アイコン 【2026年8月】ラーメン店の閉店相次ぐ 独自調査で全国少なくとも16店


2026年8月、全国各地でラーメン店の閉店が相次いだ。

JC-NETが店舗公式サイトや公式SNS、商業施設の告知、地域メディアなどの公開情報を個別に確認したところ、8月中に営業を終了したラーメン・中華そば店は、確認できた範囲だけでも少なくとも16店舗に上った。

ラーメン屋倒産

8月の閉店確認
少なくとも16店
JC-NET独自調査
ラーメン店倒産
8件
前年同月3件
前年同月比
166.6%増
東京商工リサーチ調べ
「閉店」と「倒産」は異なります。
店舗の閉店には、店主の体調、独立、契約終了、移転、業態転換などさまざまな理由がある。以下では、通常の店舗閉店と、運営会社の破産などの法的整理を分けて掲載する。
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2026年8月に閉店を確認した主なラーメン店

地域 店舗 閉店日 特徴・確認事項
北海道・苫小牧市 札幌らーめん みそ源
イオンモール苫小牧店
8月31日 イオンモール内の店舗が営業終了
栃木・大田原市 二十四代目 哲麺 大田原店 8月31日 約15年間営業
埼玉・さいたま市 中華そば 弌 8月28日 東大宮で営業
東京・豊島区 馳走麺 狸穴 8月20日 池袋東口で営業
東京・町田市 81番 8月31日 約10年間営業、店長独立に伴い閉店
東京・渋谷区 らーめんと甘味処 九月堂 8月末 店長の体調不良を理由に閉店
神奈川・相模原市 TOKYO豚骨BASE Made by 一風堂 淵野辺店 8月31日 2023年9月開店
新潟・新潟市 ラーメン ぱせり 8月11日 地域で営業してきたラーメン店
愛知・一宮市 スガキヤ MEGAドン・キホーテUNY一宮大和店 8月31日 店舗閉店を確認
京都・京都市 天下一品 五条桂店 Reboot 8月20日 同地で約43年にわたり営業
大阪・高槻市 越後秘蔵麺 無尽蔵 高槻家 8月10日 高槻ミューズ内の店舗
大阪・泉佐野市 らぁめん天風軒 泉佐野店 8月31日 2010年開店、りんくう店は営業継続
大阪・大東市 彩華ラーメン 大東店 8月31日 公式サイトで閉店を発表
滋賀・草津市 中華ソバ よばれ 8月31日 2025年9月開店、約1年で営業終了
徳島・徳島市 支那そば たかはし 8月23日 支那そばなどで知られた地域店
福岡・福岡市 博多ラーメン 唐木屋 六本松店 8月31日 2013年開店

今回確認した16店舗のうち、9店舗が8月31日に営業を終了した。月末に閉店が集中した形だが、閉店理由は店舗ごとに異なり、すべてを経営悪化によるものとみることはできない。

43年営業の天下一品、10年続いた「81番」も閉店

長期営業店の閉店も確認された。

京都市西京区の「天下一品 五条桂店」は1983年から同地で営業。2019年に一度閉店した後、2020年に本部直営の「Reboot」として復活したが、2026年8月20日に営業を終了した。

東京都町田市の塩ラーメン専門店「81番」も8月31日に10年間の営業を終えた。ただし、同店は店長の独立に伴う閉店とされており、経営破綻によるものではない。

東京・渋谷の「らーめんと甘味処 九月堂」も8月末で営業を終了したが、公式サイトでは店長の体調不良を閉店理由としている。閉店件数だけを見て、すべてを経営不振と判断することはできない。

一方でラーメン店運営会社の倒産も

福岡・博多新風 運営会社D.C.Tが破産

福岡市で豚骨ラーメン「博多新風」を展開していた(有)D.C.Tは、8月17日に福岡地裁から破産手続き開始決定を受けた。負債は約1億5500万円。同社は黒マー油を使った豚骨ラーメンなどで知名度を高め、東京や大阪への出店や全国のラーメンイベントへの参加など事業を拡大した。2016年11月期には売上高約2億円を計上していたが、人件費や原材料費、光熱費などの負担が重くなり、事業継続を断念した。

宮崎・「みやざきラーメン ゼロイチ」運営会社が破産

「みやざきラーメン ゼロイチ」「ゼロイチ 松橋店」などを展開していた(株)ゼロイチは、8月19日に宮崎地裁から破産手続き開始決定を受けた。2021年設立で、豚骨ラーメンのほか、煮干し中華そば、担々麺、油そば、二郎系ラーメンなどを展開していた。負債額や具体的な破綻原因は、確認できる公開情報では明らかになっていない。

愛知・油そば店運営のDouble rideが破産

油そば店を運営していた(株)Double rideは、8月25日に名古屋地裁から破産手続き開始決定を受けた。過去の公開資料では同社が「歌志軒 やごと店」の運営事業者として確認できる。ただし、運営会社の法的整理と店舗そのものの閉店は同一ではなく、店舗の営業状況は別途確認する必要がある。

ラーメン店倒産は8月に8件、前年同月の2.7倍

東京商工リサーチによると、2026年8月の飲食業倒産は80件で、前年同月比42.8%増となり、8月として過去30年間で最多となった。

このうち「ラーメン店」は8件で、前年同月の3件から166.6%増加した。

飲食業倒産 80件
前年同月比42.8%増。8月として過去30年間で最多。
ラーメン店倒産 8件
前年同月3件から166.6%増加。
販売不振 65件
飲食業倒産全体の81.2%を占めた。
負債1億円未満 73件
全体の91.2%を占め、小規模な倒産が中心となった。

閉店と倒産、同じ数字では見えないラーメン店の変化

今回JC-NETが確認した16店舗では、長期間営業してきた店舗から開業約1年で営業を終えた店舗まで事情はさまざまだった。

一方、博多新風のD.C.Tのように、店舗拡大や全国イベントへの出店を進めたラーメン事業者が破産したケースも確認された。

ラーメン店は麺、肉、油、野菜などの食材に加え、ガス・電気代、人件費など幅広いコストの影響を受ける。東京商工リサーチも、物価高や人件費上昇などが飲食店経営を圧迫しているとしている。

ただ、倒産統計だけでは、店主の引退や独立、健康上の理由、店舗の入れ替えなどによる閉店は見えてこない。ラーメン市場の実態をみるには、企業倒産と店舗閉店を分けながら、双方の動きを追う必要がある。

調査について
本記事の閉店件数は、2026年9月5日時点で、店舗公式サイト・公式SNS・商業施設の告知・地域報道などから2026年8月中の閉店日を個別に確認できた店舗をJC-NETが独自集計したもの。全国すべてのラーメン店閉店を網羅する数字ではない。移転や明確な業態転換は原則として集計から除外した。また、閉店は必ずしも経営破綻を意味するものではない。
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