アイコン 「支援」の名を借りた財政支配 中国の融資慣行に国際的懸念


開発援助の仮面をかぶった“財政統制”が、今また明らかになった。6月26日に発表された国際調査報告によれば、中国が低所得国への融資の際、コモディティ(商品)輸出収入や現金を、制限付きのエスクロー口座に閉じ込める形で担保化し、借入国の財政主権を著しく制限している実態が浮かび上がった。

中国はこれまで、インフラ整備支援を名目にアジア・アフリカ・中南米などの国々へ総額9,110億ドルにも及ぶ融資を実行。そのうち57カ国、4,180億ドル分は、中国が管理する口座内の現金で担保されていたという。これは単なる信用補完ではなく、事実上の“経済的人質”政策に等しい。

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報告書は「こうした歳入は借入国政府の手の届かない場所に何年も保管され、国家財政の透明性と運営能力を損なっている」と厳しく指摘する。しかも、これらの預金額は、低所得資源国の年間の対外債務返済額の5分の1に匹敵し、国家運営に深刻な影響を与えている。

この慣行の問題は、債務の重さそのものではない。問題は“どこが財布の鍵を握っているか”にある。財政のコントロールを中国に握られた途上国は、予算編成・福祉・公共投資といった主権的判断すら制限されかねない。これはもはや「支援」ではなく、「経済的介入」と言って差し支えない。

中国の融資戦略に対し、国際社会はどこまで沈黙を続けるのか。アジアの経済大国・日本も、この問題を対岸の火事として見過ごすべきではない。透明で対等な国際開発の枠組みを再構築するために、日本外交は今こそ声を上げる時だ。



 

 

[ 2025年6月26日 ]
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