アイコン 続、隣国 3ヶ所で大規模山火事・4日目延焼中


隣国では太白山脈の中間、東海市近隣の3ヶ所で同時多発の大規模火災が発生している。
3ヶ所とも現場一帯は強風、乾燥、干ばつ、冬枯れ落ち葉、植生松により手が付けられなくなっている。消防車や消防ヘリなども分散せざるを得ず、効率的な消化体制が削がれている。
天気も予報では向こう1週間、雨が降らない日が続き、最悪の条件となっている。
6日は西の風から北東風に変わったものの微風であるため、消火活動が進んでいるという。隣国東部は海岸に沿い市や町が多くある。

消防や森林当局は50機以上のヘリや500台以上の消防車および消防士、公務員、住民を大量動員して、昼夜関係なしに交代で消火活動に当たっているが、火の勢いは止まらず、住宅地への延焼を食い止めることで精一杯の状況が続いている。

対策本部の6日午後6時までの集計では、東海岸の山火事により1万5千420haの森林被害が推定されると明らかにした。内訳は蔚珍1万2695ha、三陟656ha、江陵1825ha、東海169ha、寧越75haなどとなっている。

スポンサーリンク

住宅など建物の被災は、蔚珍388棟、江陵12棟、東海63棟など463棟が消失
7,330人が避難中。人的に被害は確認されていない。

山中の送電線や通信中継基地が被災し、現場一帯では停電や電話がかかりにくくなっている。道路も高速道や海岸線を走る国道7号線も現場近くでは至るところで交通止めになっており、特に東海市では避難する人たちの車両で大渋滞となっているという。

1、原発のある慶州北道・蔚珍郡北面斗川里で4日午前発生した山火事は、その後、西南西の最大瞬間風速27メートルの強風に煽られ10~20キロ離れた三陟市に、三陟市にはLNG貯蔵基地があり、緊張が走っている。
5日昼には風向が変わり、最大瞬間風速約20メートルの北西風に変わり、再び蔚珍郡での火の手の勢いが強まり、4日深夜、原発周辺に広い幅で防火帯を造ったものの再度緊張が走っている。蔚珍邑市街地も脅威が迫っており、すでに樹齢200年以上の金剛松群生保護区2.2千haにも火が近づいているという。
6日午前までに蔚珍・三陟市域で463ヶ所の住宅や施設などが被災している。

2、江原道南西部の山間地・寧越郡では4日午後1時半ころ、裾野の農家のビニールハウス用の木材燃焼ボイラーの火が強風で飛び火し、山林に燃え広がり発生、現在も延焼中。

3、江原道・江陵市の南部玉渓で5日未明、60男が村人に対する不満から自宅や倉庫に放火して山に火が回った山火事は、南へ約10キロの東海市に迫り、すでに山裾野の民家が燃えるなどしている。
6日午前までに、江陵・東海市の火災で86ヶ所の住宅などが被災している。

山火事区域の人口は、
南から蔚珍郡の人口は約5万人、
三陟市は約7万人、
東海市は約9万人、
江陵市は約21万人など。

現在、山火事は最高警戒レベルの「3」ながら、今後も乾燥・晴天は続き、500キロも続くよく燃える松主体の雑林の太白山脈の山々であり、非常事態宣言が必要かもしれない。山脈内には太白市(4.5万人)などの町もある。

江陵市の天気予報は13日に曇りのち雨となっているが、それまでは晴天が続く、救いはその間、強風にはならないことだろうか。
なだらかな場所を選び延焼防止用の緩衝地帯を急遽設置するしかないのではなかろうか。

なお、先月26日夜に発生した大邱市の南西にある達成郡の山火事(歌昌面龍渓里朱岩山)も9日目に入っているという。火は崔精山へ燃え移っているといい、以前米韓ミサイル基地があり周囲に地雷を敷設、その後、除去し損なった地雷があるという。焼失面積は11ヘクタールとそれほど大きくはないが、鎮火・出火を繰り返しているという。3月5日夜には近隣の加昌山でも山火事が発生しているという(飛び火したのか、新たな火災かは不明)。

↓東海市、6日午前。
0307_03.jpg

↓6日午前、東海市ムクホ港(墨湖港/東海港の北約5キロに国内航路ターミナルがある港町)
0307_04.jpg

↓5日夕刻の蔚珍郡の燃える山々=南北500キロに至る太白山脈の一角
0307_05.jpg


 

[ 2022年3月 7日 ]

スポンサーリンク
 

 

 


HTML Comment Box is loading comments...



※記事の削除等は問合せにて。

スポンサーリンク
 

 

関連記事

 

 



PICK UP


破産・小口倒産一覧