立憲民主+共産党は+ではなく-だった。
第49回衆議院議員選挙は10月19日告示、10月31日投開票という最も期間が短い超短期決戦だったが、蓋を開ければ何のことはない自民微減、立民減、共産減という民主政治を標榜する立憲民主と一党独裁の共産党が選挙協力する立憲共産党の党共闘の野合は失敗した。
実質的には自民勝利という選挙結果に終わった。
当初、立憲民主党と共産党の選挙互助会よる立憲と共産党の大躍進が囁かれ、立憲共産党による政権交代まで煽るマスコミまであった。
各社マスコミの世論調査でも、自民党が単独過半数を取るか微妙な情勢だと報じられていた。
マスコミは投票当日の出口調査でも自民党苦戦、立憲好調と最後まで国民を欺き自民支持者が、投票を諦め投票所に行かないようにしていたと勘繰られても仕方ないような報道だった。
ところが平成21年(2009年)の鳩山民主党の政権交代で悪夢の民主党政権約4年を目の当たりにしている日本国民は、今回の選挙では騙されなかった。
立憲民主党の主な幹部は枝野代表をはじめ福山幹事長、蓮舫代表代行と幹部のほとんどが民主党の時のメンバーである。
立憲民主党は解散前の110議席から14議席も減らしている。
立憲に公認を下ろして協力した共産党もこれまた12議席から2議席減らして10議席と散々な選挙だった。
本来なら立憲民主+共産党票獲得効果で立憲は110議席から大きく議席を伸ばし、140議席、あわよくば150議席を夢に描いていたようだ。
次の選挙では共産党との更なる選挙協力を強化し、政権交代、共産党の閣外協力から一気に閣内協力による立憲共産党政権が誕生する予定だった。
ところが今回の選挙で立憲民主党+共産党が必ずプラスではないことが証明されたことの意義は大きい。
逆にマイナスに働いたことにより、立憲民主は次の新しい戦略の立て直しを迫られたことになる。
一回、共産党との選挙協力という甘い蜜の味を覚えた立憲民主が共産党から離れることができるか、さらに新しい戦略を練ることができるのか、お手並み拝見である。
逆に共産党と一定の距離を置いた国民民主党が3議席伸ばしたことでも共産党との選挙協力がプラスではないことを見事に証明している。
それでも共産党の志位委員長は立憲と共産党の合意は成功だったと発言している。
呆れるばかりである。
立憲と共産党の合意は禁断の甘い蜜の味がする。
インターネット長崎奉行・遠山金四郎こと中山洋次