【全国倒産まとめ】10月26~30日、233記事掲載 山裕9億円・千鳥屋本家は再生廃止
2026年10月26日(月)から30日(金)までの5日間にJC-NETの日別「破産・小口倒産一覧」に掲載された企業倒産、破産手続き開始決定、民事再生、特別清算、破産申請準備などを集計した。
今週の掲載は233記事、対象企業数は延べ247社となった。前週(10月19~23日)の220記事と比較すると13記事増、5.9%増となる。対象社数も前週の延べ233社から14社増えた。ただし、いずれもJC-NETへの掲載状況を比較したもので、実際の全国企業倒産の増減を示すものではない。
個別案件では、静岡県のホテル運営会社・鈴和観光が負債約18億円で民事再生開始、福井県鯖江市の眼鏡OEMメーカー山裕が負債約9億円で破産申請準備に入った。福岡県では千鳥屋本家グループ4社の民事再生手続き廃止が掲載された。
※掲載記事数は各日の日別ページに記載された記事数、対象企業数は同ページの対象社数の合算。10月28日は重複掲載されたclochetteの同一URLを1記事に整理した日別公表値を採用。延べ247社は週内の同一法人重複を名寄せした実企業数ではない。
対象延べ247社
13記事増・参考比較
全国倒産負債総額ではない
負債額を確認できた主な倒産案件
今回掲載の中から、金額が確認でき、前週以前から既報の金額を重複計上しない5案件を抽出すると、対象6社の参考合計は約35億2,221万円となる。
| 企業名 | 都道府県・主な事業 | 法的整理・状況 | 負債額 |
|---|---|---|---|
| 鈴和観光 | 静岡/ホテル運営 | 民事再生開始決定 | 約18億円 |
| 山裕 | 福井/眼鏡枠OEM製造 | 破産申請準備 | 約9億円 |
| TA-BOホールディングス・TA-BOファーム(2社) | 大阪・沖縄/内装工事・農業関連 | 2社破産開始、負債続報 | 計約4億3,500万円 |
| エスジーエス | 長崎/ギフト卸・冷凍果実 | 破産申請準備 | 2億3,721万円 |
| 松山産業 | 愛媛/食品加工機械製造 | 破産申請準備 | 約1億5,000万円 |
※鈴和観光の約18億円は帝国データバンク調査を伝える10月30日付の報道に基づく。エスジーエスの2億3,721万円は2025年3月期末時点の負債額であり、破産申請時点の確定額ではない。各社の基準時点や金額の精度が異なるため、合計は参考値。
※千鳥屋本家グループ4社の約22.7億円、京岩神前殿・KYOIWAの2社計約6億円、うを清の約4.5億円などは以前の報道から判明していた額のため、上記の参考合計に算入していない。城南木材の負債は3億円以上と見込まれるが、確定額ではないため表外とした。
日別に見る今週の掲載記事数
| 日付 | 集計対象 | 掲載記事数 | 対象社数 |
|---|---|---|---|
| 10月26日(月) | 日別ページ公表値 | 37記事 | 46社 |
| 10月27日(火) | 日別ページ公表値 | 26記事 | 26社 |
| 10月28日(水) | 同一URL重複を除外 | 43記事 | 47社 |
| 10月29日(木) | 翌30日掲載の前回値 | 71記事 | 72社 |
| 10月30日(金) | 当日更新最終値 | 56記事 | 56社 |
| 5日間合計 | 延べ対象社数 | 233記事 | 247社 |
29日の掲載71記事・対象72社が今週の最多。27日の26記事・26社が最も少なかった。28日は27日から掲載記事数が17記事増え、29日はさらに28記事増加した。30日は前日の71記事から15記事減少した。
※前週の220記事は暫定集計値であり、今週との比較は参考値となる。
全国9地域の主な倒産記事
地域ごとに確認できた主要な記事を紹介する。複数県にまたがる関連会社は本店所在地ごとに区別し、海外法人の案件を国内の県別件数へ混入させない。
土木資材販売や自動車関連などの法的整理が掲載された。札幌市のフィックスは土木・建築用資材を取り扱っていた業者で、売上高はピーク時から大きく縮小。負債約9,000万円で破産開始決定を受けた。
老舗商店から建設業、食品小売まで。秋田県では1883年創業の富谷商店が特別清算開始決定を受けた。福島県ではコンビニ3店舗を運営していたclochetteが破産開始決定を受けた。
東京都ではフィットネスアプリ開発のFunLife、神奈川県では丸い食パン「パンデマルタ」の旧運営法人ピースケイク、茨城県では産業廃棄物関連の鹿嶋エコプラントなどの破産記事が掲載された。
静岡県ではホテル運営会社の鈴和観光が民事再生開始決定を受けた。愛知県では自動車販売のCrossRing、プラスチック関連製造の中央樹脂工業所などの破産が掲載された。
福井県鯖江市の眼鏡OEMメーカー山裕が破産申請準備に入った。富山県では1861年創業の小間印刷が事業を停止。山梨県では美容室を複数地域に展開していたMICROが破産開始決定を受けた。
大阪府では建設DXアプリ「だんどりさん」開発のアイシステムズ、メタバース「RISA」開発のOPSIONが破産開始決定を受けた。和歌山県では旧・住宅部材メーカー「粉河」のK整理会社が特別清算開始決定を受けた。
岡山県では半導体洗浄装置メーカーSENCIA、文具ブランド「amorph」を展開するアモルフなどが破産。広島県ではスマート農業の実証事業にも参画した重原農園の破産が掲載された。
