アイコン 世界貿易戦争 これまでの経過 米国×中国+α戦争

 

 

2017年の米国の貿易赤字額は8.1%増の7962億ドル、
うち対中貿易赤字額は前年比8.1%増の3752億ドル。対中輸出額は約1300億ドル、輸入額は約5050億ドル。
トランプ政権は中国に対して対米貿易黒字を1000億ドル減らすよう表明している(2000億ドル減らす報道もなされている)。

<201条制裁、セーフガード>
1月23日、米トランプ政権は、通商法201条制裁を発動して大型洗濯機とソーラー発電セル=太陽電池の輸入に対してセーフガードを発令、主な対象国は中国と韓国だった。
これに対して中国は、WTOに提訴、一方で、米国産コーリャン(中国への輸出用に米国で生産)に対して、反ダンピング調査に入ると表明し、4月17日ダンピングを仮認定した。

<232条制裁>
3月23日、米トランプ政権は、安全保障上に問題があるとして232条制裁課税(鉄鋼25%・アルミ10%関税賦課)を発動、即日実施したのは同盟国の日本や中国など、6月1日から実施したのはEUやNAFTA提携国(カナダ+カナダ)などの国。

米トランプは、世界中の国に対して232条制裁課税を発動したものの、ほとんどの国が報復関税を行い、その影響を米国が一身に受けるものになっている。

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<中国ZTE制裁>
4月16日、中国のZTEに対して、米企業製品の供給を禁止した。理由はイラン核合意前の制裁期間中にイラン(北朝鮮も)に対して輸出したとして2017年3月、11億ドルの罰金制裁を課し、罰金制裁の付帯事項の関係役員を首にすること、関係幹部を処分することがあった。しかし、ZTEは罰金を支払い、関係役員も首にしたものの、幹部社員たちに対しての処分をしていなかったことが、制裁となった。そのためZTEの工場が全面ストップしていた。
6月12日、ZTEは米国と和解した。制裁金10億ドル、和解条項遵守のため預託金4億ドルの支払いだった。(米政府や議会は、中国製通信機器(スマホや通信中継機器、特にZTEとファーウゥイ=華為製品)にはバックドアが仕込まれ、スパイ活動に利用されているという強い疑念を持っている)

<中国301条制裁>
6月15日、中国に対して、301条(知財侵害)500億ドル相当に25%の関税制裁を発動した。ただし、実施日は7月6日から340億ドル、8月以降に160億ドル(7月末まで業界調整)が追加して実施される。
中国は、これまでの700億ドルの輸入増などの約束を白紙にすると表明するとともに、7月6日、340億ドルの対米輸出品に関税が賦課されれば、同額を即日報復すると表明している。(中国の報復関税品目は、232条では豚肉など、301条では大豆など)

6月19日、これに対して、トランプは、もし、中国が報復した場合は、中国からの輸入品2000億ドル相当に対して10%の関税を賦課すると警告した。
すでにホワイトハウスは、中国輸入品に対して4500億ドルの関税賦課の検討にも入っているとされる。

5月30日、トランプは、中国は301条制裁交渉において、いったん輸入拡大で合意したが、トランプが、米朝会談を5月23日に撤回した時、中国が北朝鮮に至らぬチャチャを入れている激怒し、301条米中合意を撤回した。

6月3日、その後、中国はロス米商務長官らとの交渉において、米国から700億ドルの輸入増などをはかることを表明していた。

<EU報復>
一方、EU28ヶ国は、6月1日から232条制裁を米国から受け、報復として6月23日から米からの輸入品に関税を賦課した。
これに対して、米トランプは激怒、欧州=EUからの輸入自動車に対して20%の関税を課すと、報復に対する報復を表明している。

これまでに、米トランプの貿易赤字減らしの232条制裁関税賦課に対して、報復関税を課しているか・課すことを表明している国々は、
EU(28ヶ国)
中国
カナダ(米国と自由貿易提携国=NAFTA)
メキシコ(米国と自由貿易提携国=NAFTA)
インド
ロシア
など、

制裁受けた国で報復しない国々は、WTOに提訴しているくらもあるが、WTOは審決までに2年かかり、世の中がすでに変わってしまっている。

明るい話としては、
EUなど通常の関税を米国並みに引き下げる動きを米当局が前向きに捉えていること。
7月6日まで米中間の301条交渉は水面下で続けられていること。中国が米国からの輸入増を前回表明の700億ドルから1000億ドルに増加すれば、トランプはニタッと笑い、発動を中止する可能性がある。

悪い話としては、
米国経済がすでに岐路に立っていること。3%の経済成長を計画するトランプ、米GDPの約7割を占める消費が、原油高に加え、貿易戦争では、日用品からアップルのiPhoneなど電子製品~ナイキのスポーツシューズに至るまで中国からの輸入品が高騰し、物価が上がり、消費が落ち込む懸念がクローズアップされてきていること。

追記1
トランプは、イラン核合意離脱、11月4日からイラン原油を輸入する世界中の石油精製会社や企業に対して、経済制裁すると表明している。イラン産原油を輸入する国を制裁する可能性もある。その結果、原油がさらに高騰し、所得税の大幅減税も相殺されている。
貿易戦争で、米中経済が悪化すれば、原油が再び暴落、ガソリン価格が下がり喜ばしいが、ドル安円高に向かう可能性が高く、輸出型製造業の業績を悪化させる。日本経済は政府がこれまで以上に国債を大量発行し続けるしかない。

追記2
中国の対米貿易黒字額は、米国製とされるiPhoneなどAPPLE製品の電子製品の組み立てだけを中国で薄いサヤ=低賃金の労務費だけで行い、製品全体価格によって米国へ輸出されている。付加価値での貿易額では大幅に減少する。中国から輸出されている電子製品の87%が外資系企業分だとされる。一概に貿易黒字だといっても日本を始め世界中から部品が中国へ供給=輸出され、その部品が中国で組み立てられている。iPhoneはシャープを買収した鴻海が、深セン市を中心に中国で約130万人を雇用して組み立てている。

追記3
米国にしても経済が好調だからこそ、輸入が増加しているもの、輸出が増加しないのは内需が堅調なため、為替などリスクを伴う外需より内需に企業活動を傾斜させているためだ。その結果、今やサプライチェーンがグローバル化する中、輸入が多くなっているもの。
また、トランプは、日本が、米車を購入しないのは、関税や規制のためだと述べているが、大型で、燃費や品質面で劣る米車(一部除く)を購入するバカな日本人はいない。

 

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[ 2018年6月29日 ]

 

 

 

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