【週末の倒産】創業150年超の湊屋石油など4社 老舗破綻、M&A・多角化でも再建届かず
10月最初の週末にJC-NETが掲載した倒産・事業停止では、鳥取県の湊屋石油、富山県のロッキー、愛知県のコトブキ運輸、長野県のダイトー商事の4社を取り上げた。
創業150年を超える企業や1928年創業の老舗が破綻する一方、運送業から周辺サービスへの多角化、M&Aによる再建など、生き残りを模索していた企業も事業継続を断念した。
【鳥取】創業150年超の湊屋石油が破産
鳥取県倉吉市の湊屋石油は破産手続き開始決定を受けた。負債は約4億8,000万円。
明治初期に椿油やろうそくの販売で創業。その後はガソリンスタンドやLPガス販売を中心に事業を拡大し、ピーク時には売上高22億円を超える規模となっていた。
燃料需要の縮小を受け、SS跡を活用して「元町珈琲」やコインランドリーなどを展開。石油販売以外の収益源を育てようとしていたが、売上高は8億円台まで縮小していた。
【鳥取】創業150年超の湊屋石油が破産 SS跡を「元町珈琲」に転換、売上22億円超から8億円台 負債4.8億円
【富山】1928年創業のロッキーが破産
富山県氷見市のロッキーが破産した。同社は1928年創業の老舗で、酒類販売を手がけてきた。
従来型の酒販店から「wine + SAKE とらねこ屋」へ転換するなど、新たな顧客の開拓を進めていたが、コロナ禍では主要取引先となる宿泊・飲食業界が打撃を受けた。
その後も能登半島地震や豪雨などが地域経済を直撃。業態転換を進めながら事業継続を図っていたものの、長い歴史に幕を下ろした。
【富山】1928年創業のロッキーが破産 「とらねこ屋」へ転換もコロナ・能登地震・豪雨
【愛知】コトブキ運輸が事業停止
愛知県海部郡飛島村のコトブキ運輸が事業を停止した。負債は約2億円。
コロナ禍では輸送需要の減少などで従業員数がピーク時から半減したものの、その後は年商3億円を超える規模まで立て直していた。
本業の運送だけでなく、タイヤ販売やインジェクター・DPF洗浄などトラック周辺分野にも事業を広げ、収益源の多角化を進めていたが、最終的に事業継続を断念した。
【愛知】コトブキ運輸が事業停止 社員半減でも年商3億円超に再建、タイヤ・DPF洗浄へ多角化も 負債約2億円
【長野】ダイトー商事が事業停止
長野県飯田市のダイトー商事が事業を停止した。
飼料などを扱う一方、近年はペット向けサプリメント「NaXess」の製造にも取り組み、新たな事業分野を開拓していた。
事業継続に向けてM&Aによる再建も模索したものの実現せず、事業停止に至った。
【長野】ダイトー商事が事業停止 ペットサプリ「NaXess」製造も、M&A再建かなわず
週末4社に共通する「事業転換」
今回の4社を見ると、単に従来事業を続けていた企業ばかりではない。
湊屋石油はSS跡をカフェなどへ転換し、ロッキーは酒販店を専門店型へ刷新。コトブキ運輸はタイヤ販売やDPF洗浄へ事業を広げ、ダイトー商事はペットサプリの製造やM&Aによる再建を模索していた。
業態転換、多角化、M&Aなど、それぞれ異なる方法で事業環境の変化に対応しようとしていた4社が、最終的には破産や事業停止に至った。週末に掲載した案件では、老舗企業の破綻だけでなく、再建策を講じても事業継続に届かなかった企業の姿が目立った。
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