アイコン LNG用タンカーの運賃料 10月・月初から2倍に暴騰


液化天然ガス(LNG)タンカーの運賃が、月初から2倍以上の水準に値上がりしている。アジアや欧州の電力危機でタンカーの需要が増えていることが背景にある。
スパーク・コモディティーズのデータによると、16万立方メートルのLNGを運搬できる三元燃料ディーゼル機関電気推進方式(TFDE)船の19日時点の1日当たりのチャーター料は、
太平洋航路で20万2500ドルと、1月15日以来の高値。
大西洋航路は15日に1月下旬以来の高値を付けた。19日には13万8250ドルに下落している。
いずれも月初の運賃の2倍以上という。
業界筋によると、LNGプラントのメンテナンス期間が終わり、暖房向けの需要拡大を受けて供給は近く増える見通しで、タンカーの手配が難しくなっている。
FLEX・LNGマネジメントのオイステン・カレクレブ最高経営責任者(CEO)は、米国産LNGをアジアに運搬する際に利用するパナマ運河が混雑するだろうと予想。気温にも大きく左右されるが、運賃は今後数ヶ月でさらに上昇するとの見方を示した。
通常、運賃は12月後半にピークを付けるが、今年はラニーニャによる影響で、北半球は厳冬になる可能性が高く、LNGの需要はさらに高まる予想が出されており、運賃は2月初旬まで高止まりする可能性があるという。
以上、ロイター参照

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欧州の経済回復から電力需要が伸び、LNG価格は暴騰、欧州はロシアからパイプラインによりLNGを輸入しており、ロシアが生産量を減らしぼった食っていると非難しているが、ロシアは根拠を示せと反発している。
カタールは9月、生産量を増加させているが相場を抑えることはできないとしていた。

中国の政治ミス、
豪州炭の輸入禁止措置→豪州外からの買い付けで石炭価格高騰→中国の石炭火力発電所は逆ザヤになることから購入抑制・石炭在庫減、→中国の電力不足
中国の電力不足→中国の調達大幅増を見込み原油高と天然ガス高

中国政府は昨秋の豪州炭の輸入禁止措置により昨年末にも一部地域で石炭が枯渇し電力不足に陥っていた。その反省はまったくなく、世界経済が回復に向かう中、中国の輸出用品の生産は増加の一途、電力需要が大幅増、しかし、中国政府は環境問題から逆に今年の石炭供給量を抑制していた。中国における発電量は、その6割を石炭火力発電所が占めている。
9月に入り世界最大の石炭産出国で世界最大の石炭輸入国の中国政府は、国内の石炭鉱山会社に増産指示、豪州以外の石炭輸出国に協力を呼びかけ、モンゴルにも協力要請していた。
10月上旬には中国最大の産炭地の山西省で豪雨災害、鉱山会社は石炭採掘停止、物流網も寸断されていた。

残るは石炭が輸出できず余っている北朝鮮から輸入するしかない。ただ、石油製品の輸入が国連制裁で限定されている北朝鮮もそのエネルギーを石炭に依存している。石炭の輸出も制裁を受けている。
こうした世界の事態に、トランプ氏が大統領にいたら、生産国を恫喝して増産させ、価格を抑制させていたことだろう。バイデンでは売電、市場に関与しない。

日本もガソリン価格が急騰しており、備蓄原油を大量に放出して価格を下げるべきだろうが、まったくその気配はなく、政権者も総選挙で忙しく知らんぷり。
日本国のガソリン価格は、半分は税金、政治家たちが国民をないがしろにしている揮発油税に消費税を掛けて取る2重課税でも一時的にでも止めてもらいたいものだ。

 

LNG価格 ドル/NTG

2018101

3,300

2018123

4,573

2019101

2,271

2019121

 

2020101

3,413

2020121

2,928

202191

5,567

20211020

5,604

例年、価格のピークは12月

 

[ 2021年10月21日 ]

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