アイコン 英国・米国・イスラエルそして日本の現状 デルタ株襲来


英スカイニュースなどが10日、英国ではこの日、新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の新規感染者が2万3510人、死亡者が143人確認され、新規感染者は7月17日(5万4674人)と比べて半数以下に減少したが、死亡者数は逆に増えた。3月12日に一日175人を記録した後、最も多かったと報じた。
英国のジョンソン首相は、7月19日これまでのロックダウン(封鎖)に近い規制措置を解除し、新コロナと共に暮らす「ウィズ(with)コロナ」戦略に打って出た。
ワクチン接種により重症患者数を減らし、日常生活を営むことができるようにするというものだった。
しかし、高いワクチン接種率にもかかわらず死亡者の増加、重症患者も再び増加し、季節性インフルエンザのように新型コロナと共存するという構想を固執し難くなっている。

スカイニュースは「このような(死者の)統計は、英国保健省が成人人口の75%(3968万人)に新型コロナワクチン2次接種まで完了したと発表した直後に出た」と伝えた。現在、英国で1次接種を終えた人口は成人全体の89%となる4709万人に達している。

一方、英国と共に「ワクチン模範国」のイスラエルでも新型コロナが再拡散している。10日のエルサレムポストによると、「前日、イスラエルの新規感染者数が2月8日以降最多の6275人を記録した」と報じた。重症患者も394人発生し、1週間前より約70%(162人)増えている。
イスラエルでは8日一日だけで16人が死亡するなど、今月に入ってから81人が新型コロナで死亡した。
イスラエルは現在、全人口約930万人中62%が1次接種を、58%が2次接種を終えている。ブースターショット(3次接種)を打った人口も6%(約57万3000人)に達している。
新型コロナ感染拡大初期から、高速ワクチン接種を強調してきたイスラエルは、6月に一日の新規感染者がわずか1桁になるほどワクチン接種率が効果を発揮していたが、デルタ株の襲来以来、状況が一変している。

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これについて、イスラエル保健省の最高行政責任者ナフマン・アッシュ博士は、一部の反対にもかかわらず、数日以内に営業制限を含む追加防疫対策を講じる予定だという。

一方、米アクシオス紙は「デルタ株の流行以来、小児患者の入院が急増している」とし「依然、成人に比べれば低い数値だが、デルタ株が以前の変異株よりも子供たちにとってより致命的になる可能性があることを専門家は懸念している」と伝えた。
米国小児科学会(AAP)によると、7月22日から29日まで一週間の間に新型コロナ陽性判定を受けた子供や青少年は7万1726人で、前週の3万9000人に比べて84%増加しているという。
デルタ株の脅威について、ルイジアナ州バトンルージュ・ゼネラル・メディカル・センターのスティーブン・ブリエール重患者室長は「患者の呼吸困難症状がさらに早く始まっている。これまでより症状はひどく、さらに早い」と述べ、同州のウィリス・メディカルセンターの新型コロナウイルス病棟臨床看護士は「デルタ株の感染が拡大した後、患者から多くの腎不全症と肝臓の損傷、血栓症が現れている」と話している。
以上、報道参照。

3ヶ国比較
この表で理解できることは、感染力が既存株の1.7倍から2.2倍とされるデルタ株に対しては70%以上の接種完了者が出ない限り、感染を収束させることは困難と見られることだろう。
イングランド公衆衛生庁(PHE)は7月21日、約1万9000人を対象に実施した調査の結果を公表した。
それによると、ファイザー製とアストラゼネカ製のワクチンはどちらも、英国で最初に確認された変異株の「アルファ株(B.1.1.7/英国株)」、現在世界で猛威を振るっているデルタ株(B.1.617.2/インド株)の双方に対し、発症を防ぐ効果があるとの見方を示した。

ただ、1回しか接種を受けていない場合のデルタ株への有効率は低く、発症予防効果はファイザー製が36%、アストラゼネカ製が30%だった。

しかし、2回接種完了後は、ファイザー製がアルファ株に対して93.7%、デルタ株に対して88%。アストラゼネカ製は、それぞれ74.5%、67.0%と発症予防効果があった。
(通常、50%以上あればワクチンとして認められる)
接種しない人の割合、それに接種完了した人の有効性から外れる人の割合の合計人口につき、感染が拡散されることになる。そうした人たちが20%いたとしても1000万人に対して200万人に感染リスクがある。

英国の場合1350万人に感染リスクがあることになる。それもまだ2回接種完了率は6割に達しておらず、さらに多くの人たちが感染リスク下にある。最近の接種数も大幅に鈍化している。それに規制をほとんど撤廃している。

米国では貧困層と共和党支持者の接種率が悪いとされており、最近の接種数は大幅に落ち、すでに2回接種者率が50%に達しているにもかかわらず、接種完了していない人たちが1億6500人おり、新規感染者が日々10万人に達する要因となっている。規制もほとんどの州で撤廃されており、こうしたリスクのある人たちをウイルスが襲っている。

イスラエルの場合も接種率が、最近はほとんど伸びていない。接種忌避者と検査もワクチンも受けない治外法権国家認可のユダヤ教超正統派(信者含めて約100万人)の人たちを合わせれば200万人以上になる。1回目接種率は英国より2ポイント低い。
また、イスラエル当局は早期に接種完了した人たちの中和抗体の減少を指摘し、感染リスクが生じていると発表している。12月下旬から接種開始、1月には接種完了者もおり、接種完了から6ヶ月経過した人たちも感染しているという。
ただ、当初からワクチン接種完了者でも12%の人たちには有効性がなく、そうした人たちが感染している可能性もある。米国でも英国でも接種完了者の多くの感染が報告されている。
何れも接種完了から半年経過したことによる中和抗体減少と有効性88%に該当しなかった人たちが感染しているものと見られる。

