【土日倒産5社】「プレオ」春光園が破産申請準備 鹿嶋エコプラントは許可取消後に破産
2026年10月末にJC-NETが掲載・更新した倒産関連記事から、注目度の高い5社をまとめた。住宅リフォーム「プレオ」を展開する春光園(福島県)、産業廃棄物処理の鹿嶋エコプラント(茨城県)、金型関連の石﨑製作所(富山県)とKANBE(長野県)、建築設計のサカイ企画(福島県)が対象となる。
5社のうち3社が破産手続き開始決定を受け、2社が事業停止・自己破産申請準備の段階にある。記事で報じられた負債額を単純合計すると約11億300万円となるが、見込み額を含んでおり、確定負債の合計ではない。
今回の5社では、製造業の受注減少と価格競争、住宅関連工事の採算悪化、産廃処理業の許可取消、事業承継など、それぞれ異なる経営上の問題が浮かび上がった。
※集計対象は2026年10月30~31日の指定5記事。掲載件数は倒産発生件数ではない。負債額の合計は見込み額を含む参考値。
注目倒産5社の一覧 破産3社・申請準備2社
| 企業名 | 所在地 | 事業内容 | 手続き・状況 | 負債額 |
|---|---|---|---|---|
| 春光園 | 福島県福島市 | 住宅リフォーム・外構工事 | 自己破産申請準備 | 約4億4600万円 |
| 鹿嶋エコプラント | 茨城県鹿嶋市 | 産業廃棄物中間処理 | 10月21日破産開始 | 約2億7800万円 |
| 石﨑製作所 | 富山県魚津市 | 金型・金型部品製造 | 10月26日破産開始 | 約2億3000万円 |
| サカイ企画 | 福島県いわき市 | 一級建築士事務所 | 10月16日破産開始 | 約1億2400万円 |
| KANBE | 長野県佐久穂町 | 金型部品製造 | 自己破産申請準備 | 約2500万円(見込み) |
※負債額は各社の報道時点の数値。最終的な破産債権額とは異なる場合がある。自己破産申請準備は破産開始決定とは異なる。
【福島】「プレオ」運営の春光園が破産申請準備 負債約4.46億円
住宅リフォームや外構・エクステリア工事などを手がける(株)春光園(福島県福島市)が事業を停止し、自己破産申請の準備に入った。負債は約4億4600万円。
同社は1972年創業。住宅関連ブランド「プレオ」を展開し、2023年の業界紙取材では売上高約9億円、年間工事件数約1000件の実績が紹介されていた。しかし、資材価格の上昇や住宅関連工事の受注減少などで収益が悪化。2025年10月期の売上高は約7億4700万円、経常損失は約4792万円とされる。
2024年の店舗改装、2025年の新店舗開設など事業拡大に取り組んでいたが、立て直しには至らなかった。なお、今回は自己破産申請準備の段階であり、破産手続き開始決定は確認できていない。
関連記事:【福島】「プレオ」運営の春光園が破産申請準備 年商9億円・年間工事1000件の実績、負債約4.46億円
【茨城】鹿嶋エコプラントが破産 産廃処分業の許可取消も
産業廃棄物の中間処理を手がける(株)鹿嶋エコプラント(茨城県鹿嶋市)が、2026年10月21日に水戸地裁麻生支部から破産手続き開始決定を受けた。負債は約2億7800万円。
同社はピーク時の2019年3月期に約5億4600万円の売上高を計上していたとされる。しかし、受注減少や処理設備の不具合などで経営が悪化し、外部への処理委託によるコスト増も採算を圧迫した。
さらに茨城県は2025年11月7日付で、同社の産業廃棄物処分業と処理施設設置の許可を取り消した。県の公表資料によると、役員が関係する別法人に対する許可取消処分が、廃棄物処理法上の欠格要件に該当したことが理由とされる。
設備面での問題に加え、許認可をめぐる行政処分があった点も特徴的な案件となった。ただし、処分と破産との具体的な因果関係を単独の理由として断定することはできない。
関連記事:【倒産企業続報・茨城】鹿嶋エコプラントが破産 負債約2.78億円、年商5.46億円も産廃許可取消
【富山】金型製造の石﨑製作所が破産開始 年商約4割減少
