楽天モバイル100億円詐欺事件 元物流管理部長、日本ロジ元常務、トレイル社長逮捕
日本の上場企業に対して酸っぱく言われ続けている内部牽制制度の現実的執行、それをないがしろにした楽天の経営陣、結果、犯罪者を創り、100億円あまりの大きな損害まで生じさせている。
警視庁は4月1日までに、楽天モバイルの携帯電話の基地局整備を巡る詐欺事件で、同社元物流管理部長、佐藤友紀被告(46)(詐欺罪で起訴)ら男3人を詐欺容疑で再逮捕する方針を固めた。
業務委託費の水増しによる同社の損害額は約100億円に上るとされ、警視庁はこのうち約50億円が元部長に還流し、ルイ・ヴィトンやシャネル、高級車レクサスLX600、10億円の不動産購入費などに充てられたとみて捜査している。
<妻も裏金認識か>
2020年11月、妻から高級ブランド「ルイ・ヴィトン」への支払いについて相談された楽天モバイルの元物流管理部長、佐藤友紀被告(46)(詐欺罪で起訴)は、「ダイジョブ。裏金でぜーんぶ処理するから」と応じた。
<21年3月には、妻にこう豪語>
<我々はルイ・ヴィトンジャパンで5本の指に入る客みたいよ>
いずれもSNSのやりとりで、佐藤被告の指示で水増し請求したとされる物流会社「日本ロジステック」(本社:東京)に対し、楽天モバイルが、損害賠償請求権があることを裁判所に申し立てた際の提出資料に記載されていた。
<高級車も次々と購入>
同年11月にはこんなやりとり。
<レクサスオーダーしました>(佐藤被告)
<凄いな。私。フェラーリもあるのに>(妻)
<ポルシェもあるで>(佐藤被告)
楽天モバイルは資料の中で「あきれるとしか表現のしようがない常軌を逸した散財ぶりである」と指摘している。
警視庁は佐藤被告がほかに不動産も詐取金で購入したとみている。
東京、大阪など4都府県のマンション6部屋のほか、東京都品川区東五反田の土地約550平方メートルを自宅用地として取得していたという。
<立場悪用>
佐藤被告が逮捕されたのは3月3日。
基地局関連の業務委託費を日本ロジ社に約9億円水増し請求させ、楽天モバイルから水増し分を含む約25億円をだまし取った詐欺容疑だった。
日本ロジ社元常務の三橋一成(53)、再委託先の運送会社「TRAIL=トレイル」(本社:相模原市)社長の浜中治(49)両被告も逮捕され、その後、3人とも詐欺罪で起訴された。
<水増し発注と還流手口>
日本ロジ社はアンテナやコンクリート柱といった資材の保管業務で、保管料の基準となる倉庫の面積を過大に申告。トレイルは資材を運ぶトラックの台数を水増ししていた。
不正に振り込ませた資金の一部は、佐藤被告の妻の会社などを経由して還流させていたという。
<発注契約と検収が同一人物>
佐藤被告は契約の決裁権だけでなく、取引内容をチェックする「検収」の責任者も兼ねていた。警視庁は立場を悪用して不正を主導したとみている。
<監査働かず?>
楽天モバイルは20年4月に携帯電話事業に本格参入した「後発組」。基地局整備に約1兆円を投じたとされ、通信規格「4G」の基地局数は、18年度の29ヶ所から20年度は1万8413ヶ所に急増した。
トレイル元役員は「採算は度外視していいから、急ピッチで進めてほしいと(楽天モバイル側から)言われた」と話しているという。
以上、報道参照
<楽天>
内部牽制制度の崩壊・・・会社運営上のチェック機能
内部監査制度の崩壊・・・社内監査制度
外部監査制度の崩壊・・・監査法人
超ワンマンの三木谷氏、規模が大きくなりすぎ、経営の管理機能をシステム化するどころか、放ったらかし、いいころ加減な体質になっている。経営者の性格が企業の体質になっている。
スクロール→
TRAILの売上高 |
2020年3月期:約26億円 |
2021年3月期:約92億円 |
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2022年3月期:約192億円 |