アイコン 米株価こそインフレ症状 2日の米金利上昇 0.75%確定か


11月1・2日開催されるFOMCの米金利決定会合、それを前に大幅上昇を支援する指数が現れているにもかかわらず、米株価は上昇し続けている。金利に上昇に慣れっ子になり、投機家、投資家にちすでに不感症になっているようだ。

11月2日に発表される新レートがどうなるか、上げ幅が0.75%にしろ、0.5%にしろ、企業は借入コストの上昇で収益を圧迫することは免れず、企業の景気指数はこれまでの金利上昇ですでに悪化し続けている。
 ただ、インフレを助長する消費者の購買力は一向に衰えず、インフレを高止まりさせる原因となっている。特に外食等サービス産業のインフレ率は高く、雇用増も伴っているようだ。

 9月のインフレ率は8月の8.3%から0.1ポイント下落して8.2%となったものの、まだ、コアインフレ率も家賃インフレ率もサービスインフレ率も上昇し続けている。食料でも11.2%(8月は11.4%)と2桁の上昇が5月から続いている。昨年9月には4.6%上昇しており、その上で11.2%の上昇は貧困層にとっては非常事態のはすだ。
 企業指数が悪化もばらつきがあり、雇用拡大が続き、賃金も上昇し続けていることがすべてではないだろうか。新コロナで打撃を受けた産業ほど、景気回復させてきており、雇用も拡大が進んでいる。

 

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米経済活動において個人消費は3分の2超(65%前後)を占める。
9月は自動車、食品、衣類、処方薬、娯楽用品への支出が増加。旅行や外食などのサービス支出も増加している。
ただ、家計が貯蓄を取り崩して消費に回している可能性があることも判明している。貯蓄率が3.1%と、前月の3.4%から低下する一方、個人所得の伸びは0.4%と、前月と同水準にとどまっている。
米金利の上昇が急であり、値上がり必至で、消費者が値上がりを懸念して早期購入に動いている可能性もある。
経済が悪化し、雇用に赤信号が出れば、物価は下がり、そうした兆候が出た時点で、先物商品価格は下落する。すでに多くがピークから大幅に下落している。
しかし、ウェイトの高いエネルギー価格は下げ止まり、小麦価格も高止まりしている。これはロシア×ウクライナ戦争に関係しており、関係している商品先物分野は下げ止まりや高止まりが続いている。

<PCEコア価格指数5.1%上昇>
9月の米個人消費支出(PCE)コア価格指数は、前月比0.5%上昇、前年同月比では5.1%と伸びが前月の4.9%加速し、個人消費支出は引き続き堅調に増加した。前月比0.5%上昇。
米個人消費支出(PCE)総合価格指数は前月比0.3%上昇、前年同月比で6.2%上昇した。
物価上昇圧力の広がりと需要の底堅さが示されたことで、米連邦公開市場委員会(FOMC)が11月の会合で再び大幅利上げを行うとの見方が強まった。

<雇用コスト指数も上昇>
7~9月の雇用コスト指数は前期比1.2%上昇した。前年同期比では5.0%上昇している。医療ケアと教育で高い伸びとなっている。
4~6月は前期比1.3%上昇
1~3月は前期比1.4%上昇(過去5年間で最高の伸び率)
と7~9月は幾分落ちてきているもののまだ高い水準にある。

↓商品先物価格の値動き
19年12月末価格は新コロナ前として掲載
3月7日は露制裁日で資源・穀物価格の暴騰日
先物価格の下落が市場価格に反映されるには1~3ヶ月のタイムラグがある。


スクロール→

国際商品先物価格(指定外ドル相場)

 

19/12

21/9

22/3/7

22/9/30

10/28

米金利

1.75

0.25

0.25

3.25

3.25

 エネルギー

WTI原油

60.7

75.03

115

79.42

87.34

米天然ガス

2.151

5.867

4.833

6.874

5.656

TTFガス(EUR)

