8月の首都圏 新築分譲マンション発売▲半減 都区部は▲6割減 開発用地争奪戦
不動産経済研究所が発表した首都圏の新築分譲マンションの発売戸数は、特に都区部の土地高騰が続き、売り物件が限られる中、マンション開発会社と再開発業者やホテル開発会社とが、土地の争奪戦を繰り広げ、インバウンド効果や上限なしの高級ホテルなどが積極的な買い付けで、分譲マンションの開発用地は減少しており、連れて着工数や発売戸数も大幅に減ってきている。
◎発売戸数は前年同月比▲50.4%減の728戸と半減。都区部の23区では▲59.8%減の345戸にとどまり、全エリアで落ち込んでいる。
◎平均価格9,532万円、m2単価146.8万円。いずれも2ヶ月ぶりの上昇。
◎初月契約率は63.5%と2ヶ月ぶりに好不調の境である70%を割っている。
在庫の減少も進んでいる。
1、発売戸数と初月契約率
発売戸数は728戸、対前年同月は1,469戸であり、▲741戸減、率にして▲50.4%減、前月は1,496戸で、前月比▲768戸減、率にして▲51.3%減となった。
契約率は63.5%、7月は70.9%、6月は66.4%、5月は56.0%だった。
2、地域別発売戸数とシェアと契約率
東京23区は前年同月比▲59.8%減の345戸(シェア47.4%)、契約率は73.9%
東京都下は▲9.3%減の68戸、シェアは9.3%、契約率は17.6%
神奈川県は▲54.9%:減の142戸、シェアは19.5%、契約率は64.1%
埼玉県は▲6.8%減の110戸、シェアは15.1%、契約率は58.2%
千葉県は▲38.8%減の63戸、シェアは8.7%、契約率は63.5%
東京都のシェアは56.7%。
3、平均価格とm2単価
戸当り平均価格は9,532万円、1m2当り単価は146.8万円。
平均価格は前年同月比で32.5%上昇、2337万円上昇。
m2単価は27.8%上昇、31.9万円上昇
前年同月比では平均価格、m2単価ともに2ヶ月ぶりアップ。
4、地域別平均価格・m2単価
東京23区の平均価格は前年同月比62.2%上昇して13,948万円、
m2単価は、前年同月比44.6%上昇して212.2万円、
都下の平均価格は ▲13.6%減の5,148万円、m2単価は9.1%減の81.4万円、
神奈川県の平均価格は11.7%上昇の5,995万円、m2単価は18.2%上昇の92.7万円、
埼玉県の平均価格16.2%上昇の5,382万円、m2単価は、30.7%上昇の90.2万円、
千葉県の平均価格は7.3%上昇の5,293万円、m2単価は4.7%上昇の73.6万円。
5、即日完売物件(3物件28戸)
(1)ブリリアンコート朝霞本町1期25戸
埼玉県朝霞市6,073万円 91.2万円 平均 1.12倍、最高3倍
(2)ガーラ・レジデンス八潮 4期(終)2戸
埼玉県八潮市4,080万円 80.4万円 平均4倍、最高5倍
6、超高層物件
8月の超高層物件(20階以上)は4物件の90戸、
契約率は97.8%、前年同月は7物件164戸、契約率は79.9%だった。
7、販売在庫数
8月末時点は5,110戸、前月末比190戸減、24/7月末5,300戸、23年8月末4,712戸。
8、9月の発売戸数見込み
2024年9月の発売戸数は2,000戸程度の見込み
23/9月は2120戸、22/9月2,036戸。
以上、
都区部の超高層等高額物件は、不動産政策が習政権によりグチャグチャにされている中国の富裕層からの買い付けが入っており、国内の富裕層の買い付けも含め、高額物件にかかわらず、高い契約率となっている。