アイコン 仮説、どうして日本だけ津波が押し寄せたのか トンガ破壊的大噴火による津波


15日午後1時10分ころ(日本時間)、トンガ王国の海底火山「Hunga-Tonga-Hunga-Ha'apai」が破壊的大噴火した。

その津波は、
上層部の爆発に伴う津波と深層部の津波に分かれていた。

トンガ諸島は、インド・オーストラリアプレートに、東側から太平洋プレートが潜りこむ圧力の亀裂から噴火で形成された活火山地帯の島々からなる。そのためトンガ諸島の東側には世界有数の深さのトンガ海溝が存在する。

表層は噴火に伴い65キロ離れた首都があるトンガタプ島に1.2メートルの津波が押し寄せ、オーストラリア北東部へ、ニュージーランドではサイクロンコティが襲っていたことから、2メートルの津波となっていた。

津波の速度は、水深1mでは時速34kmだが、水深5,000mでは時速800kmにもなる。

今回の津波の北への振動は、マリアナ海溝南端部で、フィリピンプレートの西と東に分かれ、トンガ海溝からフィリピン海溝⇒琉球海溝⇒南海トラフへ波及したものと見られる。

スポンサーリンク

もう一方は、トンガ海溝からマリアナ海溝を北上⇒小笠原海溝へ波及したものと見られる。

これは3つのプレートが大きく影響し、フィリピンプレートの東側で太平洋プレートとぶつかりマリアナ海溝を形成しているが、一方、海中のフィリピンプレートには、マリアナ海峡の西にマリアナ海嶺とさらに西側に九州・パラオ海嶺があり、その西側にフィリピン海溝が所在、津波振動はマリアナ海溝南端から各プレート間の海深部をフィリピン海溝へ伝わり、ユーラシアプレートとの境界に形成された琉球海溝から南海トラフに連なる沖縄・奄美で津波波が浮上し津波が発生したものと見られる。

それはトンガから東京までの直線距離(約7900キロ)が奄美(約8100キロ/15日午後11時55分)までより短いにもかかわらず、先に奄美に到達していることからも裏付けられようか(トンガ-小笠原間約7000キロ/15日午後10時52分に90センチの津波観測)。

今回のトンガ大噴火はそれほど深いところで発生した破壊的噴火で、それを海底火山と見立てたのか、火山島と見立てかによっても異なる。

トンガ王国の首都ヌクアロファ北方約65キロに所在する「Hunga-Tonga-Hunga-Ha'apai」火山は、過去の海底火山の大噴火により生じたHunga-Tonga島とHunga-Ha'apai島の間(島間1.6キロ)はカルデラとなっており、そのカルデラが大噴火したもの。よほど深いところでマグマが一機に噴き出し破壊的爆発しなければ、これほどの大噴火にはならないだろう。
爆発が深く、トンガ海溝の深いところで津波の振動波が育成され、その津波振動波がプレート境界の深いところを経過して、徐々に上昇、南西諸島や西日本の太平洋岸に押し寄せたものと見られる。

そのためか、マリアナ海溝のすぐ近くにあるグアム(トンガ-グアム間約5800キロ)では、津波被害の情報は報じられていない。台湾の太平洋沿岸も津波は生じていない。

一方、トンガ海溝南部のNZランドやオーストラリア北東沿岸部の港では係留中のヨットなどに被害が生じている。

0117_07.jpg

[ 2022年1月17日 ]

スポンサーリンク
 

 

 


HTML Comment Box is loading comments...



※記事の削除等は問合せにて。

スポンサーリンク
 

 

関連記事

 

 



PICK UP


破産・小口倒産一覧