アイコン 対ドルウォン1,216ウォン 米バイデン愛の手差しのべるか


隣国ではウォンの基軸通貨論まで大統領選で打ち上げられていたが、ウォンで決済している国があるのだろうか。ポピュリスタの選挙用のにわか勉強でIMFのSDR通貨バスケットと勘違いしているのではというのが大勢の見方。ウォン決済してくれる国があるのか知らないが、SWIFTにしても20位以内にも入っていない。
確かに外貨準備金は増加の一方であるが、その中身も問題となる。外資による資本引き上げに対応できる外貨準備金が用意されているか・・・。

IMFは外貨準備高の適正値を「輸入3ヶ月分以上」、「輸出額」、「対外短期債務との比率(外貨準備÷対外短期債務が1.0以上)」、「マネーサプライとの比率(外貨準備÷M2が10~20%程度)」などから判断しているという。これは資本流出局面に備える際の適正な外貨準備水準とみなされている。

対ドルウォンの第一マジノ線は1200ウォン台、現在、ウクライナ戦争で一時的であろうが1216ウォンまで値下がっている。これまで米国の金利上昇で外資が証券市場から引き上げにかかり、売り浴びせる過程で、外資はウォンをドルに変え、投資金を回収するため、ウォン安となっていた。

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ロシア問題では、隣国は西側のロシア制裁に難色を示したところ、米国の輸出規制の内容に驚き、1周遅れで西側の制裁に同調するとともに、米国へ急遽高官を派遣して、何とか隣国政府承認の下、自動車や生活家電・スマホに関する製品や部材のロシア輸出が可能となった。
そのため、隣国ではロシア問題の経済に与える影響はかなり薄くなると見られ、ウォンも1200の攻防が続くと見られていたが、あっさり、1216ウォンまですっ飛んでいる。
やはり、世界一の感染者を出している隣国の新コロナ防疫、海外も不信感を持っているのかもしれない。足下ではエネルギー価格が急上昇に、これまで膨大な黒字を計上してきていたものがここに来て赤字や頭打ちになっている。

第二マジノ線は1230ウォン台、前回は犬猿の仲の日本が知らん振りするものだから、米国にお願いして、スワップを提携して難を逃れた。政府は外貨準備高が潤沢にあり、問題ないとするが、世界はそうは見ていないようだ。今回も米国に切れたばっかりのスワップを再度申し入れるのだろうか。
ロシア・ウクライナ戦争もウクライナ軍や市民軍の抵抗により長期化の兆し、エネルギー価格が高止まりすれば、輸出が堅調に増加しない限り貿易赤字に至る。ウォンがさらに一段安になる可能性もある。輸出は主要輸出先の中国経済の状況にも大きく左右される。米中貿易戦争も終わったわけではない。

月曜日には中央銀行がこっそり介入することからウォン高になろうが、1216ウォンは危機の一方手前に至っているのではなかろうか。

半導体景気のようなビッグイベントは見当たらない。エネルギー価格が高止まりすれば、貿易赤字も悪化する。3大バッテリー会社は利益はまだ低い水準、今後、半導体もバッテリーも海外生産が増加する。貿易収支に悪影響。
とにかく何やかや忙しい隣国。


スクロール→

対ドルウォン

 

対ドルウォン

対応

20093

1,525ウォン

リーマンショック、日本とスワップ、最大700億ドル

2015

 

日本とのスワップ、期限で解消

20163

1,230ウォン

半導体景気到来、外資隣国証券買いで解消

20204

1,227ウォン

新コロナ世界危機、米とスワップ600億ドル

202112

 

米とのスワップ、期限解消

22/3/7

1,216ウォン

 

外貨準備高

22/1

4,615億ドル

 米国債残高

21/12

1,312億ドル

 

[ 2022年3月 7日 ]

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