生成AIの救世主 NVIDIA 第2四半期決算 売上高2.2倍の300億ドル 純利2.7倍
生成AI到来と大ブーム、末端市場では続々と生成AI搭載スマホが販売されている。ほかの電子電化製品にも搭載されることから、しばらくブームは継続する。
現在NVIDIAの独断場となっているが、ほかも開発してないわけではない。現在のNVIDIAの最大顧客はデータセンターであり、生成AIに対応できる超高速計算のNVIDIA製品に乗り換えてきている。
しかも、同社は工場を持たないファブレスメーカーであり、販売数量の増減にすばやく対応できる利点も有している。
現在、生産しているのはTSMC1社であり、これまで大増産してきたものの限度が生じている。ファンドリーメーカーでもあるサムスンはまだ認証を得ていないものの9月までに認証取得方針のようだ。
(サムスンは過去、NVIDIAのGPUを生産していたが、問題が発生し、NVIDIAは再び全量をTSMCに発注。当時、発熱問題があったとされ、今回も今年の審査で再び発熱問題が発生し、現在、その改善にあたっており、今年9月までに改善して認証取得する意向。発熱は電力を必要以上にロスするため敬遠される。)
また、NVIDIAは広帯域メモリ(HBM)をセットにしており、現在はSKハイニックスと提携、SKハイもまた急速に業績を向上させてきている。
サムスンはファブレス事業でNVIDIA製品を、自社本業でHBM製品を製造、最終的には、NVIDIAの最新GPUとHBM4を垂直に一体化させた製品を生産する計画も有している。利点としては電力消費が軽減され、最終製品のスペースも余裕が出る。
ただ、リスクとしては、こうしたブームの一巡後は、末端市場である世界の消費市場の景気にかかってくる。
現在、製品が引っ張りダコで営業利益率も高いが、当然、最終電子製品が高価格になり、不景気到来では高額製品は敬遠されるようになり、同社への影響も甚大となる。
同社の第2四半期(7月)の四半期決算が発表された。それによると売上高は前年同期比2.2倍の300億40百万ドル、純利益は2.7倍の165億99百万ドルとなった。
いずれも四半期として過去最高だった。
しかし、株価は決算が予想以上だったにもかかわらず反応せず、下落している。
純利益率はQ1の57.1%からQ2は55.2%と若干落ちている。
スクロール→
NVIDIA決算 /百万ドル (1月決算) |
||||
通期 |
売上高 |
営業利益 |
営利率 |
純利益 |
22/1月期 |
26,914 |
10,041 |
37.3% |
9,752 |
23/1月期 |
26,974 |
4,224 |
15.7% |
4,368 |
24/1月期 |
60,922 |
32,972 |
54.1% |
29,760 |
25/1月予 |
121,105 |
78,978 |
65.2% |
64,294 |
四半期決算 |
||||
22/1月 |
7,640 |
2,970 |
38.9% |
3,003 |
22/4月Q1 |
8,290 |
|
|
|
22/7月Q2 |
6,704 |
499 |
巣篭もり需要消滅 |
|
前年比 |
3.0% |
-79.6% |
|
|
22/10月Q3 |
5,930 |
|
|
|
前年比 |
-17.0% |
|
|
|
23/1月Q4 |
6,050 |
|
|
|
前年比 |
-21.0% |
|
|
|
23/4月Q1 |
7,192 |
|
|
2,043 |
23/7月Q2 |
13,507 |
生成AIブーム到来 |
6,188 |
|
23/10月Q3 |
18,120 |
10,417 |
57.5% |
9,243 |
23/1月Q4 |
23,103 |
13,614 |
58.9% |
12,285 |
24/4月Q1 |
26,044 |
16,909 |
64.9% |
14,881 |
24/7月Q2 |
30,040 |
|
|
16,599 |
前年比 |
2.2倍 |
|
|
2.7倍 |