ルノー 子会社のルノーサムスンにEV生産シフト 日産ローグ委託生産終了へ
韓国のルノーサムスンは、これまで生産台数の約半分を占める日産車・ローグの生産を来年9月に終了する。当時、ルノーサムスンの生産台数が減少し続けており、日産のドン兼ルノーCEOのゴーン氏が救済策として2014年に、これまでの福岡苅田工場ではなく、釜山工場での生産を指定、今日まで続いていた。
特に昨年は日産SUVローグが米国で大ヒット、ルノーサムスンが昨年生産した26万4037台のうちローグは12万3202台(占有率46.6%)で、韓国から米国へ輸出され米国日産で販売されている。
しかし、ルノーサムスンの組合はほかの自動車労組同様強く、今年はスト、生産に支障を期たした。今年下半期になるとそのローグの米国販売もピークアウトし減少、同社製の韓国販売も大幅に落ち込んでおり、今年は生産台数が大幅減となってくる。
そのローグは、モデルチェンジして米国で売れても売れなくとも来年9月までで生産契約は終了する。契約更新は日産苅田工場で元々も生産予定車、ゴーンもいなく難しい。日産の利益喪失となっていた。
韓国では、ルノーサムスンへルノー本体がEV「TWIZY」を生産シフトすると大きく報じられている。ただ、年間生産台数が5千台と小規模水準。
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ルノーサムスン自動車は来年から電気自動車(EV)の「TWIZY(トゥイージー)」を釜山工場で生産する。
同社は10日、釜山市、産業通商資源部(省)とTWIZY生産に関する覚書を近く取り交わすことを明らかにした。
ルノーサムスンは来年3月から釜山工場で本格的にTWIZYを量産する。TWIZYは小型EVで、現在はスペインのバリャドリード工場で生産。韓国ではこれまで輸入車が販売されていたが、部品需給に支障があり、販売台数を伸ばすことができなかった。
ルノーサムスンは釜山工場で年5000台を生産し、韓国国内だけでなく、アジア地域に輸出する計画。
韓国で生産されるTWIZYはユーティリティーを一部追加するなど仕様を改善したものになる。
生産設備を移転する期間を考慮しても、遅くとも来年3月には釜山工場での量産を開始できると期待される。
ルノーサムスン関係者は「TWIZYは、韓国をはじめとするアジアでの販売が60%を占めており、韓国で生産するのが効率的だと本社が判断した。釜山工場で生産されるEVは2車種となり、今後はエコカーの生産拠点となるきっかけになり得る」としている。
以上、
ルノーサムスン世界販売台数推移
|
|||
|
販売台数
|
前年比
|
|
2012年
|
154,309
|
|
|
2013年
|
131,010
|
-15.1%
|
|
2014年
|
169,854
|
29.6%
|
ローグ投入
|
2015年
|
229,082
|
34.9%
|
|
2016年
|
257,345
|
12.3%
|
|
2017年
|
276,808
|
7.6%
|
|
2018年 ルノーサムスンの販売台数推移
|
|||
|
2018年
|
2017年
|
前年比
|
1月
|
21,847
|
20,256
|
7.9%
|
2月
|
15,994
|
20,582
|
-22.3%
|
3月
|
27,059
|
25,281
|
7.0%
|
4月
|
23,096
|
22,444
|
2.9%
|
5月
|
16,101
|
20,517
|
-21.5%
|
6月
|
21,921
|
26,815
|
-18.3%
|
1~6月
|
126,018
|
135,895
|
-7.3%
|
7月
|
18,565
|
23,295
|
-20.3%
|
8月
|
12,733
|
19,469
|
-34.6%
|
9月
|
14,582
|
26,182
|
-44.3%
|
10月
|
18,630
|
19694
|
-5.4%
|
7~10月
|
64,510
|
88,640
|
-27.3%
|
11月
|
18,601
|
25,759
|
-27.8%
|
12月
|
|
|
|
1~11月計
|
209,129
|
250,294
|
-16.4%
|
※2017年世界販売台数に日産ローグが約12万3千台入っている。
ルノーサムスン 韓国での販売台数/台
|
|||||
月
|
18年
|
17年
|
前年比
|
||
1月
|
6,402
|
7,440
|
-14.0%
|
||
2月
|
5,353
|
8,008
|
-33.2%
|
||
3月
|
7,800
|
10,510
|
-25.8%
|
||
4月
|
6,903
|
8,702
|
-20.7%
|
||
5月
|
7,342
|
9,222
|
-20.4%
|
||
6月
|
7,120
|
9,000
|
-20.9%
|
||
7月
|
7,602
|
7,927
|
-4.1%
|
||
8月
|
7,108
|
7,001
|
1.5%
|
||
9月
|
6,713
|
7,362
|
-8.8%
|
||
10月
|
8,814
|
7,110
|
24.0%
|
||
11月
|
8,407
|
8,302
|
1.3%
|
||
12月
|
|
|
|
||
1~11月計
|
79,564
|
90,584
|
-12.2%
|
||
韓国販売台数/ルノーサムスン
|
|||||
年間
|
台数
|
前年比
|
|
||
2018年1~11
|
79,564
|
-12.2%
|
|||
2017年
|
100,537
|
-9.5%
|
|||
2016年
|
111,101
|
38.8%
|
|||
2015年
|
80,016
|
0.0%
|
|||
2014年
|
80,003
|
33.3%
|
|||
2013年
|