日本は、
デルタ株は、感染力が強いとされた英国型(日本では4月からの第4波)と比較にならないほど感染力が強いだけに、それ相応の準備が必要だったろうが、ほとんどの自治体が何も準備しておらず、今日の第5波でも感染検査数は4月の水準に止まっている。感染検査能力だけは1.6倍の31万件まで増加しているのだが・・・、こうした状態で検査数をさらに増加すればするほど感染者は増加するだけだろうが。陽性率が10%以上の日が続いていること自体がすでに異常事態でもある。

ワクチン接種も接種完了率がすでに80%を越えている高齢者(完了率81%)と医療従事者等(92%)を除く、一般8000万人に対する接種完了率はまだ11%前後に過ぎず、一般の7000万人あまりに対してデルタ株が襲っている。
今からでは医師や看護師を常駐させたホテル等の隔離施設を強力に増加させるしかない。東京都は選挙と五輪に忙しく2900室あまりしか手立てしておらず、早急に1万室でも2万室でも増加させるしか手立てはないだろう。
すでに現実には重症以外自宅隔離は始まっている。感染し40度以上が数日間続いても軽症扱いする政府・厚労省であり、今さらどうすることもできない。

当時感染拡大していた奈良県は5月28日、新型コロナ対応病院(19病院)に対し、改めて、感染症法第16条の2に基づき、重症対応病床の追加確保の協力を要請していたが、東京都も強制してでも病室確保を要請すべきではないだろうか。
2ヶ月後にはワクチン接種も進み感染者も減少過程に入ることから、短期間でもあり、病院に対して強力に要請する必要があるのではなかろうか。ただ、新コロナウイルスに対応させるには病棟病室整備と設備が必要となり、現実的には多くは望めないだろうが・・・。
そのためにも施設隔離を大幅に増加させ、病院の代わりに簡単な応急措置が取れる施設を利用すべきではないだろうか。

 


スクロール→

米・英・イスラエル3ヶ国のワクチン接種状況

アワーワールドインデータ 2021年8月10日更新分

 

米国

英国

イスラエル

人口

331,140,000

67,900,000

9,340,000

 

接種数

人口比

接種数

人口比

接種数

人口比

総回数(百人当り)

351,930,000

105.2

86,610,000

127.5%

11,790,000

136.2%

1回超接種

195,220,000

58.4%

47,060,000

69.3%

5,820,000

67.2%

接種完了数

166,500,000

49.8%

39,550,000

58.3%

5,400,000

62.4%

米・英・イスラエル3ヶ国の感染状況

ワールドメーター版 2021年8月10日更新分

累計感染者数

36,892,215

11.14%

6,117,540

9.01%

914,403

9.79%

累計死亡者数/致死率

634,662

1.72%

130,503

2.13%

6,580

0.72%

現在感染者数

6,291,000

 

1,291,739

 

38,942

 

週の感染者数と死亡者数の推移

 

感染数

死亡数

感染数

死亡数

感染数

死亡数

6/1319

84,404

319

63,738

11

169

0

6/2026

88,202

311

97,091

17

993

0

6/277/3

102,063

247

161,494

17

1,825

0

7/410

140,071

244

210,040

27

3,163

7

7/1117

235,307

289

296,228

41

5,157

11

7/1824

380,655

290

282,792

64

8,430

12

7/2531

574,604

361

189,977

70

14,620

15

8/17

769,282

494

185,730

90

23,308

62

直近3日間 

8/8日実数

108,108

349

27,147

39

3,156

7

8/9日実数

105,727

341

24,973

37

5,923

17

8/10日実数

101,254

657

23,510

146

4,164

12

 


スクロール→

日本のワクチン接種状況 首相官邸版から算出

8月10日公表分

人口比

医療従事者等は480万人から増加し続け650万人あまりに増加している。総接種回数と高齢者の接種数は確定しており、差し引いて、一般接種を算出している。

人口

125,570,000

百人当り

全体接種回数

102,913,015

76.3

 1回以上接種者/人口比

59,629,433

45.70%

 2回接種完了者/人口比

43,283,582

32.70%

うち医療関係者・人口

6,500,000

 

   接種総回数/百人当り

12,294,115

189.1

 1回以上接種者/人口比

6,370,000

98.0%

 2回接種完了者/人口比

5,924,115

92.0%

うち高齢者・人口

35,500,000

 

医療従事者とともにほぼ予定完了だが、まだ接種は増加中。

   接種総回数/百人当り

60,052,968

169.2

 1回以上接種者/人口比

31,096,194

87.6%

 2回接種完了者/人口比

28,956,774

81.6%

うち一般

83,570,000

 

一般人口には接種しない11歳以下128万人を含んでいる。

   接種総回数/百人当り

30,565,932

36.6%

 1回目以上接種者/人口比

22,163,239

26.5%

 2回接種完了者/人口比

8,402,693

10.1%

・人口は総務省発表の202111日推定人口による。

・一般には学校・大学・職域・職場接種を含んでいる。

・医療従事者等は82日までで開示されておらず、その後の接種は一般にカウント。

 

[ 2021年8月12日 ]

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