『長崎県を壊した男たち』第49話(瀬川光之の場合)その③
瀬川県議が辞職、西海市長選出馬で!
西海市長選(4月13日告示、20日投開票)への立候補を表明している同市区選出の県議、瀬川光之氏(63歳)は3日、徳永達也議長に辞職願を提出した。
4日に許可される。
公職選挙法の規定で50日以内に県議補選が実施され、同市長選・市議選と同じ4月20日に投開票される見通し。
補選を巡っては、出馬に向けて準備する動きがある。
長崎新聞(田下寛明・織田賢)
瀬川県議が3日に辞表を提出し、4日に受理されるとは聞いてはいたが、2月26日に吉村洋県議も亡くなったばかりである。
これで長崎県議会は定員46から2人減り、現在44人となったわけである。
5日には、故吉村洋副議長に代わる副議長選挙も行われる。
自民党からは大場博文氏の副議長が濃厚だが、ごうまなみ県議も意欲を示しているとの情報もあり、予断は許さない。
自民党は正当派の吉村県議、金子谷川の権力派の瀬川県議と2票が減ったことになり、自民党は自民党でも全くの別物である。
今後は改革21の動向からも目が離せない。
しかも、4日、大石知事の『政治とカネ』問題で県議会4会派は『百条委員会』の設置を求める動議を、開会中の定例本会議に再提出する方針も決めている。
前回の百条委員会の採決で自民党の中で吉村洋県議だけが、県民に寄り添い大石氏の政治とカネの真相を明らかにするとして賛成票を投じていた。今回の百条委員会再提出は吉村洋県議の『弔い合戦』である。
しかも、このタイミングで、大石支援隊の隊長だった瀬川県議の辞職は、大石知事にとっても、大石支援隊にとっても痛手である。
今回の瀬川県議の辞職は見方によっては敵前逃亡とも、沈みゆく大石丸から、仲間を捨てて自分だけ助かろうと脱出したとも言われている。
瀬川県議にすれば、進むも地獄、引くのも地獄の状態からの苦渋の選択だったのだろう。
とりあえず、これで西海市は、市長選、市議選、県議選挙とトリプル選挙になった。
おかげで街は、こっちに紫(田崎)の看板、あっちに青(武宮)の看板、青い看板(武宮陣営)の目の前にオレンジ(瀬川)の幟が乱立するなど、一色触発、仁義なき戦いの様相を呈すなど、祭りのような賑わいになってきている。
権力者や反社が、ど真ん中の政治から、『市民がど真ん中。』の政治への転換期である。
JC-net・日刊セイケイ編集長・中山洋次