アイコン 昨年5月オープンのミソラタウン掛川 傾く 大和ハウス工業 杭施工不良


昨年5月にオープンした掛川市高御所のショッピングセンター「ミソラタウン掛川」を運営する木内建設グループのフジ都市開発(静岡市駿河区)は11月7日、大和ハウス工業(大阪市)が設計・施工を担当した主要施設A棟の一部の基礎杭(くい)が、固い岩盤の支持層に達しておらず耐震基準を満たしていなかったと発表した。

建物は最大で約14センチ沈下しており、テナントの遠鉄ストア、ドラッグストアのマツモトキヨシは7日から休業し、無印良品は閉店した。
フジと遠鉄ストアが浜松市中央区で記者会見し、経緯を説明した。
両社は大和ハウスにも出席を求めたが「調査中」として欠席した。
大和ハウスの広報担当者は報道機関の取材に「施工不良だったのかどうか確認中」とした。

ミソラタウン掛川を構成するA棟以外のB~Dの3棟には異常はないという。

 

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大和ハウスの調査によると、
A棟の基礎杭72本のうち9本を調査したところ、5本が支持層に2~8メートル届いていなかった。5月にA棟南側の搬入口付近で外構の沈み込みを確認し、7月から調査を始め、フジが10月末に閉鎖が必要と判断してテナントに伝えた。

フジの担当者は「解体して建て直すことを想定している」としている。
建て替えは最短で2年近くを要する。
大和ハウスへの損害賠償請求などは今後検討する。
遠鉄ストアはミソラタウン掛川の核テナントとしてA棟に入り、フランチャイズ契約を結ぶマツモトキヨシとともに営業していた。
遠鉄ストアの宮田洋社長は「大きな損失。なるべく早い再開を望んでいる」と話した。
無印良品を出店していた良品計画の広報担当者は「現時点では再オープンの予定はない」とした。
以上、報道参照

大和ハウスの責任は免れられず、建て替え費用もさることながら、入居テナント3店舗の営業損失は計り知れないものとなる。無印は撤退の可能性もあり、テナント探しも必要となる。建て替え期間の約2年間の営業損失補償、また、ほかの棟のテナントへの営業上の影響も当然出てくる。
大和ハウスとしても簡単には妥協しないかもしれず裁判になる可能性もある。
杭岩盤未達問題は、福岡市香椎浜のマンションの建て替え、
横浜市の「パークシティLaLa横浜」の建て替え・・・総費用460億円の負担問題で、事業主と施工会社とが裁判沙汰になっている。
杭未達はこれまでに多くの現場で発生しており、結果、地盤沈下、建物傾斜などから発覚する。
ほとんどが施工会社が負担しているが、福岡の場合、15年以上経過したマンションの傾きでも事業主と施工会社総費用を負担して建て替えている。

現地は海や川には遠く離れており、軟弱地盤とは思われないが・・・、結果、軟弱だった。
物件北側には新幹線の高架橋が近くを通り、南側には東名高速道が走っている。海はなく軟弱地盤とは思われないが、昔何であったのか、何に利用されていた土地だったのかなど古文書でも見ない限りわからない(市に記録があるはずの明治時代の資料、明治時代まで遡ればほとんど解明できる。ただ、杭は必ず地下の岩盤に接することが施工義務)。
300~400メートル南には貯水池=沼があり、周辺1km圏内には多くの沼がある。ひょっとしたら昔は沼地だったかもしれない。そのためにA棟だけで72本という大量の杭が打ち込まれたのだろう。
天下の大和ハウスにも錆ボロが出てきているのだろうか。


スクロール→

施設名

ミソラタウン掛川

所在地

静岡県掛川市高御所305-2

入居店舗

A~D棟のテナント

A棟

遠鉄ストア [スーパーマーケット]

マツモトキヨシ

無印良品

B棟

タリーズコーヒー

C棟

フトン丸洗い館(コインランドリー)

海鮮亭いっき

LAVA(ホットヨガ)

パウダーパレット(化粧品)

D棟

西松屋

セリア

ミラフィットネス(スポーツジム)

駐車場

293台、別途駐輪場120台

総延床面積

約8,900㎡

うちA棟

約5,540㎡(総2階建)

オープン

2023年5月から順次開店

事業主

フジ都市開発(静岡市)/木内建設グループ

設計・施工

大和ハウス工業

 

[ 2024年11月 8日 ]

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