アイコン 再び恒大パニック 利払い延期 香港市場で一時取引停止


負債額約33兆円の中国最大級の不動産デベロッパー「恒大」は、中国政府の不動産政策により、窮地に陥っている。新築住宅価格の高騰を受け、昨年8月に政府が執行した金融機関に対する総量規制、今年初めから恒大の資金繰りは悪化、春には工事を請け負うゼネコンへの支払いが滞り始め、訴訟沙汰になる現場も現れ、社債利払い問題が発生するやほとんどの工事現場がストップする異常事態に陥っている。
もしも、中央政府が恒大をハードランディングさせた場合、政府の規制強化で窮地に陥っている不動産会社の多くが危機に至る可能性もあり、すでに外資を引き受け先とする社債発行を断られている不動産大手企業も出ている。当然、多くの工事を手がけるゼネコンへの影響も計り知れない。

政府は、万代など政府に近い不動産大手に恒大の開発中の物件の引取りを打診したり、地方政府に物件の保全等を指示しているが、ほとんどコントロールできていない。
政府は一方で、石炭火力に依存した電力供給会社の電力供給不足に直面しており、これも政府の環境対策や豪州短輸入禁止など、政府の政策により問題が生じており、習近平国家主席のあらゆる分野への権力行使による「共同富裕」論の共産主義イデオロギーの落ち仕込みは問題を多発させてきている。

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元々、習国家主席は、一帯一路戦略により世界中の独裁国や低貧国へインフラ投資を口実に浸透させ相手国の財政を支配し、傘下に納めてきた。しかし、そうした国は借金まみれになり財政的に行き詰っている国が非常に多くなっている。IMFも中国への借金の返済金に充当される可能性がある国は救済しない方針を打ち出しており、新コロナで経済疲弊、さらに財政的に窮地に陥った国々は、ワチクン取得のためさらに中国に借金しているのが実情で、新コロナ後、そうした新興国などの問題が急浮上する可能性が高い。
一方、内政では腐敗撲滅の大義により、反主力派をことごとく葬りさり、習近平独裁体制を築き上げている。
香港統治への力の行使もその一環と見られる。

自らの一帯一路戦略による外資流出には触れず、海外不動産投資を活発化させていた三大不動産投資会社は、外資流出の極悪人にされ、金融機関の融資を抑制させ2社がすでに潰され、唯一生き残っている万達も昔の面影はない。
巨大IT企業については、その政策に対する批判的な発言は微塵も許さず禁じ、多くの創業者が代表から退かされてきた。
そして、「共同富裕」の大義を掲げ、独禁法を駆使して、巨大IT企業を血祭りに上げ、従順な巨大IT企業に変身させることに成功している。

今回、不動産デベロッパーに対しても、これまで不景気のたびに経済回復に利用してきたインフラ投資の不動産開発、そのデベロッパーを今度は価格がバブル化していると批判して、総量規制という強硬策に出て、こんにちの恒大問題を生じさせている。
中国政府による情報コントロールは徹底されており、今回も力で収束させようが、不動産価格の大幅な低下は、金融機関に飛び火し、信用問題に陥り、単純な方策では収束できない事態も憂慮されている。
それも、欧米経済が新コロナ打撃から回復途上にあり、資源価格が高騰し、消費も企業の材料コストも上昇し続けており、一大資源国の豪州制裁は逆に資源価格の価格高騰を演出し、中国の電力会社は号主意外からの石炭購入も高い価格に購入もままならなくなり、電力の供給不足に陥らせている。
鉄鋼にしても、中国は鉄鉱石だけは豪州からの輸入を制裁せず行っているが、豪州とともに2大産地で輸出国のブラジルの主要産地の一つが鉱山ダム決壊により生産を停止しており、中国は豪州産鉄鉱石の輸入を禁止することもできなかったのが現実となっている。しかし、ここでも高騰しており、世界の6割11億トンを生産する粗鋼・鉄鋼産業にあり、尻に火がついてきている。

当然、世界最大の輸出国、各種燃料価格の高騰もあり、世界経済もインフレ圧力が急上昇している。

そうしたこともあり、新コロナ事態からいち早く脱出した中国も経済が低迷してきており、景気回復させるには、再び、インフラ工事を拡大させるしかない。経済波及効果の高い住宅開発も欠かせない存在でもあり、今後の習近平政権の不動産政策も含め経済政策は注視され続けることになる。
外資導入により形成されてきた中国にあり、企業も国民もすべて共産主義のイデオロギーで統制するには限界があるのではなかろうか。
なお、恒大などの社債の利払いや償還は、その日の1ヶ月以内に支払う必要があり、士払えなかった場合はデフォルトとなる。ただ、社債所有者と支払い延期を合意すればその限りではない。

恒大の社債残は2.1兆円あるとされ、そのうち1.9兆円分がドル建で外国の金融機関が引き受けているとされるが、負債額約33兆円に比して国内向け社債発行額が少なすぎ、実際どれほど社債残高があるのか定かではない面もある(年商は8兆円超)。

 

中国の大手不動産デベロッパー

万科地産

中国恒大

碧桂園

保利地産

中海地産

融創中国

緑地控股

華潤

竜湖集団

新城控股

中梁地産

華夏幸福

中国金茂

中海地産

世茂房地産

 

中国・不動産業者 危険度ランキング

2021年9月版 中国情報誌より

1

恒大(今回標的にされている)

2

華夏幸福

3

新華聯

4

鴻坤地産

5

恒泰地産

6

実地地産

7

藍光発展

8

宝能集団

9

栄盛発展

10

泰禾地産

11

天房集団

12

建業集団

13

三盛宏業

14

協信遠創

15

富力地産

16

陽光100

17

新力地産

18

中南建設

19

祥生地産

20

新城集団

21

金地集団

22

緑地集団

23

花様年

24

碧桂園

25

融創中国(支援要請の報道)

 

[ 2021年10月 4日 ]

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