60,027
|
0.2%
|
|||
2012年
|
59,926
|
|
日産は2014年、ローグ生産をゴーン会長から取り上げられ、ルノーサムスンへの委託生産とした。しかし、2015年3月期決算でその分がすっぽり穴を開け、日産工場の生産台数が落ちた。
最近の日本工場全体の最高生産台数は2011年3月期の107万.3千台、工場生産キャパがどれほどあるか不知だが、18/3月期も最近ピークに比べ年10万台の余裕がある。
日産はルノーのフラン工場へも生産委託している。
日産・西川CEOとしては、日本工場に穴を開けてまで、何でルノーサムスンに日産が開発したローグを生産委託させなければならないのか内心怒っていたものと見られる。
日産の生産台数/万台
|
||||||
|
18/3期
|
17/3期
|
前期比
|
16/3期
|
15/3期
|
14/3期
|
日本
|
98.6
|
101.5
|
-2.9%
|
84.9
|
87.1
|
100.0
|
北米
|
169.4
|
185.5
|
-8.7%
|
182.5
|
174.4
|
155.8
|
欧州
|
77.7
|
73.0
|
6.5%
|
66.1
|
72.0
|
71.6
|
アジア
|
207.0
|
195.6
|
5.8%
|
177.5
|
163.1
|
172.2
|
其の他
|
14.5
|
9.8
|
47.1%
|
9.3
|
9.5
|
8.6
|
合計
|
567.2
|
565.4
|
0.3%
|
520.3
|
5061
|
508.2
|
・アジアにルノーサムスンのローグ分あり。
|
||||||
・2014年から米国向けローグをルノーサムスンで生産
|
||||||
・2011/3月期の日本の生産台数107万3千台
|
<日産ゴーン氏と西川氏の経歴>
ルノー・日産/ゴーン・西川氏の経歴
|
||
|
ゴーン氏の略歴(64歳)
|
西川氏の略歴(65歳)
|
|
ミシュランタイヤ18年間在籍
|
当社入社
|
1996年10月
|
ルノー入社(ヘッドハンティング)
|
|
1996年12月
|
同社上席副社長・再建に尽力
|
|
1999年6月
|
当社取締役、最高執行責任者
|
|
2000年6月
|
当社取締役社長、最高執行責任者
|
|
2000年10月
|
|
当社購買企画部長
|
2001年6月
|
当社取締役社長、最高経営責任者
|
|
2003年4月
|
|
当社常務(執行役員)
|
2003年6月
|
当社取締役共同会長兼社長、最高経営責任者
|
|
2005年4月
|
ルノー取締役社長兼最高経営責任者(CEO)
|
当社副社長(執行役員)
|
ルノー・日産会社取締役社長兼会長
|
||
2005年6月
|
|
当社取締役、副社長(執行役員)
|
2006年5月
|
|
ルノー取締役
|
2008年6月
|
当社取締役会長兼社長、最高経営責任者
|
|
2009年5月
|
ルノー取締役会長兼最高経営責任者(現)
|
|
2013年4月
|
|
当社取締役、副社長(執行役員)、CCO
|
2014年4月
|
|
当社取締役、CCO
|
2015年6月
|
|
当社取締役、副会長、CCO
|
2016年11月
|
|
当社共同最高経営責任者
|
2016年12月
|
三菱自動車工業㈱取締役会長(現)
|
|
2017年4月
|
当社取締役会長(現)(CEO外/会長職解職)
|
当社取締役社長兼最高経営責任者(現/CEO)
|
2017年5月
|
ルノー・日産取締役会長兼最高経営責任者(現/不知)
|
|
2017年6月
|
Nissan-Mitsubishi B.V.取締役会長兼最高経営責任者(現/不知)
|
Nissan-Mitsubishi B.V.取締役(現)
|
ルノー・日産/ゴーン・西川氏の経歴
|
||
|
ゴーン氏の略歴(64歳)
|
西川氏の略歴(65歳)
|
|
ミシュランタイヤ18年間在籍
|
当社入社
|
1996年10月
|
ルノー入社(ヘッドハンティング)
|
|
1996年12月
|
同社上席副社長・再建に尽力
|
|
1999年6月
|
当社取締役、最高執行責任者
|
|
2000年6月
|
当社取締役社長、最高執行責任者
|
|
2000年10月
|
|
当社購買企画部長
|
2001年6月
|
当社取締役社長、最高経営責任者
|
|
2003年4月
|
|
当社常務(執行役員)
|
2003年6月
|
当社取締役共同会長兼社長、最高経営責任者
|
|
2005年4月
|
ルノー取締役社長兼最高経営責任者(CEO)
|
当社副社長(執行役員)
|
ルノー・日産会社取締役社長兼会長
|
||
2005年6月
|
|
当社取締役、副社長(執行役員)
|
2006年5月
|
|
ルノー取締役
|
2008年6月
|
当社取締役会長兼社長、最高経営責任者
|
|
2009年5月
|
ルノー取締役会長兼最高経営責任者(現)
|
|
2013年4月
|
|
当社取締役、副社長(執行役員)、CCO
|
2014年4月
|
|
当社取締役、CCO
|
2015年6月
|
|
当社取締役、副会長、CCO
|
2016年11月
|
|
当社共同最高経営責任者
|
2016年12月
|
三菱自動車工業㈱取締役会長(現/解任)
|
|
2017年4月
|
当社取締役会長(現)(CEO外れる/解任)
|
当社取締役社長兼最高経営責任者(現/CEO)
|
2017年5月
|
ルノー・日産取締役会長兼最高経営責任者(現/不明)
|
|
2017年6月
|
Nissan-Mitsubishi B.V.取締役会長兼最高経営責任者(現/不明)
|
Nissan-Mitsubishi B.V.取締役(現)
|
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[ 2018年12月12日 ]