サムスン電子 第3四半期営業利益 前四半期より減少 売上高は過去最高
韓国サムスン電子は8日、第3四半期の営業利益が274%増の9兆1000億ウォン(67億8000万ドル)との見通しを示した。ただ、生成AI搭載サーバー向け半導体の旺盛な需要への対応に苦戦していることから、アナリスト予想は下回った。売上高は前年同期比17.2%増の79兆ウォンで四半期べースでは過去最高となった。
営業利益はアナリスト間の予想では前四半期並みが予想されていた。
営業利益
前年同期は2兆4300億ウォン、
前四半期は10兆4400億ウォン
今四半期は9兆1000億ウォンだった。
これを受け、サムスンはAI半導体市場でライバル(SKハイニックス)に後れを取っていることを珍しく謝罪した。
半導体部門トップの全永鉉氏は「サムスンが直面している危機について語る人もいるなど、われわれの技術競争力に対する懸念を引き起こしている」と指摘した。「今は試練の時だ」と述べ、これをチャンスに変え、長期的な技術競争力の強化に注力すると表明した。
サムスン電子の株価は年初来20%超下落しており、今回の第3四半期の業績見通しを受け、一時、▲1.2%下落した。
以上、
台湾の鴻海はNVIDIA+SKハイニックスの生成AIを搭載したデーターセンター向けサーバーを組立製造しており、スマホの減少を相殺し、好業績を納めている。
鴻海が8月発表した2024年4〜6月期決算は、売上高が前年同期比19%増の1兆5505億台湾ドル(約7兆円)、純利益は6%増の350億台湾ドルだった。
人工知能(AI)向けのサーバー販売が好調に推移し、5四半期ぶりの増収となった。
サムスンの低迷は、生成AIで8割の市場を持つNVIDIAのGPUにセットする高帯域DラムのHBMが発熱・消費電力問題からNVIDIAの認証を受けられずにいることにある。
今年5月の試験でボツ、サムスンは9月にも再試験を受けるとしていた。NVIDIAはサーバーでも4割以上のシェアを持ち、そうした生成AI半導体をサーバーに組み込んでいる。
HBMにおいては、サムスンは残り2割の市場に納めており、この小さな市場には米マイクロンもおり、AMDなどがNVIDIA製品より優れた製品を登場させない限り、NVIDIAの独占状態は続く。
サムスンはファンドリー部門では過去、NVIDIAのGPUやクアムコムのSoCスナップドラゴンを受託生産したが、発熱問題を生じさせていた。当時、設計技術部門で徹底的に対策を採っていたら、メモリ部門にもフィードバックされ、今回の問題は生じなかったものと思われる。
現在は、NVIDIAのAI半導体は台湾のTSMCが独占して生産、SKは独占的にセット品として採用されており、SKはNAND系のSSDでも有利に展開している。
現状、サムスン電子の技術は、メモリ部門はSKに遅れをとり、システム半導体の受託生産部門ではTSMCに遅れを取っていることになる。
世界的な経済低迷により、また、安売王の中国勢の攻勢にスマホも苦戦を強いられており、半導体の回復は救いだが、その半導体の既存製品は7月にピークアウトしたと報じられており、サムスンの第3四半期の営業利益が第2四半期より落ちていることを反映しているのかもしれない。
米国で持っている世界経済、中国景気と欧州経済が本格的に回復しない限り、2大市場は縮小しており、サムスンの苦悩は続く。





