アイコン 熊谷組でも施工問題発生 羊蹄トンネル有島工区 品質管理規定違反


工事件名:北海道新幹線、羊蹄トンネル(有島)他
発注者:独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構
契約日:2019年2月5日
工期:2019年2月6日~2025年3月5日
施工者:熊谷・不動テトラ・宮坂・橋本川島 北海道新幹線、羊蹄トンネル(有島)他特定建設工事共同企業体
工事概要:南側工区、延長 4,245m(トンネル延長 4,221m)
落札額:217億円(総額)
問題:
1、 単位水量試験:コンクリート打設前に1回、打設開始後は50㎥毎に試験するところ、打設前の1回のみ正規に実施し、2回目以降を1回目の試験時にまとめて実施したにも関わらず、所定の頻度で試験を実施したと報告
2、 スランプ試験:コンクリート打設前、アーチ肩部打設前、クラウン部打設前に実施するよう規定されているのに対し、打設前の1回のみ正規に実施し、2回目以降は打設前コンクリートを試料として用いて試験を実施したにも関わらず、その結果を所定の打設箇所で実施したものとして報告していた。スランプ試験は打設したコンクリートが隅々まで行き渡っているかどうかを確認するもの。ブロックごとに3ヶ所で件つするよう規定されている。
以上、

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問題がなければ品質不正ではなく管理規定違反。
国交省と機構が問題ないとするか、やり直しを命じるかは匙加減一つ。
斉藤国交相は東工大学理学部卒・同大大学院の修士課程修了、清水建設OB。

強度試験で問題なければよいが、シャブコンの場合でも、固まれば劣化するまでには期間を要することからなかなか難しいだろう。シャブコンでは当然ながら早期に剥離など耐久性に問題が生じてくる。当新幹線トンネルでは振動が常に伝わり、品質管理は当然のこと。

生コン製造会社と生コン運送会社がしっかりしたところだったら問題ないだろう。生コンの量が大きく、生コンは現場で製造している可能性もある。通常シャブコンは製造から納品・打設までの時間が冬・夏で決められており、夏場、遠方から運ぶときに乾かないように水を規定より多く入れる。しかしこれはご法度・厳禁。現場の工程管理・要領が悪いと生コン車の現場待ちの時間も必要となる。スランプ試験の省略は言語道断。

官庁工事では詳細なマニュアルがあり、そのマニュアルに100%従わなければならない。工事進捗に応じて報告書の提出も求められている。当然、機構などの現場検査も何回も入るが、検査は限界がある。
現場所長が厳格で煩い人だったら間違いはないが・・・。
当工事は難航している。一方の比羅夫工区では大きな岩石にぶつかりシールド工法からNATM工法に切り替えられているという。有島鉱区も岩塊にぶつかり工事が難航していた。
機構も発注前の地盤調査で岩塊の存在が発覚していなかった場合、ゼネコンの工法切り替えでは追加予算を支出すべきではないだろうか。
以上、

熊谷組は建築事業で2016年3月、住友不動産が事業主の横浜西区の分譲マンションで問題が発生、マンション5棟全部を建て替えることが決定され、160億円の損害を発生させていた。

ゼネコンの施工問題がクローズアップされている。
バブル当時及びその後の景気浮揚の大規模公共投資では予算もあり問題はなかったが、小泉政権時代から過度な競争入札制度を取り入れ、公共投資予算も工事数も激減、ゼネコンは利益を出すため四苦八苦、ゼネコンは研究開発費も捻出できないほど疲弊、ゼネコンも利益第一主義に走り、現場にも走らせ、問題の温床となった。現在でもその延長線上にゼネコンの体質があり、問題が急激に増加してきている。諸悪の権現は小泉と・中に集約され、その後の政権者たちにもその責任がある。
小泉後、その後の政権者たちは総合評価制度なるものを取り入れ、先生方お取り仕切りの談合の巣窟となっている。ゼネコンも見積もるのに経費も時間も労力も必要なことから、本命有りの入札はばかばかしくなり、見積もりも提出しない1社入札をまかり通らせている。はたまた予算が少ないと入札を拒否するなど驕り昂ぶりも過度な状況に至っていた。ゼネコンはそこまでして利益第一主義に走り、官庁工事は民間工事と比べ大儲かりすると勘違いしている。

まだ発表されていない鹿島の決算が発表され次第、ゼネコン16社の過去7ヶ年の「完成工事補償引当金と工事損失引当金」の過去7ヶ年の推移を当JC-NETWで公表する予定。急激に当該の引当金が増加してきている。

 

[ 2023年5月15日 ]

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