アイコン 600兆円への忖度 創られるGDP 雇用者報酬、企業収益 新3本の矢的中

 

 

個人消費に影響を与える「雇用者報酬」と設備投資に関連のある「企業収益」に関し、データ水膨れの疑念が民間エコノミストから浮上している。
統計データが実態と乖離したまま「一人歩き」すれば、合理的な政策判断ができず、誤った方向に対策が実行されかねないとの危惧も出ている。

消費と設備投資という国内総生産(GDP)を構成する大きな要素について、関連性の高い「雇用者報酬」と「企業収益」がともに過大積算されているということになれば、安倍首相が目指すGDP600兆円へと近づいても、その信ぴょう性に「疑義」が生じかねない。

<所得が突然高い伸びに> 西日本新聞が当初指摘した
GDP統計で注記されている「雇用者報酬」が、今年初めから高い伸びを示してきた。
政府関係者の間では、人手不足の影響で賃金が上昇してきた結果と前向きに評価する声があった一方、賃金上昇の割合に比べて民間消費の伸びが鈍いことに首をひねる関係者もいた。

この点に関連し、複数の民間エコノミストは、厚労省発表の毎月勤労統計の給与総額と総務省発表の労働力調査における就業者数が、ともに「高過ぎる」伸びを示し、それを元に算出するGDPベースの雇用者報酬を実態以上に押し上げている「疑い」を指摘している。

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このうち、厚労省が作成している毎月勤労統計では、今年1月にサンプル企業の3分の1が変更された。旧サンプルでは25万8,100円だった今年1月の給与(決まって支給する給与)が、新サンプルでは2,086円高くなった。
その結果、給与総額の伸びが昨年までの1%未満から1~3%の伸びに高まり、GDPでの雇用者報酬を押し上げる一因となっている。

マクロ統計に詳しいエコノミストからは、今回のサンプル変更で、雇用・所得環境に関する実体把握が難しくなったとの声が相次いでいる。

<厚労省は小規模企業の退場が原因と説明>
これに対し、厚労省は
(1)サンプル換えにより新たに加わった企業の給与がやや高めだった。
(2)経営者の高齢化などで相対的に賃金水準の低い小規模企業のウエートが減少した。
と指摘している。
このことで平均給与を押し上げる方向に働いたと説明している。
だが、この説明に民間サイドから異論も出ている。
SMBC日興証券・シニアエコノミストの宮前耕也氏は、サンプルの入れ替えについて、新サンプルを2年継続しないと、正確に前年比を算出できず、それを行っていないのは極めて問題だと指摘している。

毎月勤労統計の賃金の伸びについて「小規模企業のウエートが低下したという経済構造の変化としての小規模企業の減少と、平均給与の傾向が(2重に)すり替えられている」と話している。

一方、厚労省で同統計を担当する政策統括官付雇用賃金福祉統計室では、「以前は全ての企業を入れ替えていたので段差が大きかったため、補正をしていた。だが、今回は3分の1だけの入れ替えのため、段差は小さくなっており問題はない」と説明し、補正しない根拠としている。

ニッセイ基礎研究所・経済調査室長の斎藤太郎氏は「厚労省が段差を改訂しないなら、GDP統計を策定している内閣府で、雇用者報酬に実態を反映するようデータを取り寄せて過去から改訂すべき」と述べている。

<大幅な雇用者数増>
また、労働力調査による就業者数は、昨年までは月60万人前後の伸びだったが、今年に入り160万人前後と急増した月が続いた。
その結果、所得と人数を掛け合わせた雇用者報酬全体の伸びが、2018年になって著しく改善している。
この点について、総務省の担当者は、データの収集方法を変えておらず、急激な増加の理由はよく分からないとコメントしている。
複数のエコノミストからも合理的な理由が見当たらないとの指摘が出ている。

<企業増益も二重計上で誇張の可能性>持株会社の2重計上拡大
企業利益についても、実態と異なる結果が公表されている可能性が指摘されている。
「企業の経常利益は、誇張され過ぎている。2015年度の経常利益68兆円に対し、二重計上分が14.6兆円もある。実体との乖離は年々拡大している」。

第一生命経済研究所の副主任エコノミスト・星野卓也氏はこう試算する。
同氏が持株会社分の利益を国税庁調査などから差し引いて試算したところ、2013年のアベノミクス以降は、それまで5兆円程度だった二重計上分が2015年には14.6兆円と近くまで3倍にも拡大。2016年はやや縮小し11.5兆円、それでも2倍以上だった。

