アイコン 中国・新空母「山東」の能力・性能

 

 

中国の国営メディアは5月13日、同国で建造中だった初めての国産空母「山東」が同日、試験航海を開始したと報じた。
「001A型」との暫定的な名称を持つ同空母「山東」は、現地時間の13日午前7時、遼寧省大連を出港した。
新空母「山東」は、試験航海後改良を加え、その後、東シナ海・南シナ海・インド洋に連なる海上シルクロード確保の先頭に立つ。

<「新空母・山東」の能力・性能>
排水量:約5万トン/満載:7万トン
エンジン:通常型、ディーゼルエンジン4基、20万馬力、
最大速度:31ノット(時速57キロ)
全長:約315メートル
幅員:約75メートル
離着陸:スキージャンプ台式滑走路
非カタパルト方式、空母用アレスティング・ワイヤーを搭載しているかは現状不明
最大艦載機数:最大44機の艦載機積載(うち戦闘機は最大24機)
就役予定:2020年までに就役
とされ、中国の空母としては「遼寧」に続く2隻目。
兵装については、下記「遼寧」を参照のこと。

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<スキージャンプ台方式とカタパルト方式の違い>
「山東」の核心戦闘力は、角度12度のスキージャンプ式滑走路と最大24機の戦闘機。
問題は「山東」にカタパルト(射出機)がなく、スキージャンプ式の滑走路に依存する。
戦闘機はスキージャンプ式の滑走路を離陸しながらより高い角度で飛んで揚力を受ける。滑走路を離れた後は重力作用で戦闘機の高度が15メートルほど下がるが、海水面までは落ちない。
米空母に設置されたカタパルトは蒸気の圧力で戦闘機をわずか2秒で時速250キロに加速する。このためカタパルトは大きな圧力に耐える高強度金属で製作するが、中国はまだこの技術を確保していない。

カタパルトがなければ1時間あたりの戦闘機出撃回数がカタパルトの半分に落ちる。
また、戦闘機重量も28トン、(カタパルトのあるレーガンの戦闘機の最大重量は45トン)
「山東」に搭載されるJ(殲)-15戦闘機は、自体の最大離陸重量(33トン)にならない武器と燃料を積載しなければならない(最大積載量を減量することになる)。

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<戦闘機の重量制限による空中給油とその能力>
スキージャンプ台方式は戦闘機の重量に制約が生じ、長距離を飛行させるには空中給油が必要となる。しかし、中国は空中給油能力が低く、J-15が戦闘の途中に燃料不足になれば「山東」に帰還しなければならず、自ずと行動範囲・攻撃範囲も限られてくる。

<空母搭載機の戦闘能力>
中国空母の戦闘機操縦士は5年以下の位官級。実際に空母同士が戦闘をすれば、空中統制と戦闘指揮のために莫大な量の戦術データをリアルタイムで戦闘機に分配する方式で任務を与えなければいけない。しかし、中国はこの分野でも能力が不足している。

<試験航海と実践配備>
今回の試験航海を終えたとしても実戦配備の準備が整ったことを意味せず、001A型は今後も試験航海を繰り返し、問題点の把握や改善を重ねるとみられる。

<空母「遼寧」>
中国の最初の空母「遼寧」は、ウクライナから調達した旧ソ連時代の空母「クズネツォフ」(4万3000トン)を下敷きにして改修し、2012年に就役していた。(ウクライナが資金獲得のため中国に売り払った。そうしたウクライナを日本は米国の口車に乗り支援している。)

<「遼寧」の兵装>=「山東」の兵装も同じと推量される
艦砲は730型CIWSを大型化した1130型CIWSを3基、
HHQ-10(FL-3000N)短距離艦対空ミサイル18連装発射機を2基搭載。最大射程9キロ
1130型CIWSは11連装の30mmガトリング砲を有し、発射速度は約10,000発/分、有効射程は約2.5~3.5km。
24連装チャフ投射機2基、
16連装対魚雷デコイ発射機4基。
<電子兵装>
フェーズドアレイレーダー型の346型フェーズドアレイレーダー。
フレガート3次元レーダー(382型「海鷹」)。
艦首にバウ・ソナーを装備。

<習近平は海軍力増強>
中国は海軍戦力の増強を進めており、習近平国家主席は今年4月12日、中国共産党の旗印の下で世界に比肩し得る海軍力構築に言及していた。
ただ、2隻目の空母保持は、中国のアジア太平洋における軍事力向上につながるものの海軍力育成の技術はいまだ旧式であり、米国とは相当な差があるとの指摘もある。

豪州のシンクタンク「ロウイー研究所」の上席研究員はCNNの取材に、中国の空母について「アジア太平洋における米軍戦力に正面から挑戦出来る能力はない。
単純に、米軍の空母に匹敵出来る能力ではない」と指摘した。

専門家は、001A型「山東」は、遼寧より大きく、航空機搭載量を増やすためより重くするなど改善されると見ている。
2隻目の空母はスキージャンプ方式の飛行甲板など遼寧の設計に大きく依存している。
001A型「山東」の画像や衛星画像を分析した専門家は、船体では微妙な点で変更が加えられているとし、搭載機を最大で8機増やすことが可能になっていると説明。
「遼寧」の搭載能力は現在、固定翼の航空機とヘリコプター含め約30機となっている。