金型・金型部品製造の(株)石﨑製作所(富山県魚津市)が、2026年10月26日に富山地裁魚津支部から破産手続き開始決定を受けた。負債総額は約2億3000万円で、大半が金融債務とされる。
同社は自動車部品、家電、食品容器など幅広い製品分野の金型を製造。2019年5月期には年間売上高約2億円強を計上していたが、同業他社との価格競争やコスト上昇で採算が悪化し、2026年5月期の売上高は約1億2000万円まで縮小した。
赤字決算が続いて債務超過となり、2026年9月30日までに事業を停止。自己破産申請準備から破産開始決定へ進んだ。
関連記事:【倒産企業続報・富山】金型製造の石﨑製作所が破産開始 負債約2.3億円、年商2億円強から1.2億円に減少
【福島】一級建築士事務所サカイ企画が破産 事業は新会社へ
建築設計を手がける(株)サカイ企画(福島県いわき市)が、2026年10月16日に福島地裁いわき支部から破産手続き開始決定を受けた。負債は約1億2400万円。
同社は1978年2月に「トータルパック」の商号で設立され、一級建築士事務所として地元の民間建築案件などを手がけてきた。2006年11月期の売上高は約6000万円だったが、2025年11月期には約4800万円となっていた。
2025年12月に事業を停止し、その後、2026年10月に破産開始決定を受けた。建築設計事業については新会社が引き継いだと報じられているが、承継先の法人名や具体的な契約関係は確認できていない。
破産したサカイ企画と、事業を引き継いだとされる新会社は別法人として区別する必要がある。
関連記事:【倒産企業続報・福島】一級建築士事務所サカイ企画が破産 負債約1.24億円、事業は新会社に承継
【長野】金型部品のKANBEが破産申請準備 海外生産シフトで受注減
金型部品製造の(有)KANBE(長野県南佐久郡佐久穂町)が、2026年10月5日までに事業を停止し、自己破産申請の準備に入った。負債は約2500万円の見込みで、調査中となっている。
2003年10月設立の同社は、プラスチック成形用金型の土台となる「モールドベース」の加工を主力としていた。
メーカーの海外生産シフトや同業他社との競争激化で受注が減少。製造コストの上昇分を販売価格に十分転嫁できず、収益が悪化していた。債務超過となり、事業継続を断念したとされる。
なお、自己破産申請準備の段階であり、正式な破産申請や開始決定は確認できていない。
関連記事:【長野】金型部品のKANBEが破産申請準備 海外生産シフトで受注減、負債約2500万円見込み
5社の動向から見える経営課題
今回の5社では、業種ごとに異なる経営上の問題が確認された。
製造業では、石﨑製作所が価格競争とコスト上昇、KANBEが海外生産シフトに伴う受注減少や価格転嫁の難しさに直面した。
住宅関連では、春光園が年間約1000件の工事実績を持ちながら資材高騰や受注減少で経営が悪化。一方、サカイ企画は破産法人とは別の新会社による事業承継が報じられ、経営破綻と事業の存続を分けて見る必要がある。
産業廃棄物処理業の鹿嶋エコプラントでは、受注減少や設備不具合に加えて行政による許可取消も確認されている。
5社はいずれも地域の産業や事業活動を支えてきた企業であり、資金繰りだけでなく、受注構造、コスト負担、許認可、事業承継といった課題がそれぞれの経営破綻に関係している。
対象5社の法人番号
| 法人名 | 法人番号 |
|---|---|
| 株式会社春光園 | 7380001000673 |
| 株式会社鹿嶋エコプラント | 5050001025103 |
| 株式会社石﨑製作所 | 2230002007448 |
| 株式会社サカイ企画 | 2380001013440 |
| 有限会社KANBE | 1100002011942 |
※本記事は2026年10月30~31日にJC-NETが掲載した指定5記事を再整理したもの。各社の破産開始決定日や事業停止日が同期間中に発生したことを意味しない。公表された負債額は概算・見込みを含み、最終的な債権額とは異なる場合がある。
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