アイコン 米大使公邸不法侵入事件に見る治外法権の韓国の実情

 

 

ウィーン条約の署名国は、自国内の外国公館地域に対する侵入、侵害、品位を損なう行為などを防止すべき「特別な義務」を負う。

10月18日、ハリス米大使の公邸に19人が乱入事件を起こした韓国大学生進歩連合(大進連)、
警備を担当する南大門警察署は7人の逮捕状をソウル中央地裁に請求し、チョ・グク前法相の弟に対する逮捕令状の棄却した「明在権令状専担部長判事」が6人を担当、宋景鎬部長判事が1人を担当し、4人だけが逮捕された。

しかし、不法進入し拘束されたのは17人、13人が釈放。残り2人は塀に上っていたところを拘束されたものの何もなく、15人が起訴されない限り無罪放免となった。

これでも韓国では、捜査機関と裁判所が予想外の強硬な処分を下したという評価がなされているという異常さ。
警察の警備は70人体制(半分が警備していたとしても35人)、南大門警察署長の指示で、拳銃どころか、警棒も持たず、警備していたという。
はしご2基を使い19人が侵入しようとした現場に駆けつけた警察官は3人だけ(当然、監視カメラで監視していたはすであるが、警察官の無線でその他大勢の警察官が駆けつけた・・・)。

韓国文政権の統治は、このような治外法権国の有様、「検察改革」どころか、「警察改革」、「(文民心支配から法支配への)裁判所改革」が急務のようだ。

昨年夏、ソウルで北朝鮮の金正恩委員長賞賛大会開催、
昨年7月、フジテレビのソウル支局に不法進入事件(襲撃事件)
昨年9月、ハリス米大使公邸に不法侵入事件
今年4月、保守系最大野党「自由韓国党」のナ・ギョンウォン院内代表の議員室を不法占拠事件
今年7月、左派野党「正義党」の尹昭夏院内代表の議員室に鳥の死骸の宅配事件(極右と偽装して送付していた)・・・唯一逮捕(お仲間の左派だったからか)
今年7月、フジテレビと三菱重工業のソウル事務所に相次いで不法侵入事件
今年7月、釜山の日本総領事館に6人が不法侵入占拠事件
今年9月、反米・反日を主張して光化門広場の世宗大王像占拠

警察は、このうちナ・ギョンウォン議員室立てこもりと尹昭夏議員室宅配テロの2件についてのみ拘束令状を申請し、残りは毎回書類送検もしくは訓戒放免の処分を行った。
しかも、裁判所は、ナ・ギョンウォン議員室立てこもり関連の逮捕令状申請を棄却。

<大進連の言動は北朝鮮と同じ>
「大学生の正当な声に拘束令状を発布した司法府を強く糾弾する」
「大学生はこれからも防衛費分担金引き上げ反対闘争を粘り強く繰り広げていくだろう」
「警察は、スローガンを叫んでいた大学生らを、口にするのもおぞましい罵倒や無慈悲な暴力と共に連行した」
「おぞましい」「罵倒」「無慈悲」は北朝鮮労働党新聞の常套句だ。

米国の軟弱な対応がこうした事件を連発させている。
2015年3月、オバマ政権時、講演会に出席していたリッパート大使が、暴漢に顔面を斬られた事件、厳戒態勢で入場を監視していた警察、前歴もありいわくつきの暴漢を会場に入れ、事件を引き起こさせていた。
韓国警察は入場に際し身体検査もせず、会場に警護の私服警察もおらず、斬られまくっていた。
80針も顔を縫い、斬られ与三郎になった米大使は、退院の会見で「韓国国民の応援に感謝する」、「雨降って地固まる。共に進みましょう」と神様のような発言をしたことも、こうした輩をツケのぼらせる原因となっていた。

韓国の米大使は体がいくつあっても足りないようだ。

米ハリス駐韓大使は、今回の公邸侵入事件時、たまたま留守にしており、「(公邸進入事件は)13ヶ月ぶり、猫2匹は無事だった」と皮肉たっぷりに発表している。
米トランプ政権も、今後韓国では、米大使や大使館・公邸に独自のセキュリティ要員を就けることだろう。

今回の侵入事件は、外国公館をウィーン条約に基づき警護する韓国の警察が、一切アテにならないことを世界に知らしめた事件となった。
 

[ 2019年10月23日 ]

 

 

 


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