どうして止まらないのだろう　韓国の感染者の増加　５千人突破によせて

韓国では人口比で日本よりも高く、ワクチン接種完了率８０．０％が終えている。また５月までに接種完了した５１５万人については、６２％に当たる３２１万人が追加接種（接種完了４ヶ月後から／医療関係者+高齢者等）を終えている。

それでも感染者数の増加が止まらず、連れて重症者数も死亡者数も増加している。

韓国政府は、ワクチン接種により感染増は必ず止まると確信して１１月１日から開始したウィズコロナ策だろうが、一時的にも見直しすることを、１０月までの規制強化で疲弊してきた自営業者や若者たちの不満によりためらっているようだ。

しかし、ワクチンには新型コロナウイルスに対して有効率と有効期間があり、デルタ変異株において、ブレークスルー感染者が続出、その対策として、１０月１２日から医療関係者から追加接種を開始もしている。

感染者が止まらない理由は大きく２つが挙げられる。

1、ワクチンの有効率と有効期間の問題

ブレークスルー感染者が大量発生。

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韓国のワクチン接種・種別／12月1日発表分
人口	51,349,000
	1回目		2回目
	回数	構成比	回数	構成比
ＡＺ製	11,118,652	26.1%	11,031,372	26.9%
ファイザー製	23,256,369	54.6%	22,130,789	53.9%
モデルナ製	6,693,402	15.7%	6,400,052	15.6%
J&Jﾔﾝｾﾝ製	1,499,442			3.7%
	42,567,865	15.7%	41,061,655
人口比		82.9%		80.0%
１８歳以上		93.5%		91.5%
未接種者数	8,781,135		10,287,345
・人口は最新統計、外国籍居住者は含んでいない。19年12月末現在約250万人、その後の減少は不知。
追加接種	ファイザー製	2,436,424	追加接種合計数
追加接種	モデルナ製	782,714	3,219,138

２、人の流れの増加より、時間制限なしの酒あり飲食に問題

首都圏の感染者増が止まらない。

１２月１日にはソウル市だけで２,２２２人の感染者が発生。

１１月中旬から高齢者施設等の全従事者に対して週２回のＰＣＲ検査の義務化し、こうした施設でのクラスター発生は抑制されるはずだが減少していない。

感染拡大の原因は、飲食店の酒あり２４時間営業を可能にしたウィズコロナ政策にあると見られる。感染し、知人に友人に、家庭に持ち込み、学校に持ち込み、職場に持ち込み、教会等コミュニティに持ち込む悪循環に陥っている。

デルタ株は韓国がこれまでクリアーしてきた英国株より感染力が強く、規制強化したこれまでのＫ防疫が通用しないことを今年７月からの感染者数が示している。

韓国では酒ありで午後１０時までが最高レベル４の規制強化だったが、日本は午後８時までとほとんど食事で終了する一次会だけしかできず、８時まで営業している店舗従業員の人たちは飲食店で食事すらできない規制強化だった。

午後１０時までの営業では２次会・３次会の時間帯でもある。

そのため、感染者が下がりきらないまま、ワクチン効果期間のゴールデンタイムをやり過ごしてしまったようだ。

一方、日本は感染者が急増した宣言や措置の対象自治体は、１０月１日にすべて解除されたものの、独自に２週間以上経過措置として段階的に解除してきて、結果、今日の感染者の激減となっている。

＜対策＞

感染者が増加すれば、率はともかく、国民の重症者数も死亡者数も増加する。

その根本原因と見られる酒あり飲食店の営業を、１ヶ月間だけでも午後８時までに我慢してもらい、その間、追加接種スピードを速め、対応すれば、１月には収束していることだろう。１２月は稼ぎ月、無理だろうが、するしか感染者増を止められないだろう。

また、韓国政府が国策で行っている国内旅行割引キャンペーンは、感染地帯の首都圏から全土へウイルスを拡散させるだけで、しばらく停止する必要もある。

ウィズコロナ策を世界で一番早く採用した英国では、過去感染爆発を経験しているが、韓国はこれまでＫ防疫が奏功して経験しておらず、医療機関の対応問題が現実のものとなってきている。

日本が経験した８月の感染爆発時の医療パニックを、韓国の統治者は国民に対して経験させてはなるまい。

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[ 2021年12月 2日 ]