アイコン 新コロナ惨禍でもお構いなしの民主労総のスト・労働争議 韓国GM+起亜

韓国は7~9月期、実質GDP(国内総生産)は、速報値で前期比プラス1.9%だった。GDPの数字を見る限り、韓国の景気はそれなりに回復しているといえる。しかし、データが示す以上に韓国経済の実情は厳しい。半導体、ディスプレイとスマホが好調だったことからプラスに転じているだけである。
そうした中、労働争議が新コロナ惨禍でも例年通り自動車産業で勃発している。
争議を主導しているのは文在寅政権支持の民主労総、穏健派とされる従来からある韓国労総とは異なり、政治にも反日にも動く過激な労組として知られる。文政権になり急激に組織員を増加させ、過激ゆえに韓国労総より組合員があっという間に多くなり、ますます血気盛んとなっている。

自動車労組は産業別労働組合の金属労組に組みし、その主導権を民主労総が握り、今や貴族労組と呼ばれる現代自動車労組を筆頭に各自動車ローカーの労組はその影響を受け続けている。そのため、ほかの自動車労組は現代労組の水準まで労働条件を引き上げる動きに徹し、その現代労組は毎年、ストも打ちながら条件を格上げさせ続けている(今年だけ新コロナに鑑み早期妥結している)。

自動車産業は、新コロナの影響を受け業績が厳しい中で労働組合が賃上げを要求すれば、企業の体力は低下するが、それでもある程度のみ続けている。
現代自動車を除き、傘下の起亜、韓国GM(経営不振財閥解体の大宇自動車が前身)、ルノーサムスン(経営不振のサムスン自動車をルノーが買収)、印マヒンドラ傘下の双龍(元大宇グループ)の4社は、起亜のように経営不振から現代の傘下になったり、海外資本に買い取られた自動車メーカーばかりで、財務体質は健全領域には程遠い。

 

新コロナの影響を受け韓国5社は、世界販売台数が大きく落としている。特に韓国勢は輸出依存度が高く、欧米などの新コロナの影響を大きく受けている。
特に、現代・起亜は中国に最新2工場も含め大工場を有しているが、THAAD制裁来、不買が続き、双方国のネット民たちの口激合戦も続き、新コロナからいち早く立ち直った中国経済にあり、日本勢は前年比で15%以上販売台数を増加させているにもかかわらず、韓国勢は▲20%以上さらに販売台数を落としている。

また、現代と起亜は、2018年に発生した米国での火災やら、最近でもEVのバッテリー火災などのリコール問題も抱えている。今期、現代と起亜(1100億円)の現代Gは合計で3150億円の引当金を計上する。
(2018年夏場に現代Gの100台以上が米国で炎上、現代は整備不良だとして相手にせず地裁で勝訴したりしていたが、米当局が調査に入り、原因はエンジンにあると断定した。リコールは最大300万台近い車両が対象になる)

それでも、韓国の自動車労組は、そうした経営状態などお構いなしに、経営方針にかかわる分野まで要求を突き付け、ストを前提に交渉を進め、決裂・ストとなっている。
特に韓国GMやルノーサムスンの労組は撤退されないように、工場に新規車の生産計画を約束させたりしている。
ところが今回、韓国GMでは一定の条件を飲むからストを打つなという会社側の勧告に逆らい労組がストを打ったことから、米本社が怒り、新規車の生産を行うための工場への投資計画を撤回するに至っている。労組は、賃上げと会社が投資する工場ではなくほかの工場の新規車の生産計画を明らかにせよと迫っている(工場を閉鎖させないためと見られる)。

こうした自動車労組のストには国民さえ、呆れ果て無視している状況にもある。

現在は韓国GMと起亜がストを打っているが、文政権は自らの支持労組でもあり、一切関与しない立場を取っている。
韓国の失業率は表面的には4.2%だが、これには国が公共団体に70万人以上の高齢者を雇用させており、工学系大学の卒業者を大学側にそのまま研究者として抱えさせ、毎月5万円程度を支払わせている。こうした非生産分野で雇用させ、低い失業率を演出している。別途、文政権になり正規の公務員を13万人あまり増加させている。
こうした非生産分野の賃金は膨大になっており、それを覆い隠すため文政権は、大規模公共投資に乗り出している。
これまでの財務規律も放棄しOECD平均よりはるかに低いとして大風呂敷を拡げ、1998年にIMFのお世話になったことすらすでに過去のものにしている。
外貨準備高は1年前の4070億ドルから10月末は4265億ドルと増加しているが、肝心の米国債の9月残は1232億ドルと1年前と比べ47億ドルしか増加していない。依然として換金性の問題を抱えているようだ。

バイデン政権を見越して最近では主要通貨に対してドル安が進んでおり、これまでのウォン安は韓国企業に大きなメリットをもたらしてきた。しかし、ウォン高が高じており、さらにウォン高に転じれば、輸出経済であり、韓国企業は打撃を受けることになる。
11月23日1ドル1114.32ウォン、3月2日1292ウォン/昨年に比べても8%前後ウォン高となっている。
特に輸出が大きい自動車産業に与える影響は大きなものとなる。

11月25日から中国の王毅外相が訪韓する。用件は公表されていないが、米主導の中国包囲網の「クワッド+への参加をするな」との警告と習国家主席の訪韓段取りだと見られる。
しかし、韓国でも新コロナ感染が50~100人の感染者の発生がこのところ300人以上となっており、習主席の12月訪韓は厳しいものと見られ、近いうちに訪韓するとのいつもの話だけになると見られる。
トランプ政権はバイデンに引継ぎを行っておらず、中国にしても対中政策で何をしてくるかもわからず、また、9月までは米国に対して強行発言が目立った韓国も、米国が相手にしなくなったことから急に米国へ傾倒しており、中国が文政権に対して注射するための訪韓だとも見られる。

追、
文政権と現代自動車労組との戦い
文政権が支援した光州市の雇用対策としての自動車生産受託工場を開設する。現代自動車が生産指導と新規の小型車を生産委託する計画となっており、現代労組は猛反対している。
計画では2022年に稼動としており、来年には工場は完成する。
賃金が大幅に安く、現代労組平均の1/3程度、市が住宅などで補填するとしているが、現代の国内生産台数は減り続けており、現代労組は大問題だとしている。
光州市はともに民主党のメッカ、当工場開発は文政権が支援しており、うまくいけば、雇用に問題を抱えるほかの市への導入も検討している。
当然、文政権×民主労総の一大争議となる。
但し、文政権を支える民主労総、裏取引があれば争議もないだろうが・・・。

ともに民主党政権が続く限り、民主労総はその成功体験と過激ゆえにさらに勢力を伸ばし続ける。
韓国では、外資系製造業は経営に関することまで労組に相談することになり、賃金も上昇していることから、よほど付加価値の高い製造業以外、撤退しか選択の余地はない。
判断を誤れば民主労総の餌食になる。のこのこ今になっても日本から韓国へ進出する企業もあるが、さすが最近では在日系が多い。中国のように最初から日本の常識は通用しないのとは違い、急に日本の常識がまったく通用しない国になった韓国である。

 

[ 2020年11月24日 ]

 

 

 


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