香川県では1969年創業の豆腐メーカー玉川食品が破産開始決定を受けた。愛媛県では農産物の選別機や洗浄機を製造する松山産業が、負債約1億5,000万円で破産申請の準備に入った。
福岡県では老舗菓子店「千鳥屋本家」グループ4社の民事再生手続きが廃止された。長崎県ではギフト用品卸売などのエスジーエスが破産申請準備に入り、大分県では木材卸の城南木材が事業を停止して破産申請準備を進めている。
※地域別・都道府県別の総掲載記事数および構成比については、対象233記事すべての地域別再分類を確認できていないため掲載していない。上記は各地域の代表例であり、全件一覧ではない。
業種別に見る今週の倒産情報
確認できた記事には、建設工事・建材、食品・菓子製造、卸売・小売、情報通信・IT、ホテル・飲食、福祉・医療、農業などの企業が含まれる。以下は掲載案件の例であり、全233記事を業種別に再分類した件数表ではない。
| 主な業種 | 確認できた企業の例 | 記事掲載地域 |
|---|---|---|
| 建設・工事 | 地盤データサービス、五勇士興業、瀬戸山工業 | 京都・宮城・鹿児島 |
| 製造 | 山裕、SENCIA、松山産業、玉川食品 | 福井・岡山・愛媛・香川 |
| IT・情報 | OPSION、アイシステムズ、FunLife、gf.C | 大阪・東京 |
| 卸売・小売 | エスジーエス、城南木材、マルゴ、玉川、clochette | 長崎・大分・東京・福島 |
| 宿泊・飲食 | 鈴和観光、ふるさと山形、うを清 | 静岡・山形・大分 |
| 医療・福祉 | ほくと、ココペリ、福生加美平調剤薬局 | 兵庫・神奈川・東京 |
| 農業 | 重原農園、九州アグリ | 広島・宮崎 |
※業種は記事で確認できた事業内容に基づく。すべての法人について分類を完了していないため、業種別の総件数・順位・構成比は断定していない。
今週の注目倒産と法的整理
静岡県富士市の鈴和観光は10月15日、静岡地裁から民事再生手続きの開始決定を受けた。同社は2014年からアパホテル〈富士中央〉をフランチャイズで運営。全163室のホテルは11月30日のチェックアウトをもって営業終了予定とされる。負債約18億円は帝国データバンク調査を伝える報道値である。
民事再生手続きの対象はホテル運営法人の鈴和観光であり、アパホテル本体の倒産ではない。
福井県鯖江市で眼鏡枠をOEM製造する山裕が10月29日、事業を停止し、破産申請の準備に入った。1982年創業で、メタル枠やコンビ枠などを製造。受注は一時回復したものの採算が改善せず、2025年9月期には再び減収となった。破産手続き開始決定は確認されていない。
福岡県の老舗菓子店「千鳥屋本家」グループ4社が、10月13日に福岡地裁から民事再生手続き廃止および保全管理命令を受けた。負債はグループ4社合計約22億7,000万円。2026年2月の再生申請から約8カ月で清算型手続きへの移行が見込まれる状況となった。
約22.7億円は今回新たに生じた負債ではなく、従前の再生申請時点から公表されていた負債に相当するため、今週の新規負債判明5案件の合計に算入していない。
店舗改装・住宅リフォームなどのTA-BOホールディングスと、沖縄県で島らっきょう生産などを手がけたTA-BOファームの関連2社が10月14日に破産手続き開始決定を受けた。29日には負債額が大阪側約4億3,000万円、沖縄側約500万円と判明した。両社は別法人であり、2社計約4億3,500万円として集計した。
今週の倒産記事から見える特徴
掲載記事数は26日の37記事から27日には26記事へ減少し、28日43記事、29日71記事と増加した後、30日は56記事となった。最終2日間の掲載記事数は計127記事で、全233記事の54.5%を占めた。これは記事掲載の集中を示す数字であり、企業倒産そのものが29~30日に集中発生したことを意味しない。
また、同じ企業の初報と続報、関連2社を扱う記事、既報企業の法的手続き進展が混在する。鈴和観光の民事再生、千鳥屋本家の再生廃止、TA-BO関連2社の負債判明など、掲載時期と法的手続きの実施時期を区別して読む必要がある。
集計方法と注記
全国の掲載記事数は、10月26~30日に公開された日別まとめページが示す記事数を合算した。28日の通常欄と注目倒産欄に重複したclochetteは1記事とする。複数社記事の会社数は各日の日別公表値に従う。
対象社数247社は各日の対象社数を単純加算した延べ数。週をまたぐ既報の再掲や同一法人の別日・別記事について、全週の名寄せを完了した値ではない。国内法人に限った純倒産発生件数や、倒産負債総額としては使用できない。
前週220記事は前週全国版の暫定値で、今回233記事との比較は参考値。地域別・都道府県別・業種別の構成比は、全233記事の再分類を確認できていないため掲載していない。
日別の全国破産・倒産情報
関連記事
前週・10月19~23日の全国倒産まとめ(220記事・延べ233社)
JC-NETの全国倒産情報
JC-NETでは全国の破産、民事再生、特別清算、自己破産申請準備などの企業情報を随時掲載している。最新の企業倒産情報は全国倒産情報の一覧で確認できる。
お住まいの地域・都道府県から最新の倒産情報を確認できます
従業員・取引先・利用者が確認すべき手続きと相談先はこちら





