ズボズボの水際作戦がさらにズボズボに 新コロナ防疫 シンガポール感染急拡大
昨年3月12日から1週間、厚労省成田検疫所では、PCR検査機器の試料を汚染させ、検査できない状態に陥り、検査なしに欧米からの帰国者を入国させ、3月末からの第一波感染拡大の原因を作っていた。当時、イタリア・ミラノから欧米に感染者が急拡大、ロックダウンを恐れた日本人の観光客やビジネスマン・その家族らが急遽、大量帰国していた時期だった。
めでたい日本政府は2021年11月、新型コロナウイルスの水際対策を緩和する検討に入った。
これまで原則停止していた外国人の新規入国に関し、ビジネス目的の短期滞在や留学生、技能実習生を対象に認める。受け入れ企業や団体による入国者の行動管理を条件とする。
短期ビジネス目的の入国者については、ワクチンを接種済みなら入国後の待機を最短3日間に短縮する。
現在はワクチン接種済みでも入国後10日間の待機(固定した宿泊施設・自宅など)を求めている。
以上、
東南アジアの多くが中国製ワクチンを接種しており、中でもシノバック製の有効性は2回接種完了後55%程度とされ、半分あまりが接種完了後でも感染するリスクを持っている(既存株における有効性であり、デルタ株ではさらに落ちる。)
ワクチンの種類を問わず感染すれば、無発症者でも感染させる能力を持ち、日本にまだ3500万人の接種未完了者に感染させるリスクを生じさせる。
日本ではすでにファイザー製の5月までの接種完了者約400万人の半分以上に感染リスクが生じ、それに加え12月には6月に接種完了した13百万人も感染リスクが半分以上に生じてくる。
ビジネス客ならば人との交流・接触が多くなり、感染させるリスクは高まる。
こん日、デルタ株より感染力が増したデルタプラス株が英国やロシアで広がっているという。グリーンパスポート、各国に対する体裁だけでわざわざ第6波を呼び込むこともあるまい。これまでのズボズボの水際対策の反省もなく、導入するのは如何なものか。
シンガポールはシノバック製ワクチンを8万回あまり接種していたが、9月に入り感染拡大が続き、シノバック製は接種データから削除し、シノバック製ワクチン接種者に対しては再度、ファイザー製やモデルナ製で接種させなおしている。
政治家は神でも上でもない、ただ、頂点は国家経営者、経営者にはいろいろいる。
スクロール→
ワクチン接種状況 首相官邸版から算出 |
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2021年11月1日首相官邸公表分 |
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日本の人口 |
126,650,000 |
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全体接種総回数 |
189,319,619 |
149.5% |
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1回以上接種者/人口比 |
98,090,221 |
77.5% |
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2回接種完了者/人口比 |
91,229,398 |
72.0% |
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うち医療関係者・人口 |
6,550,000 |
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医療従事者と介護者等含む。接種率は非常に高い。 |
接種総回数/百人当り |
12,294,115 |
187.7% |
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1回以上接種者/人口比 |
6,532,164 |
99.7% |
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2回接種完了者/人口比 |
5,761,952 |
88.0% |
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うち高齢者・人口 |
35,760,000 |
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接種率は非常に高い |
接種総回数/百人当り |
65,182,563 |
182.3% |
|
1回以上接種者/人口比 |
32,750,579 |
91.6% |
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2回接種完了者/人口比 |
32,431,984 |
90.7% |
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うち一般・人口 |
84,340,000 |
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デルタ株はこの層を襲っている |
接種総回数/百人当り |
111,842,940 |
132.6% |
|
1回目以上接種者/人口比 |
58,807,478 |
69.7% |
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2回接種完了者/人口比 |
53,035,462 |
62.9% |
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うち一般(12歳未満除く) |
72,310,000 |
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11歳以下は1203万人 |
接種総回数/百人当り |
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154.7% |
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1回目以上接種者/人口比 |
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81.3% |
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2回接種完了者/人口比 |
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73.3% |
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高齢者だけ除いた人口 |
90,890,000 |
|
11歳以下と医療従事者含む一般接種 |
接種総回数/百人当り |
124,137,056 |
136.6% |
|
1回以上接種者/人口比 |
65,339,642 |
71.9% |
|
2回接種完了者/人口比 |
58,797,414 |
64.7% |
|
12歳未満除く総人口 |
114,620,000 |
|
12歳未満1203万人除く |
総接種回数 |
189,319,619 |
165.2% |
|
1回以上接種者/人口比 |
98,090,221 |
85.6% |
|
2回接種完了者/人口比 |
91,229,398 |
79.6% |
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1回目未接種者数 |
28,559,779 |
22.6% |
感染リスク群 |
2回目未接種者数 |
35,420,602 |
28.0% |
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・「一般」には学校・大学・職域・職場接種を含んでいる。接種しない12歳未満約1203万人を含んでいる。 |
スクロール→
日本のワクチン接種完了者数の月別推移 |
追加接種 |
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2/16開始 |
各月末 累計数 |
月接種数 |
6ヶ月後 |
8ヶ月後 |
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3月 |
125,580 |
0.1% |
125,580 |
21/9月 |
21/11月 |
4月 |
1,040,000 |
0.8% |
914,420 |
10月 |
12月 |
5月 |
4,010,000 |
3.2% |
2,970,000 |
11月 |
22/1月 |
6月 |
17,740,000 |
14.0% |
13,730,000 |
12月 |
2月 |
7月 |
37,840,000 |
29.9% |
20,100,000 |
22/1月 |
3月 |
8月 |
58,510,000 |
46.2% |
20,670,000 |
2月 |
4月 |
9月 |
75,700,000 |
59.8% |
17,190,000 |
3月 |
5月 |
10月 |
91,229,398 |
72.0% |
15,529,398 |
4月 |
6月 |
11月 |
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5月 |
7月 |
人口 |
126,650,000 |
Our World in Dataより作成 |
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・人口は281万人の外国人含む今年1月1日現在の総務省発表値 |
高い接種率のシンガポールで感染拡大しているデルタ株?
スクロール→
ワクチン接種/アワーワールドインデータ版 11月1日現在 |
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シンガポール |
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人口 |
5,910,000 |
ファイザー製とモデルナ製接種 |
1回以上接種 |
4,760,000 |
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人口比 |
80.7% |
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2回接種完了 |
4,700,000 |
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人口比 |
79.8% |
接種完了者率が約8割に達しているが、感染者は急増している。シンガポールは出稼ぎ労働者が多く、そうした人たちの居住区での発生が多くなっている。ただ、以前からこうした問題を抱えており、半強制的に接種させている。同国政府は、来年1月からは、ワクチン接種を終えていない者は就業させないと発表している。
未接種者数は120万人あまり、全人口からしても日々4000人あまりが感染している。接種完了者でも感染が拡大しているものと見られる。
日本はやっとここまで感染者を減少させてきたにもかかわらず、ズボズボでアマアマだとシンガポールのようになってしまう可能性がある。