12.0

78.8

227.2

193.00

112.24

石炭

67

212

422

433

385

灯油

2.023

2.338

3.708

3.221

4.582

食料

小麦

508

710

1,252

921

826

大豆

948

1,283

1,659

1,364

1,387

トウモロコシ

388

539

749

677

682

ポテト(EUR)

18.6

14.7

20.0

21.0

21.0

ココア

2,540

2,652

2,597

2,354

2,303

菜種油(EUR)

412

638

845

633

636

飼料牛

145

152

159

174

178

71

91

105

76

85

(NOK)

57

57

72

82

89

 その他

尿素(肥料)

244

517

950

715

711

鉄鉱石

92

117

159

101

89

2.795

4.090

4.750

3.440

3.463

木材

405

606

1,456

506

469

 

 対比

9/30先物相場

10/28先物相場

 

前年比

19/12

19/12

3/7

8/30

9/30

エネルギー

 

 

 

 

 

 

WTI原油

5.9%

30.8%

43.9%

-24.1%

-1.9%

10.0%

米天然ガス

17.2%

219.6%

162.9%

17.0%

-22.4%

-17.7%

TTFガス

145.0%

1508.3%

835.3%

-50.6%

-53.2%

-41.8%

石炭

104.2%

546.3%

474.6%

-8.8%

-9.4%

-11.1%

灯油

37.8%

59.2%

126.5%

23.6%

27.0%

42.3%

 食料

 

 

 

 

 

 

小麦

29.7%

81.3%

62.6%

-34.0%

0.7%

-10.3%

大豆

6.3%

43.9%

46.3%

-16.4%

-2.5%

1.7%

トウモロコシ

25.6%

74.5%

75.8%

-8.9%

1.8%

0.7%

ポテト

42.9%

12.9%

12.9%

5.0%

0.0%

0.0%

ココア

-11.2%

-7.3%

-9.3%

-11.3%

-5.1%

-2.2%

菜種油

-0.8%

53.6%

54.4%

-24.7%

3.2%

0.5%

飼料牛

14.5%

20.0%

22.8%

11.9%

-2.7%

2.3%

-16.5%

7.0%

19.7%

-19.0%

-6.6%

11.8%

(NOK)

43.9%

43.9%

56.1%

23.6%

3.5%

8.5%

 その他

 

 

 

 

 

 

尿素(肥料)

38.3%

193.0%

191.4%

-25.2%

-18.7%

-0.6%

鉄鉱石

-13.7%

9.8%

-3.3%

-44.0%

-11.9%

-11.9%

3.4%

23.1%

23.9%

-27.1%

-1.6%

0.7%

木材

-16.5%

24.9%

15.8%

-67.8%

-7.9%

-7.3%

 

米国の各種インフレ率/基準金利(月末時)

 

インフレ率

金利

 

全体

食料

コア

家賃

サービス

エネルギ

21/9

5.4

4.6

4.0

3.16

3.20

24.83

0.25

21/10

6.2

5.3

4.6

3.48

3.65

29.97

0.25

21/11

6.8

6.1

4.9

3.84

3.77

33.29

0.25

21/12

7.0

6.3

5.5

4.13

4.01

29.30

0.25

22/1

7.5

7.0

6.0

4.36

4.58

26.98

0.25

22/2

7.9

7.9

6.4

4.74

4.80

25.55

0.25

22/3

8.5

8.8

6.5

4.98

5.12

32.05

0.50

22/4

8.3

9.4

6.2

5.14

5.37

30.27

0.50

22/5

8.6

10.1

6.0

5.45

5.74

34.06

1.00

22/6

9.1

10.4

5.9

5.61

6.22

41.62

1.75

22/7

8.5

10.9

5.9

5.70

6.25

32.93

2.50

22/8

8.3

11.4

6.3

6.24

6.81

23.81

2.50

22/9

8.2

11.2

6.6

6.59

7.37

19.80

3.25

 

[ 2022年10月31日 ]

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