ろしい連絡や通知および通達の内容が、今回、どのようになされているのかはわからない。


スクロール→

東京都

 

/7日

/10日

累計感染者数

178,356

254,781

入院者数

1,673

3,594

 うち重症

62

176

施設隔離者

1,455

1,820

自宅隔離者

1,183

17,683

調整中

1,049

11,805

現在感染者数

5,360

34,902

死亡

2,244

2,317

 致死率

1.26%

0.91%

隔離解除者数

170,752

217,562

東京都は大阪や兵庫に比べ致死率は元々大幅に低い。

[ 2021年8月11日 ]

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