アイコン ベトナム フック国家主席 副首相らの不正疑惑で引責辞任 実質更迭


ベトナムの権力ナンバー2位のグエン・スアン・フック国家主席が部下の不正行為の責任を取って辞任した。

 ロイター通信が17日に伝えたところによると、フック主席は自身の指揮下にある多くの公職者の不正行為が知らされた後、共産党内で批判の声が大きくなり結局辞任した。
党中央委員会関係者は「フック主席は党と国民の前に自身の責任を痛感し辞表を提出した」と伝えた。ベトナムで国家主席が突然辞任するのは異例だ。

 これに先立ち5日、フック主席の下で働いていたファム・ビン・ミン筆頭副首相とブー・ドク・ダム副首相の2人が同時に更迭された。
その理由として、不正腐敗にかかわっていたとの推測が出ており、これによりフック主席も辞任するという観測が提起されていた。
以上、

 

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フック国家主席は2021年4月まで首相を務めていた。それ以前は2007年8月から2016年4月までのグエン・タン・ズン内閣、フック氏はズン内閣で副首相を務め、腐敗防止などに手腕を発揮していた。
ズン内閣の経済開放路線は中国にも門戸を開放していた。一方でベトナムが大陸棚の油田開発を行おうとしたころ、中国が、開発を担当する欧米の石油メジャーに対して圧力をかけ阻止、西沙諸島海域でのベトナム漁船に対してたびたび攻撃(元々ベトナムが西沙諸島を実効支配/ベトナム戦争時に中国が乗り込み実効支配して今日に至る諸島)、漁船の沈没事件などもあった。

まだ、ベトナム戦争で戦った人たちがベトナム共産党の長老としており、中国に対する恨みから、中国に対して敵対心が強い(ベトナム戦終戦直後、中国軍がベトナム・ハノイ近郊まで侵攻、中越戦争へ発展、戦争慣れしたベトナム正規軍が追い返し勝利していた)。

2014年5月、べトナム国民も西沙諸島海域での中国軍のベトナム漁船に対する行動に対して怒りを爆発させ、ベトナムに進出していた中国企業の工場などを焼き討ちの暴動を起こしていた。その後も経済発展の功績がありズン内閣は続いたが、中国に対する低姿勢が批判され、長老たちにより2016年4月に更迭され、フック内閣が誕生した経緯があり、フック氏は2021年4月に首相から№2の国家主席となっていた。

ベトナムのトップは国家主席ではなく、共産党総書記のグエン・フー・チョン最高指導者、論客で共産党保守派、前国家主席。
チョン氏が主導して、フック氏の首相時代の2021年までの部下指導に問題があったとしてフック氏は事実上更迭されたもの。

ベトナムの現在の首相は、2021年4月からファム・ミン・チン氏(共産党組織委員長/越日友好議員連盟の会長歴任)で親日派。

 

[ 2023年1月18日 ]

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