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国連人権理事会が任命した特別報告者が25日の国連総会で、福島の原発事故を受けた日本政府の避難解除の基準ではリスクがあるとして、子どもたちの帰還を見合わせるよう求めた。

これに対して、日本側は、国際的な専門家団体ICRPの勧告に基づいていると反論し、日本側との立場の違いが浮き彫りになった。

国連の人権理事会が任命したトゥンジャク特別報告者は、25日の国連総会の委員会で、東電フクシマ第一原発の大爆発後、日本政府が避難指示を解除する基準の1つを年間の被ばく量20ミリシーベルト以下にしていることについて「昨年、人権理事会が勧告した1ミリシーベルト以下という基準を考慮していない」と批判した。

これに対し日本政府は、この基準は専門家で作るICRP=国際放射線防護委員会が2007年に出した勧告をもとにしており、避難指示の解除にあたっては国内の専門家と協議して適切に行っているとして、「こうした報告が風評被害などの否定的な影響をもたらすことを懸念する」と反論した。

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この反論に、トゥンジャク特別報告者は、同じ専門家の勧告で、平常時は年間の被ばく量を1ミリシーベルト以下に設定していると指摘し、これを下回らないかぎりリスクがあるとして、子どもたちや出産年齢にある女性の帰還は見合わせるべきだと主張し、日本側との立場の違いが浮き彫りになった。

トゥンジャク特別報告者の批判について、日本政府の原子力被災者生活支援チームは、「ICRPの勧告では、避難などの対策が必要な「緊急時の目安」として、年間の被ばく量で20ミリシーベルトより大きく100ミリシーベルトまでとしていて、政府は、そのうちもっとも低い20ミリシーベルト以下になることを避難指示解除の基準に用いている。また、除染などによって、長期的には、年間1ミリシーベルトを目指すという方針も示している」と説明している。
(政府は現在の状況を緊急時と判断しながら、帰省させ永住させていることになる)

そのうえで「子どもなどの帰還を見合わせるべき」という指摘については、「子どもたちに限らず、避難指示が解除されても帰還が強制されることはなく、特別報告者の指摘は誤解に基づいていると言わざるをえない」と反論している。
以上、報道

国の解除用件が、ヒトの被曝量を一律にしていることに問題がある。細胞分裂や細胞増殖が活発な妊婦や幼児と年配者とは身体への影響も異なり、区別すべきだろうが、区別しないところに大きな誤りがあるようでならない。
また、フクシマ原発大爆発時のセシウムの影響と見られる甲状腺がんになった子供たちも今年3月時点で193人発病している。
しかし、政府は、因果関係を不明としたままの福島県の審議会や福島医大の見解によって、より政府を信用できないものにしている。
福島医大には東大医学部の大先生より、熊本大学の医学部の先生になれと言いたいが・・・
甲状腺がんの発病につき、福島県の判断を審議する審議会の医療関係者たちは水俣病をフクシマで再現させているようでならない。
国会を3年間、浪江町で開催したらいかがだろうか。当然若い女性国会議員たちも出席することだろう。でなければ、経産省か国交省のどちらか浪江町に本省を移転させたらいかがだろうか。人口減の浪江町のためにもなり、それでこそ国民も安心すると思うが・・・。

ペトカウ効果:
「液体の中に置かれた細胞は、高線量放射線による頻回の反復照射よりも、低線量放射線を長時間、照射することによって容易に細胞膜を破壊することができる」という現象。
「長時間の低線量放射線被曝の方が、短時間の高線量放射線被曝に比べ、はるかに生体組織を破壊する」とされている。
カナダの医師アブラム・ペトカウが、1972年3月、マニトバ州にあるカナダ原子力公社ホワイトシェル研究所で牛の脳細胞を用いた実験のミスから偶然に発見し、Health Physics(『保健物理』)誌に発表した。
ペトカウは牛の脳から抽出したリン脂質でつくった細胞膜モデル(人工膜)に放射線を照射して、どのくらいの線量で膜を破壊できるかの実験をし、エックス線の大装置から毎分15.6シーベルトの放射線を58時間、全量35シーベルトを照射してこの膜を破壊することができた。
ところが、実験を繰り返すうち、誤って放射性をもつナトリウム22(22Na)が少量混じった水の中に試料を落としてしまったところ、人工膜は毎分0.00001シーベルトの放射線を受け、全量0.007シーベルトを12分間被曝して破壊された。

彼は何度も同じ実験を繰り返してその都度、同じ結果を得た。そして、照射時間を長く延ばせば延ばすほど、細胞膜破壊に必要な放射線量が少なくて済むことを確かめた。
こうして「長時間、低線量放射線を照射する方が、高線量放射線を瞬間照射するよりたやすく細胞膜を破壊する」ことが、確かな根拠を持って証明された。

但し、ペトカウ効果は、実験室の現象、生物=ヒトの代謝機能を考慮していない。
低線量放射線の生体への影響の機序は以下のように考えられている。
↓体内で放射されるアルファ線、ベータ線などの低線量放射線は体液中に浮遊する酸素分子に衝突して、活性酸素に変化させる。

↓電気を帯びて有害になっている活性酸素は、電気的エネルギーにより細胞膜を破壊し、大きな穴を開ける。

↓その穴から放射性をもつ分子が細胞内に入り込み、細胞内で行われている新陳代謝を混乱させ、細胞核の中にある遺伝子に傷をつける。

↓遺伝子を傷つけられた細胞が死ねば何事も起こらないが、生き延びて細胞分裂を遂げると、遺伝子の同じ箇所に同じ傷を持つ細胞が新しく生まれる。

↓細胞分裂が繰り返されていく中、受け継がれた遺伝子の傷のために何かの機会に突然変異が起こり、癌や血液疾患が生じうる。

↓遺伝子を損傷した細胞が、生殖細胞であれば何代目かの子孫に異常が発現しうる。
という可能性を示唆している。
 

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[ 2018年10月27日 ]

 

 

 

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