オーストラリアの研究機関「グリフィス・アジア研究所」の研究員は、遼寧の建造は訓練目的の色彩が強く、001A型「山東」は、世界での実際の作戦遂行への投入を目指していると分析している。

香港紙「サウスチャイナ・モーニングポスト」によると、中国の人民解放軍は3隻目となる空母建造に着手。スキージャンプ方式とは異なるより先端的な航空機離発着艦システムの導入も取りざたされている。
(カタパルトの技術を持つイギリス企業を中国は買収している)
以上、

中国は、空母勢力を基盤に2025年まで海上シルクロードの第1段階である第一列島線(台湾から日本南部まで島を連結した線)を構築するという構想を持つ。

「遼寧」や「山東」にJ-15をまず配備し、徐々にステルス機のJ-20またはJー31に入れ替える計画。

<米空母を打撃できない>完璧な米空母とともにある打撃艦隊群
米海軍空母打撃群は、空母1隻を中心に2、3隻のイージス級巡洋艦と駆逐艦、原子力潜水艦、軍需支援艦で構成されている。
空母打撃群の中でも、横須賀を母校とする空母「ロナルド・レーガン」が率いる第5空母打撃群は戦闘艦だけで11隻も配置されている。
この戦闘艦は「ロナルド・レーガン」を攻撃しようとするミサイルと潜水艦を遮断する。
たとえば「ロナルド・レーガン」を護衛する巡洋艦「シャイロー」(満載9800トン)には122台の垂直発射台にSM3弾道ミサイル迎撃用ミサイルとSM-2艦対空ミサイル、トマホーク ミサイル、対潜水用ロケット魚雷などがある。
SM3は、中国軍が中国沿岸から発射する対空母破壊用(核)弾頭ミサイルDF(東風)-26Dを宇宙空間で破壊する。
SM-2スタンダードミサイルは、中国艦艇から発射した艦対艦ミサイルを空中迎撃する。ここに米海軍ステルス駆逐艦「ズムウォルト」(1万6000トン)が打撃群に加われば「山東」防御の壁は崩れる。
「ズムウォルト」は、Mk.57 VLS(20セル)、艦滞空ミサイルのESSM・短SAM/巡航ミサイルのトマホーク・CMを発射可能なステルス駆逐艦。

新空母「山東」を護衛する中国のミニイージス艦052D級は、米イージス駆逐艦の相手にならない。
中国が新空母「山東」を就役させたところで、米空母艦隊との差はまだ20年あるとされている。

<日本もすでに空母2隻あるよ>
日本は護衛艦「いずも」と「かが」は空母型艦船なのに空母とはなぜか言わない。
今度は、空母と呼ぶために、言葉のアヤを最大限利用して「護衛空母」という珍名を編み出し、短距離離陸・垂直着陸機のF-35Bが搭載できる「護衛空母いずも/かが」になる。そのため甲板を耐熱鋼板へ大改修工事を行う(F-35は当時開発中であり、情報を得て最初からそうすればよかったのに・・・F-35A・B購入は貿易黒字減らしの一面もある)。

 

日本の空母 型護衛艦「かが」(「いずも」の兄弟艦)
建造所
ジャパン マリンユナイテッド 横浜事業所磯子工場
運用者
海上自衛隊
艦種
ヘリコプター搭載護衛艦(DDH)
級名
いずも型護衛艦
建造費
1,170億円 (初度費込)
母港
所属
第4護衛隊群第4護衛隊
艦歴
計画
平成24年度計画
発注
2012
起工
2013年10月7日
進水
2015年8月27日
竣工
2016年8月5日(公試)
就役
2017年3月22日
要目
基準排水量
19,500トン
満載排水量
26,000トン
全長
248.0m
最大幅
38.0m
深さ
23.5m
吃水
7.1m
機関
COGAG方式
主機
IHILM2500IEC型ガスタービン × 4基
出力
112,000 馬力 (82 MW)
推進器
スクリュープロペラ × 2軸
最大速力
30ノット
乗員
520名(うち司令部要員50名)+長期宿泊可能者450名
搭載能力
貨油 3300kL
3 1/2tトラック × 50台
兵装ほか装備
兵装
高性能20mm機関砲(CIWS)× 2基
SeaRAM/近SAMシステム× 2基
搭載機
SH-60J/K哨戒ヘリコプター × 7機
MCH-101輸送ヘリコプター × 2機
最大14機
C4ISTAR
OYQ-12 戦術情報処理装置
レーダー
OPS-50 対空
OPS-28 対水上
OPS-20 航海用
ソナー
OQQ-23 ソナーシステム
電子戦・
NOLQ-3D-1 電波探知妨害装置
対抗手段
Mk.137 デコイ発射機 × 6基
 
OLQ-1 魚雷防御装置 × 1式
 
<中国新空母「山東」>
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[ 2018年5月14日 ]

 

 

 

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