背景には、持株会社の増加で連結ベース決算が広がっていることがあると、星野氏はみている。

同統計を策定している財務省財務総合計画研究所は、この指摘について「二重計上されている可能性は確かにある」と認めている。

これを解消するために、利益を単体と連結決算両方で把握する方法もあるが、財務省財務総合計画研究所は「調査の趣旨として適切な対象が項目ごとに異なるが、記入が複雑になると企業負担への斟酌(しんしゃく)もあり、そう簡単な話ではない」と述べ、具体的な改善策が見いだせていないと説明している。

星野氏は、企業の実体がより低水準であるなら、それを基に分析する労働分配率や設備投資と内部留保との関係についても評価が異なってくると指摘し、企業に対する政策自体も違ったものになっていた可能性があるとみている。

宮前氏は「統計にユガミがあると、政策の土台となる原因の把握を誤る可能性が高い」として、政府に対し、統計と実態の乖離の是正を求めている。
以上、ロイター参照

<GDP600兆円への最後のウルトラC>
これまでの統計改善による手法変更によりGDPは達成できようが、軽く達成するために、更なる数値のGDP編入に、これまで十分拾えなかった若者、単身世帯の消費動向や、「シェアリングエコノミー(共有型経済)」といった新型経済の影響を幅広く取り込み、GDPのさらなるかさ上げを実現するものと見られる(産経新聞が報じているから間違いないだろう)。

加藤は子飼い、何でもする。財務省はすべてが染まりん子。どの省もドンタク騒ぎ。

内閣府が2016年7~9月期の国内総生産(GDP)改定値から国連の新基準を導入し、過去分を推計し直したところ、2013年度以降の実質成長率が0.5~0.6ポイントも上方修正された。
実額では、2015年度の名目GDP確報値が532兆2000億円と、旧基準から31兆6000億円かさ上げされた。
GDPを所管する(2016年12月当時の)石原伸晃経済再生担当相は、改定値が発表され「より経済の実態に近いものになった」と述べていた。

今回の改定で押し上げ効果が最も大きかったのは、これまで「経費」とされGDPに組み込まれていなかった研究開発費が「投資」として新たに算入された。2015年度のかさ上げ分の中で最も額が大きく、19兆2000億円に達した。
研究開発費や戦車・軍艦などの兵器調達額、不動産仲介料が「設備投資」項目に入り、
2013年度が「67兆円→77兆円」、
2014年度が「68兆円→80兆円」、
2015年度が「70兆円→81兆円」
と設備投資額が従前より大きくなった。
このほか、戦車、艦艇などの防衛装備品の兵器装備代、不動産仲介手数料といった項目も新たに組み入れられ、GDPを押し上げる要因となった。

成長率も大きく上方修正された。
第2次安倍政権が2012年12月に発足した後をみると、
2013年度は「2.0%増→2.6%増」、
2014年度は「0.9%減→0.4%減」(4月消費税増税)、
2015年度は「0.9%増→1.3%増」。
2006~2012年度が0.7ポイントマイナス~0.3ポイントプラスの修正幅だったことを考えると、安倍政権発足後の上方修正が高い水準であることが分かる。

安部政権は1999、2000年の小渕政権以来となる大規模な経済統計改革に着手、2020年GDP600兆円を可能にする改定を行っている。
安倍首相が2015年9月「新3本の矢」を表明、その一矢が20年GDP600兆円である。

2016年から経済統計を改革すると称してGDP数値を大規模修正した。ただ、新方式では、過去のGDPも修正されていたため、エコノミストも納得した。

だが、今回は、補正もなく、理由もわからない分があるなど、GDPに大きく影響する要素の数値だけにエコノミストも懐疑的になっている。
関係省庁の官僚たちは当然わかってこうした数値を発表しているものと思われるのだが・・・。
以上、

追、
韓国では、文大統領に忖度しなかった統計数値を発表した統計庁長官が8月26日大統領府から突然首を切られた。康文政権紅2点の閣僚だった。日本の省庁は忖度が蔓延、まるでドンタクのお祭り騒ぎ。
イタリアでは、GDPの落ち込みをカバーするため、マフィアの地下経済もGDPに組み入れた。
韓国もGDPがこれまでの3.0成長予想が、下半期の落ち込みに2.7%に0.3ポイント下落した。世界中に張り巡らした女郎屋など経営する韓国マフィアの地下経済を組み入れたら、膨大に膨れ上がることだろう。ただ、GDP規模は大きくなるが、その効果は1年で一巡する。
日本は、まだ、裏経済の数値までは必要ないようだ。
 

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[ 2018年9月27日 ]

 

 

 

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