アイコン 国連、アスパルテームを発ガン性で収載か 味の素 世界最大量の人口甘味料


世界保健機関(WHO)傘下の国際がん研究機関(IARC)は、世界で最も普及している人工甘味料の1つである「アスパルテーム」を、7月に初めて「ヒトに対する発がん性を持つ可能性」のリストに掲載する見込み。事情に詳しい2人の関係者が明らかにしたとロイターが報じている。

アスパルテームは、コカ・コーラやペプシのダイエット・コーラやマースのエクストラ・チューインガム、スナップルの幾つかの飲料などさまざまな製品に使われている。それまで甘味料のサッカリンがノンカロリーであるためスクロール(ショ糖=砂糖)の代用品としてコーラなどに使用されたが、発がん性が疑われたため、低カロリーのアスパルテームが代用品として登場したもの(但し、その後、サッカリンは発ガン性を否定され、米国では大量に消費される一方、日本や中国などでは一部に使用されるだけとなっている。白黒は長期の精査が必要かも)

 

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アスパルテームは、構造中にエステル結合のような加水分解を受けやすい箇所を持つため、水分のある状態での長期安定性に劣るものの、世界的に低カロリーの飲料や食品などに、食品添加物として用いられている。
さらに、アスパルテーム単独ではなく、砂糖、アセスルファムカリウム、ソルビトールなど他の甘味料と併用されることもある。

IARC(国連がん機関)の方針は、今月、外部専門家の会合によるリスク評価を経てまとめられた。
アスパルテームの使用を巡っては、WHOと国連食糧農業機関(FAO)の合同食品添加物専門家会議(JECFA)も別途審査を行っており、IARCと同じ7月14日に結論を発表する見通し。

JECFA(添加物機関)は1981年以降、1日当たりの摂取制限量を守ればアスパルテームは安全だとの見解を示し、米国や欧州の規制当局も同じ考えを共有してきた。こうした中で業界関係者や規制当局者は、IARCとJECFAが同時に改めてアスパルテームの評価をすることで混乱が生じる事態を懸念している。
以上、ロイター通信等

アスパルテーム(aspartame)は、天然に存在しない人工甘味料の1つ。
ヒトにはスクロース(ショ糖=砂糖)の100~200倍の甘味を感じられる。
これに対して、アスパルテームの生理的熱量は、スクロースとほぼ同じ、約4(kcal/g)である(ノンカロリーではない)。

アスパルテームは消化管内で分解され、アミノ酸の他に、有毒なメタノールを遊離することが判明している。しかし、米食品医薬品局 (FDA) の審査では、調味料として普通に使う量は微量であるため、健常人であれば、急性毒性や慢性毒性の問題は起こらないと判断している。加えてFDAは、アスパルテームは健常人にアレルギーを引き起こさないとしている。

過去、研究者がラットによる試験で、ヒトの容量の2倍換算のアスパルテームを食させ続けたラット群とそうでないラット群では、明らかに食べ続けたラット群が、「がん」での死亡数が多かったとされている。ただし、ヒトの事例ではない。

日本では厚生省(当時)が、天然に存在しない添加物に分類し、アスパルテームを使用した食品や添加物には「L-フェニルアラニン化合物である旨又はこれを含む旨の表示」義務が課されている。
現在の製法を開発したのは「味の素」、日本、アメリカ合衆国、カナダ、および欧州連合で特許を有している。
味の素は、アスパルテームの誘導体としてアドバンテームを開発。これは、アスパルテームが持つアミノ基を化学修飾した化合物であり、スクロースの2万倍の甘さを持つとされている。

ダイエット剤が普及しており、一般食品の含有量は微量だろうが、ダイエット飲食材に含有していれば、同じ材を長期にわたり食することから、多くのアスパルテームを消費することにもなる。
そうしたことを踏まえて今回掲載へ動いているのだろうか、それとも新たな知見により問題視されたのだろうか。


 

[ 2023年7月 3日 ]

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