アイコン 韓国大規模山火事 日本海に面するハンウル原発6基に迫る =ハヌル原発


韓国東部の慶尚北道蔚珍郡(浦項市から北へ約100キロ地点)で4日午前11時すぎに発生した山火事は強風にあおられて延焼範囲が瞬く間に拡大、同郡の北に位置する江原道三陟市まで燃え広がっている。
火災の範囲は4日午後8時の時点で約3300ヘクタールに上り、韓国の山火事ではここ10年で最も大きい。

当山火事は朝鮮半島の東に位置する太白山脈の東側の蔚珍郡で発生、同山脈は、南は釜山付近から北朝鮮へ至る南北約500キロ、幅約30~50キロ。
同山脈の西斜面は緩やかな高原となっているが、今回、火災が発生している東側斜面(日本海側)は急峻となっている。同山脈の山体は花崗岩と花崗片麻岩が基盤岩。

蔚珍郡では住民約4000人が緊急避難したほか、原発6基のハンウル原子力発電所の近くまで火の手が迫っている(火災現場から約11キロ離れているが敷地境界まで火の粉が舞ったという)。
また、西南西の風により北へ向かった山火事は、三陟市郊外の液化天然ガス(LNG)のプラントにも火が近づいており緊張が高まっている。

スポンサーリンク

原発に対しては、消防当局は原発周辺に毎分7万5000リットルの消防用水を130メートル離れた場所まで放水する能力を備えた大容量泡放射システムを配置するなど消防車24台を配備、原発への影響を防ぐために総力を挙げている。

三陵LNGプラントについては、消防隊員225人を配置し大容量泡放射システムなどの装備もプラント近くに移動させるなど消火に総力を挙げている。
同LNG基地は27万kl級の貯蔵タンク(零下163度の液体で保管)を備えているという。

三陟市でも住民約1000人対し避難指示が出され、周辺の国道は全面通行禁止となっている。
すでに山火事により電力供給に支障が生じるなど、広い範囲に影響が広がっている。

山林庁は今回の火災の警戒レベルを4日午後7時より最高レベルの「3段階」に指定した。山火事による災害の国家危機警報も最も高い「深刻」とし、使用可能なリソースを総動員して拡大を防ぐ方針。すでに軍のヘリコプターも消火に当たっている。

当局は現在ところ、原発には問題ないとしているが、原発一帯は山火事の煙で覆われている。
以上、

午前11時に発生、左の画像は午後5~6時ころだろうか、冬枯れ、乾燥、強風によるものとみられるが、発生から7時間後でこれほどの火災の広がりは異常としか言いようがない。

なお、火災地点から南に約100キロ地点の浦項の天気予報は今後1週間晴れの日が続き、3月8日まで湿度は30%台、9日から南の風が吹くのか70%代まで上がるが雨の気配がない。風は、5日は6メートル、その後は1~4メートルで推移する。

強風にあおられたというが浦項では風速4メートル、山火災現場の北約50キロの江陵市でも4日は風速5メートル、5日は6メートルとなっている。
天気予報では11日にやっと晴れのち雨の予報になっている。

ただ、現場当局によると、西南西の最大瞬間風速25メートルの強風が吹いているという。そのためか、蔚珍郡で発生した山火事が、瞬く間に北の三陟市へ拡がり、LNG基地が心配されている。

0305_02.jpg

↓原発は山火事の風下に当たるのか煙で覆われている。
0305_03.jpg

0305_04.jpg
 

[ 2022年3月 5日 ]

スポンサーリンク
 

 

 


HTML Comment Box is loading comments...



※記事の削除等は問合せにて。

スポンサーリンク
 

 

関連記事

 

 



PICK UP


破産・小口倒産一覧